垂直多関節ロボットについての概要、用途、原理などをご説明します。また、垂直多関節ロボットのメーカー30社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。垂直多関節ロボット関連企業の2023年11月注目ランキングは1位:オリムベクスタ株式会社、2位:高島ロボットマーケティング株式会社、3位:株式会社不二越となっています。
垂直多関節ロボットは、人の手の様に動作することができる産業用ロボットの一種です。
駆動するための軸が少ないロボットに比べて自由度が高く、人の手で行っていた作業や自由度の低いロボットで時間をかけて行っていた作業を効率良く進めることができます。垂直多関節ロボットは動作範囲が広いため、精密な作業を繰り返し行うことが得意です。その特徴を活かせる生産現場に導入することで、業務効率化が期待できます。
垂直多関節ロボットは、自動車や家電製品、食品など使用される分野は幅広いです。生産ラインにおいて、以下の工程で使用されます。
自動車のボディなどを部材の金属を溶かして接合させる作業です。ロボットが行うことで、正確でばらつきの少ない溶接が可能になり、品質向上が期待できます。
製品や部品を等間隔で高速に並べたり、高重量の荷物を移動させたりする作業です。
つかんだ部品を別の部品に組付けたり、ねじ締めなどを行う作業です。垂直多関節ロボットは人の手で行う作業も対応できるため、熟練の職人技のような作業を正確に再現することができます。
垂直多関節ロボットの手先に取り付けたスプレーガンで、自動車のボディなどに色を塗る作業です。
検査用のカメラやセンサの計測範囲内に部品を近づけて、外観や品質の良し悪し (OK/NGなど) を判定させる作業です。
垂直多関節ロボットは、マニピュレータとコントローラ、ティーチングペンダントで構成されています。
マニピュレータは、ロボットアーム本体の部分です。関節に取り付けられたサーボモーターによって、様々な動作を行います。マニピュレータ先端には、垂直多関節ロボットが作業を行うための次のような道具を装着します。
コントローラはマニピュレータを制御するための装置で、次のような機能があります。
近年の製品ではAIが搭載されているものも多く出回っています。ティーチングしなくても、次はどのように動けばよいかロボット自身が判断して動作する製品もあります。
ティーチングペンダントとは、垂直多関節ロボットを人間が操作するための装置です。キーボードやタッチパネルを使ってロボットに動作を記憶させたり (ティーチング)、ロボットに異常が発生したときにアラーム内容を確認したりする際に使用します。
垂直多関節ロボットと水平多関節ロボットの違いは「できる動作の複雑さ」にあります。
垂直多関節ロボット
垂直多関節ロボットは、一般的に6つの軸を持ち、それぞれの軸を回転させることで、3次元空間上を自由に移動できるような動作が可能です。つまり、X・Y・Zといったような水平・垂直動作に加えて、Rx・Ry・Rzといった回転動作も行うことができます。
水平多関節ロボット
水平多関節ロボットは、基本的に水平方向に動作する軸を3つ持ち、垂直方向に動作する軸を1つ持つような4軸構成で成り立っています。つまり、3つの軸を使って水平方向を自由に移動し (3次元方向で表せばX・Y) 、残りの1軸で垂直方向に移動します (3次元方向で表せばZ) 。そのような構造を持つため、水平多関節ロボットは、3次元空間での回転動作 (Rx・Ry・Rz) を行うことはできません。
垂直多関節ロボットを導入し、今まで人が行っていた作業をロボットに置き換えられると次のようなメリットがあります。
工場の生産性が上がる
ロボットは精密な作業、または単調な繰り返し作業 (例えば製品のピックアンドプレース) が得意です。このような作業を垂直多関節ロボットに行わせると、働き手はより付加価値の高い仕事に集中できるようになります。これによって、工場の生産性を上げることが可能です。
ロボットを導入した工程の品質が上がる
ロボットは人間と違って同じ作業を繰り返ししたときにばらつきが少なく、品質向上が期待できます。垂直多関節ロボットを導入することで、繰り返し±0.1mm程度のばらつきで溶接したり、毎回正確な量で塗布したりすることが可能になります。
参考文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kikaic1979/69/688/69_688_3293/_pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kikaic1979/61/581/61_581_259/_pdf
https://robogaku.jp/content/files/history/037_01.pdf
