32ビットマイコンについての概要、用途、原理などをご説明します。また、32ビットマイコンのメーカー15社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。32ビットマイコン関連企業の2023年11月注目ランキングは1位:東芝デバイス&ストレージ株式会社、2位:パナソニック株式会社、3位:STマイクロエレクトロニクス株式会社となっています。
32ビットマイコンと関連するカテゴリ
32ビットマイコンとは、命令コードの最長ビット幅が32ビットで、扱われるデータのビット幅が4~32ビットのマイクロコントローラです。
マイコンは半導体チップとして製造されており、32ビットマイコン以外に4ビットマイコン、8ビットマイコン、16ビットマイコンがあり、32ビットマイコンはその最上位に位置し、非常に高い処理能力を備えています。
様々な家電製品に「マイコン搭載」と記されているように、産業用を含め現代の電気製品には極めて広範囲にマイコンが搭載されています。動作状態を表すLED表示部分は4ビットマイコン、白物家電の制御には8ビットマイコン、リモコン製品には16ビットマイコンなどのように必要性能に応じて用いられています。
最上位の処理性能を持つ32ビットマイコンはテレビやDVDなどの画像処理、通信機器でのデータ通信、自動車のエンジン制御や運転制御、ロボットの画像認識や動作制御など、大量のデータを高速で処理したり、複雑な処理を高速で行うなどの場面で用いられます。
多くの32ビットマイコンでは、複雑で高速な処理が求められるため標準的な周辺回路だけでなく用途に応じた専用の処理回路が搭載されています。
例えば、TVやDVDや画像認識などの画像処理に関する用途では大量の積和演算が必要になります。これをソフトウェアで実行するとステップ数が多くなり非常に時間がかかるため、ハードウェアで高速に処理する専用回路を集積することで高速化します。
また、通信に関わる用途では様々な通信プロトコルが混在するデータを処理するため、シリアル⇔パラレルの変換を行うUARTと呼ばれる専用回路を搭載します。
このように、32ビットマイコンは用途に応じた専用回路を搭載することで複雑な処理を1チップで高速に実行するため、システムLSIとも呼ばれます。
現在では半導体技術の進化により一つの半導体チップ上に10億個のトランジスタを集積することができるようになりました。このため、スマートフォンなどでは複数の専用回路やCPUコアを1チップに集積し、ユーザ開発のアプリケーションも実行できるようになっており、マイコンとプロセッサの境界は曖昧になってきています。
32ビットマイコンには、命令のビット幅は中央処理装置であるCPU (英:Central Processing Unit) のアーキテクチャにより、32ビット固定長のものと4~32ビット可変長のものがあります。可変長の方がプログラムのサイズが小さくなります。
マイコンはコントローラの名前の通り様々な機器の制御に用いられ、汎用的な用途に用いられるサーバーやパソコン等に搭載されるマイクロプロセッサに対して、限定的な用途向けのデバイスです。
さらに、マイクロプロセッサとの違いとしてリアルタイム性の重視が上げられます。機器の制御に用いるためにはその場で処理する必要があり、32ビットマイコンで用いられるOSは通常のWindows OSなどとは異なるリアルタイムOSになります。代表的なリアルタイムOSとして日本のTRONプロジェクトから産まれたuITRONがあります。
32ビットマイコンでは、32ビットCPUをコアとして、種々のタイマ/カウンタ回路、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、入出力ポート回路、LCDドライバ回路、メモリ回路等が同じ一つの半導体チップ上に集積されています。
32ビットマイコンの核であり、処理性能や使い易さを大きく左右するCPUコアですが、その中で最も代表的なものがARMコアです。
ARMコアはiOSとAndroid双方のほとんどのスマートフォンや情報家電に搭載されているマイコンのコアであり、1990年にイギリスで創業したARM社によって開発されました。固定長の簡潔な命令セットアーキテクチャでありながら可変長命令セットの特徴も持ちつつ、シンプルな回路構造によって半導体の微細化の進展に適用しやすいCPUコアで、低消費電力でありながら高い処理能力を備えていることが特徴です。
バッテリーを必要とするモバイル機器や、常時稼働状態にある産業用機器では低消費電力が必須であり、様々な物がネットワークに接続されるIoT時代の到来により低消費電力と高性能が両立したマイコン需要が一気に加速しました。
ARMコアはアーキテクチャレベルや回路レベルでライセンス供与されたこともあり、モバイルPCやスマートフォンを中心に多くの企業で導入されて急速にシェアを拡大しました。
参考文献
https://www.renesas.com/eu/ja/support/technical-resources/engineer-school/mcu-01-basic-structure-operation.html
http://rtmrw.parallel.jp/led-work/raspberrypi/raspberrypi-1/doc-1.pdf
https://www.cqpub.co.jp/interface/sample/200605/I0605046.pdf
https://time-space.kddi.com/ict-keywords/20190718/2699
