直交ロボットのメーカー12社・37製品を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
直交ロボットとは、2から3の直交する軸上を動くロボットの総称で、産業用ロボットとしては非常に単純な構造のため、あらゆる産業において作業の自動化の一歩目として使われることが多いです。
直交する座標は高々3次元のため、自作で組み込んで作ったり改造したりしやすく、動作用のプログラムも修正しやすいといった特長が挙げられます。そのため、複雑な動きを必要としない単調な作業であれば、直交ロボットを用いて機械化することができます。
例えば、製造業における部品の組み立てや搬送などは直交ロボットの得意な作業です。あらかじめ、部品の流れるラインを決めておくか、カメラなどで検知することで、組み立てから搬送までを自動化することが可能です。
6軸動作のロボットなどに比べると動作範囲もわかりやすく比較的安価なため、食品製造ラインなどにも導入されています。湿気の多い所や、腐食性ガスが存在する半導体工場などにおいても、腐食処理がなされた直交ロボットを選定すれば、厳しい条件下でも安定して稼働することが可能です。
直交ロボットは、1軸上にスライド移動するユニットを複数組み合わせることで、直交座標系でツールを動かしたり、ベルトコンベアを動かしたりできるように設計されています。
その構造上、6軸多関節ロボットなどのように滑らかな回転動作は表現できませんが、直交ロボットのそれぞれの軸は同時に動かすことができるため、たいてい多くの動作はその直線動作の重ね合わせで効率的に表現できます。
また、直線移動時にはリニアガイドとして高精度なボールねじとリニアエンコーダを併用することで、高い位置決め精度を出すこともでき、ミクロンレベルでの動作の再現性を達成できます。
また、ボールねじなどのリニアガイド部分には、耐腐食性のステンレスを使ったり、密閉してガス封入したりとオプションを施すことで、様々な悪環境下においても使用することができます。
直交ロボットの長所、短所は以下の通りです。
参考文献
https://www.yamaha-motor.co.jp/robot/lineup/xyx/
https://jss1.jp/column/column_109/
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
BA-Cシリーズは通常のシリーズに比べて省エネに特化した直交ロボットです。
従来製品のエアシリンダと比較しますと、シリンダ径φ16ストローク100mmを2,000時間/年使用すると、推定142.6kWhの電力を消費していましたが、BA-CシリーズではDC24V定格3Aで平均1.5A出力で2,000時間/年使用すると、72kWhの消費電力で年間の電気代が約半分にまで抑えられます。
サーボモータでの位置決め精度もあり、省エネと位置決め、高トルクを実現した直交ロボットです。
PC制御画像認識塗布システム MAGE MASTER 350PC Smart SMΩXはインライン3Dディスペンスにより塗布品質向上をターゲットとした直交ロボットです。
高水準の塗布品質を実現させるためにエッジ検出機能を搭載し、ワーク個体差やパレット配列誤差を自動補正させ、デバイス配列のバラつきも完全補正します。これにより繰返し位置決め精度は±0.005mmとなっています。
シンクロスピード®機能を搭載し、ディスペンサーとの連携を強化することによりなめらかでより美しい塗布をスムーズに行うことができます。
塗布パターン編集ソフトにMuCAD®Ⅴを搭載することにより様々なパターンの塗布が可能になる直交ロボットです。
ICSA3/ICSPA3シリーズはX軸とY軸の2軸構成で7タイプ、X,Y,Z軸の3軸構成で4タイプの中から選択可能な直交ロボットです。
それぞれのタイプの中からさらに軽荷重、重荷重や短ストローク、長ストロークなどでパターン分けされており、用途によってパターンを選択します。
また、応用方法によっては4軸や6軸なども対応が可能で幅広い用途や仕様に対応可能になっている直交ロボットです。
オプションでケーブル補助パーツをつけられることも魅力の一つです。
テーブルトップロボットはロボットシリンダーにテーブルを設置しコントローラ、電源を内蔵したオールインワンタイプの直交ロボットです。
オールインワンにすることにより立ち上げ、調整時間を短縮し、作業工数や設計工数を削減することができます。また、工数削減により他オプションへの投資や改修時間を多くとることができ、生産性向上も見込める直交ロボットです。
軸数も最大4軸補間制御が可能でパルスモータ仕様、サーボモータ仕様から選べます。
ムービングアームタイプはY軸アームのテーブル部分をX軸テーブルと連結固定してアーム全体が動く構造となっている直交ロボットです。
テーブルではなくアームにスライド機構部分を取り付けられるため取付範囲拡大のためのブラケット製作などが必要なく製作部品削減や設計工数の短縮などが見込めます。
最長ストロークによっては最大可搬重量が2軸構成ならばMAX30㎏まで可能、3軸構成ではMAX18㎏まで可能なため大きな重量物も搬送可能な直交ロボットです。
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