リニアエンコーダについての概要、用途、原理などをご説明します。また、リニアエンコーダのメーカー23社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。リニアエンコーダ関連企業の2023年1月注目ランキングは1位:日本電産サンキョー株式会社、2位:株式会社ミツトヨ、3位:パナソニック株式会社となっています。
リニアエンコーダと関連するカテゴリ
リニアエンコーダとは、移動する装置の直線方向の位置をセンサで読み取る装置です。
これに対して、回転角度検出するタイプをローターリーエンコーダと呼びます。エンコーダには移動量に応じて移動距離を出力するインクリメンタル型のものと、絶対位置を出力するアブソリュート型のものがあります。
アブソリュート型のものは装置がどのような状態で電源を切られても、電源再投入時に現在位置を知ることができますが、構造が複雑となり、比較すると高価になってしまいます。
産業機器などで、モーターや油圧、空圧を利用して位置決めを行う必要のある機器のなかでも、複数の高精度な位置決めが必要とされる装置に利用されます。モーターなどにロータリーエンコーダを用いて使用されることが多いですが、回転運動を直線運動にする過程でバックラッシュや各部品ねじれやたわみなどにより、必ずしもモーターの停止位置が装置の停止位置となるわけではありません。
これらの誤差が許容されない装置には、装置の停止位置を直接知ることのできるリニアエンコーダ―が用いられます。その他、比較的身近にある利用例としてデジタルノギスなどがあります。
デジタル表記で確実に測定できることのほかに、パソコンなどと接続し測定結果を簡単・確実記録に残すことが可能となっています。
位置を検出するために目盛を組み込まれた直線状のスケールとその目盛を読み込むセンサの2つの部品から構成されます。
この検出方法には光学式と磁気式があります。
光学式の場合は、スケールの目盛位置にスリットもしくは反射板となっており、スリットに光が透過したかどうか、反射板の場合は光が反射してきたかどうかで位置を判断します。
高精度かつ高分解能の用途に利用されますが、水、油、ほこりなどが発生する環境で使用するためにはカバーが必要です。カバーをしつつ、センサーが動く必要があるので、構造が複雑で大きくなってしまいます。
磁気式の場合は、スケールの目盛位置に磁力を持たせ、磁力の変化を感知して位置を判断します。磁気を感知する構造のため、水、油、ほこりに強く、構造が簡単になるため、小型なものが多いのが特徴です。
アブソリュート型のものは特定パターンのスリット、反射板、磁力をスケール側に用意をしパターンの組み合わせで絶対位置を把握しますが、距離がなくなるとそのパターンが不足してしまうため、補助的な位置を把握する機構と併用して対応する場合もあります。
インクリメンタル型のものは、一定の移動距離を移動するたびにパルス信号を発生します。連続で動作したときに位置ずれが発生することもあるため、定期的に原点復帰動作を入れるなどの方法があります。
近年半導体の急速な進歩があり、ムーアの法則に応じて高集積化が進んで半導体産業が発展しています。この半導体産業の進歩は、様々な電子機器へ波及しており、各種製品の電子制御化や高精度化が進んでいます。
高集積化、高密度化が進むにつれ、半導体をつくる製造装置や機械部品を精度よくつくる工作機械などの位置検出精度も高精度化が重要になります。
半導体製造装置や工作機械などで精密な位置制御をするにあたり、物体を移動させるためのアクチュエータとそのアクチュエータの精密な位置を検出する検出手段が必要になります。現在、精密な位置検出をする方法としてレーザー干渉計やエンコーダが用いられます。
アクチュエータを設計するうえで、X軸、Y軸、Z軸の3軸方向の直線運動を基本に、その3軸を合成した空間移動によってアクチュエータが構成されることが一般的です。そのため、直線的な精密位置検出を行えるリニアエンコーダが採用されます。可動部と固定部にそれぞれスケールと検出器を設置し距離を精密に検出します。
リニアエンコーダは、高精度に位置の測定をできるため工作機械や半導体製造の精密機器に多く用いられていますが、ミクロンオーダーやミクロン以下の分解能を持つものも一般的です。
そのためその精度を保つためには設計する際に取り付け方法や取り付け精度が重要になります。リニアエンコーダの性能を出すため取り付け精度は各製品やメーカーの取り扱い説明書に記載されています。取り付け方法に関しては、リニアエンコーダを取り付ける装置の構造などにもよるため設計者による考慮が必要です。
リニアエンコーダ自体の精度がミクロンオーダーのため、一例として取り付け精度がセンサとスケールの距離、ヨー、ロール、ピッチそれぞれに対し1mm以下の精度を求められます。必要によっては取り付け用の精密治具の設計・製作や、取り付ける際に人の手による調整などが都度必要な場合があります。
参考文献
http://www.encoder-world.com/encoders.html
https://contents.zaikostore.com/semiconductor/2486/
http://kikaikumitate.com/post-11935/
https://core.ac.uk/download/pdf/145776997.pdf
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武藤工業株式会社 株式会社小野測器*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年1月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 日本電産サンキョー株式会社 | 14% |
2 | 株式会社ミツトヨ | 10.2% |
3 | パナソニック株式会社 | 9.6% |
4 | 株式会社マコメ研究所 | 8.3% |
5 | 株式会社マグネスケール | 5.7% |
6 | マイクロテック・ラボラトリー株式会社 | 5.1% |
7 | ワッティー株式会社 | 5.1% |
8 | ジック株式会社 | 4.5% |
9 | 株式会社大山光学 | 3.8% |
10 | バルーフ株式会社 | 3.8% |
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