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ローム株式会社 株式会社EASEL*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年11月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
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1 | 東芝デバイス&ストレージ株式会社 |
23.5%
|
2 | パナソニック株式会社 |
10.1%
|
3 | STマイクロエレクトロニクス株式会社 |
9.2%
|
4 | ルネサスエレクトロニクス株式会社 |
9.2%
|
5 | ラピステクノロジー株式会社 |
8.4%
|
6 | 株式会社昭和電業社 |
8.4%
|
7 | ヌヴォトンテクノロジージャパン株式会社 |
5.9%
|
8 | NXPジャパン株式会社 |
5.0%
|
9 | Holtek Semiconductor Inc. |
5.0%
|
10 | インフィニオンテクノロジーズジャパン株式会社 |
4.2%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年11月の32ビットマイコンページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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ラピステクノロジー株式会社
460人以上が見ています
最新の閲覧: 2時間前
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注目ランキングについて: Metoreeに登録されている32ビットマイコン製品2点の中での2023年12月7日時点でのアクセス数を元に算出しています。
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32ビットRISCマイコンのTMP19A31CYFGは、TX19A/H1プロセッサコア内蔵で、アミューズメント機器やOS機器などに最適です。
ISAモードの命令は、演算性能の優れたTX39とオブジェクトレベルで互換します。
高速メモリを内蔵し、スタンバイ機能や低消費電力ライブラリを使用した最適化設計であることから、高性能と低消費電力を同時に実現しています。
内蔵RAMは256 ㎅で、外部メモリは16 ㎆まで拡張可能です。
TMS320F28388Dは、処理、センシング、アクチュエーションに最適化されており、リアルタイム制御アプリケーションにおける閉ループ性能が向上しています。
TMS320C28x 32ビットCPUはTMUアクセラレータにより一般的な三角関数の演算を高速に実行でき、二つ搭載されているデュアル・リアルタイム制御サブシステムは、コア毎に200 ㎒の信号処理能力があります。
更にF2838xシリーズには、二つのCLAリアルタイム制御コプロセッサが搭載されており、それらが独立した32ビットの浮動小数点プロセッサなのでメインCPUと同じ速度で動作します。
フラッシュ・メモリがエラー訂正コード(ECC)付きの最大1.5 ㎆と、SRAMが最大312 ㎅をサポートし、デバイスではコード保護の為に二つのセキュア・ゾーン(128ビット)も使用できます。
32ビットマイコンRZファミリシリーズには、16種類の製品があります。
LSIは、Arm社のCortex®-A9 プロセッサを搭載し、システム構成に必要な周辺機能を集積したシングルチップマイコンです。
CPUの最大動作周波数は400 ㎒の速度で、命令キャッシュサイズは32 ㎅、データキャッシュサイズは32 ㎅(ライトバック方式)、TLBエントリ数は128エントリです。
LSIの消費電力を下げるために、スリープモード、ソフトウェアスタンバイモード、ディープスタンバイモードやモジュールスタンバイモードと、4種類の低消費電力モードをサポートしています。
ラピステクノロジー株式会社の「ML630Q464/466」はデータロガーに最適なLCDドライバ内蔵1チップマイコンです。
荷物輸送時の環境情報を取得管理するデータロガーに求められるデータ取得、液晶表示、PDF生成までをコイン電池1個で約1年間動作可能です。
CPUには32bitCPUコア「Arm® Cortex®-M0+ 」を採用し低消費電力と高性能を実現。データロガーに必要な主要機能(USB、高速動作用クロック発生機能、LCDドライバ、高精度RC発振型ADコンバータ)を内蔵、また、温度・湿度・加速度などのデータ取得が可能です。
ログデータを約4秒でストレスなくPDF変換できます。
さらにラピステクノロジー株式会社が持つ独自のノイズ耐性技術を継承し、過酷な環境下での安定動作も実現します。
SK-TC212L-8F133F ACは、自動車及び産業用アプリケーション向けのマイクロコントローラーです。
最大三つの独立した32ビットTriCoreCPUに基づくマルチコアアーキテクチャは、安全であると共にパフォーマンスを向上させることを可能にしています。
133 ㎒の速度で動作するTriCore、3.3 Vの単一電圧源や強力な汎用タイマーモジュール(GTM)を搭載し、複雑さの軽減、クラス最高の消費電力や大幅なコスト削減に努められています。
汎用車載マイコンのSPC560B40L3は、ボディ制御モジュール、HVAC、車両照明、シート・モジュール、ジャンクション・ボックスやワイヤレス・バッテリー充電器等の車載アプリケーションニーズに対応します。
最大512 ㎅のECC付きフラッシュメモリと、最大32 ㎅のECC付きRAMと最大48 ㎅のECC付きSRAMが搭載されています。
シングルコアで最大64 ㎒の速度で動作し、低消費電力の中でも高性能処理が可能です。