3Dスキャナのメーカー5社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
3Dスキャナとは、3Dスキャンを行う装置です。
3Dスキャンとは、実世界の物体や環境からデータを収集し、そのデータを使ってデジタル3Dモデルを構築する技術のことを指します。
レーザー光を使って物理的な物体の形状をデジタルにキャプチャする非接触・非破壊の技術です。
3Dレーザースキャナーは、物体の表面からデータの「点群」を作成します。
言い換えれば、物理的な物体の正確なサイズと形状をデジタル上で3次元表現としてコンピュータの世界に取り込む方法です。
今日では、3Dスキャン技術は、アニメーション、映画、ビデオゲームの制作において、エンターテイメント業界で盛んに使用されるようになりました。
3Dスキャン技術が進歩したことにより、モーションキャプチャーやジェスチャー認識機能を備えた消費者レベルの製品も恩恵を受けています。
3Dスキャンは、工業デザイン、ラピッドプロトタイピング、リバースエンジニアリングにおいて非常に有用になっています。
3Dスキャナは、日本国内・国外に、業務用・家庭用を販売するメーカーが多数存在しています。
初期の3Dスキャナーは、様々な物体や場所の表面を正確に再現するために、ライト、カメラ、プロジェクターを組み合わせた初歩的なセットアップを使用していました。
3Dスキャン技術の発展により、白色光とレーザーを利用して所定の表面を撮影するスキャナーの使用が可能になりました。
しかし、正確なモデルを作成するために必要な時間と労力は、3Dスキャン技術が受け入れられるための高いハードルとなっていました。
膨大なデータ処理能力を持つコンピュータの出現が、3Dスキャンの分野に革命をもたらしました。
非常に詳細なオブジェクトの高速かつ正確なスキャンが可能になり、さまざまな3Dスキャン技術が開発されました。
長年にわたり、3Dモデルを作成するために必要な独自のデータを生成するために、さまざまな技術が開発されてきました。
一言で言えば、すべての3Dモデルは本質的に「データクラウド」であり、3次元空間に配置されたデータポイントの集合体です。
3Dスキャナには、用途に応じて様々な種類が存在します。大きくは、接触式と非接触式に分かれます。
接触式とは、その文字の通りスキャン対象に接触しながら3Dスキャンを行うタイプの製品です。直接対象に触れるため、精度は非接触式と比較して高いことが一般的です。一方で、細かい箇所や入り組んだ箇所など、スキャナが入り込めない場所のスキャンができないことがデメリットです。接触型は古くからあるタイプの製品ではありますが、非接触式が利用できない箇所への利用など、現在でも活用されています。
一方で、非接触式とは対象に接触しないで3Dスキャンを行うタイプの製品です。近年開発・販売が開始されて注目されています。対象と接触しないでスキャンができるため、細かいスキャナが入り込めない箇所や高温で触れられない装置、接近できない場所などでも利用できるのが大きなメリットです。
その他、3Dスキャナには据え置きタイプとハンディタイプの2種類が存在します。人の流れを定点で計測するような場合は、固定の位置で利用する据え置きタイプが便利です。工場の装置や機器を一つずつ計測していくような使い方には、ハンディタイプが向いています。
3Dスキャナは対象の3Dスキャンデータを作成しますが、必ずしも完全に対象を再現できるわけではありません。
3Dスキャナで誤差が発生する箇所として、対象の点群の位置、点群同士の距離があげられます。製品には精度表示がされているため、許容できる誤差範囲によって製品を選ぶ必要があります。当然、高精度の製品は価格も高くなります。製品によっては、複数回測定を行って誤差の補正を行うことができるものもあります。
また、3Dスキャナで作成したポリゴンデータを手動で結合し、精度を上げることもできます。この作業には、物体に合わせて最適な精度向上方法を知っている必要があり、経験が重要となります。
参考文献
https://einscan.net/news/explanation-one
https://www.cadjapan.com/topics/feature/column_engineer/2011/0519.html
https://www.cadjapan.com/topics/feature/reverse_engineering/2015/151007_3dscanner.html
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
VLシリーズは大型のワークであっても360°全方位からのスキャンおよび三次元測定を可能とした3Dスキャナです。
ワークをセットするとターンテーブルが稼働し、全自動でスキャンを行うため作業者を問わず高精度なスキャンおよび測定が可能です。
小型または複雑形状のワークに関しても精度の高い3Dデータを作成することができます。
製造における管理部門での利用に適していて、加工した後の金属部品や樹脂部品の検査に利用するのに最適です。
EinScan Pro HDは複雑な形状の細かな部分まで再現可能な高解像度や、工業製品等の精密な質感までをスキャンできる0.04mmという高いスキャン精度を有する3Dスキャナです。
表面が暗い鋳物をはじめとする金属であってもスキャンを行うことができ、スキャン可能範囲は0.2~4mであるため、小型ワークから自動車といった大型製品まで対応することが可能です。
スキャンスピードは最大で30fpsという高速かつ高精度なスキャンを実行できます。
REXCAN DS3はコンパクトサイズの卓上型となっていて、ワークをセットすると、全自動で48ポジションからの高精度スキャンを行うことのできる3Dスキャナです。
小型製品のスキャンに適していて、複雑な形状であっても高速でスキャンを実行し繊細なデータを作成することが可能です。
最小解像度は0.01mmでカメラ解像度は1.3M pixels、5.0M pixels、2.0M pixels(その他の違いあり)の3仕様があるため用途に合わせて選択することが可能です。
HandySCAN 3D(TM)は小型かつ0.94kgと軽量であるため携帯性に優れている上に、0.025mmという高精度なスキャンを複雑形状においても再現性高く実行することのできる3Dスキャナです。
クイック設定機能搭載のため数分で測定が可能となり、11本のレーザークロスによって広範囲にわたるスキャンであっても高速で実行することができます。
馴染みやすいインターフェイスの採用や人間工学を応用した設計により操作性に優れるため、短期間での習熟を可能にします。
Artec Leoはビデオ撮影をしているかのような手軽さで操作することができる上に、初めてオンボードでの自動3Dプロセスを可能にし、最難関のワークフローもこなすことのできるプロ仕様の3Dスキャナです。
スキャンを実行中にはリアルタイムでLeoのタッチパネルスクリーンで作成された3Dモデルを確認することができます。
1秒あたり80フレームという高い3D再現率を可能とするため、大型のオブジェクトや現場、景色などを高速でスキャンすることができます。