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
2023年11月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | オリムベクスタ株式会社 |
14.1%
|
2 | 高島ロボットマーケティング株式会社 |
12.9%
|
3 | 株式会社不二越 |
10.6%
|
4 | 株式会社安川電機 |
9.4%
|
5 | オムロン株式会社 |
7.1%
|
6 | ヤマハ発動機株式会社 |
5.9%
|
7 | 株式会社アイエイアイ |
5.9%
|
8 | セイコーエプソン株式会社 |
3.5%
|
9 | 株式会社デンソーウェーブ |
3.5%
|
10 | ファナック株式会社 |
3.5%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年11月の垂直多関節ロボットページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
Metoreeに登録されている垂直多関節ロボットが含まれるカタログ一覧です。無料で各社カタログを一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
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垂直多関節ロボットのカタログ12件分をまとめてダウンロードできます!お迷いの方は便利な無料の一括ダウンロード機能をご利用ください。
企業
高島ロボットマーケティング株式会社 オリムベクスタ株式会社 イグス株式会社 大電株式会社 住友商事マシネックス株式会社MOTOMAN-AR700は、先端にサーボトーチおよびセンサーを搭載可能な、小物部品のアーク溶接に特化した6軸垂直多関節ロボットです。
リーチ700mmの小型タイプですが可搬質量は8kgとパワフルなので、溶接電源とコントローラを一緒に格納すればモジュールセルを形成することができ、設置後のレイアウト変更やメンテナンスが容易になります。
ロボット2台とオプションの溶接ポジショナを組み合わせることで、高い生産性と安定性を両立する協調溶接が可能です。
MOTOMAN-AR1440は、先端にサーボトーチおよびセンサーを搭載することで、小物から大物部品までのアーク溶接が可能な6軸垂直多関節ロボットです。
アームの動作速度を高めることで生産性向上に大きく貢献しつつ、設備の省スペースかを両立すべく、トーチのケーブルを内蔵できるような中空構造となっています。
周辺機器との干渉を抑えるために、スリムな流線形アームとなっており、メンテンナンス時には原点データをバッテリー不要で保持できるため、設備稼働率を落とすことがありません。
C8シリーズは、設置レイアウトを床置き、壁取り付けおよび天井吊りと好きな方法から選べる6軸多関節ロボットです。
可搬質量は8kgとパワフルながら、軽量省スペース設計となっているため、様々なシチュエーションへの組み込みが可能となります。
エプソン独自の振動抑制技術により、高速高精度な重量物の搬送が可能となっており、マルチハンドを用いることで搬送作業はもとよりラックからの製品の抜出といった作業の自動化も可能です。
N2シリーズは、アーム構造の省スペース化を徹底的に追求したコンパクト型6軸多関節ロボットで、小型の精密部品組み立てに最適です。
ロボットの肘の位置が独特な新型アーム構造を採用したことで装置架台にロボットが干渉しないため、人間が作業するのと同等なスペースでの設置が可能です。
アームには力覚センサーが搭載できるようになっているため、力量自動制御にも対応でき、高度で繊細な作業も高速で自動化することができます。
N6シリーズは、最大1010mmのアームを備えることで、一般的なロボットが苦手とする狭い領域や、高所低所のハンドリングが可能な6軸多関節ロボットで、工場などの省スペース化および生産性向上に効果的です。
独自のアーム構造により、肘を干渉させずに高いところから低いところまで死角をなくして部品のハンドリングが可能です。
アームには力覚センサーなどが搭載できるようになっている上に、配線は中空構造のアーム内に収められるため、狭所でも干渉を気にすることなく動作することができます。
VT6シリーズは、自動化はしたいがコストが理由でロボットや付帯設備の導入ができない際にまず検討すべきコントローラ一体型の6軸多関節ロボットです。
エントリーモデルとして特徴的なのが、コントローラ一体型という点で、導入コストと同時に設置スペースの削減も可能で、ロボット導入の障壁を取り払っています。
モーターユニットは100Vから240VまでAC電源対応とすることでバッテリーを必要としない上に、手首は中空構造となっているため配線の取り回しも簡単になっています。