スキャナとは
スキャナ (英: Scanner) とは、光で対象物を走査し、情報を読み取る機器のことです。
スキャナの種類
スキャナには、走査対象が二次元情報のものと、三次元情報のものがあります。
走査対象が二次元情報のものは、一般的に印刷物などを画像データとして読み取るイメージスキャナを指します。文書や写真、グラフィックの保存・管理に広く利用されているフラットヘッドスキャナやシートフィードスキャナ (ADFスキャナ、自動給紙スキャナ) が代表的です。
他には特定の画像情報の読み取りに特化したスキャナも存在します。パスポートスキャナや名刺スキャナ、写真のネガ・ポジフィルムをデジタル化するフィルムスキャナ、本などを裁断せずにスキャン (非破壊自炊) するオーバーヘッドスキャナ (ブックスキャナ、スタンドスキャナ) 、書籍の文字をテキストデータ化するペン型スキャナなどです。また、QRコードなどのバーコード情報を読み取るバーコードスキャナ (バーコードリーダー) もイメージスキャナの一種です。
走査対象が三次元情報のものは、広義に3Dスキャナと呼ばれ、立体物の物理的な形状を読み取るために使用されます。産業分野で幅広く導入されている非接触式の3Dスキャナは、光学式スキャナとCTスキャナに大別されます。
光学式スキャナは、外側からよく見える部分の形状をデータ化するのに適しており、自動車、航空宇宙、防衛、製造などの業界における部品類の設計、寸法取得、検査のほか、土木・建設業界における地形や大型構造物の測量に用いられています。光学式走査時、対象物に照射される光にはレーザー光とパターン光があり、レーザー光を使用したものをレーザースキャナと呼びます。
CTスキャナは、放射線の透過量をもとに対象物の内部形状を非破壊に読み取ることができ、製品内部の不良個所の検査のほか、医療分野でも広く利用されています。
スキャンデータの保存・管理
従来、スキャナで読み込んだスキャンデータの保存や管理は、スキャナに接続したパソコンで行われてきました。しかし、現在では、スキャナ本体をネットワークに直接つなぐことで、パソコン操作をすることなくデータを保存・配信できるネットワークスキャナが広く普及しています。
参考文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspe/79/10/79_908/_pdf