ステッピングモーターのメーカー21社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
ステッピングモーターは、パルス信号によって回転角度を制御できるため、高い位置決め精度を保証できるモータの一種です。
ステッピングモータの構造上、緻密で可逆的な角度制御を得意とするため、主に位置決め精度が要求される現場で使用されます。例をあげると、自動搬送機器などのロボット装置の2次元的な動作を表現するための駆動用モータがあります。高精度のボールねじとステッピングモータを組み合わせることで、ステージの送り量を非常に高精度でかつ再現性高く表現できます。また、弁の開き具合によって一定量の塗料を噴出するような塗布機械についても、ステッピングモータで弁の開き角度を精密に調整することでより精巧な作業ができるようになります。
ステッピングモータ内部は、シャフトとつながったローター部およびその外周に設置された複数のステータから構成されています。ローター部はさらに2つの部分に分かれておりそれぞれがN極S極と逆位相になるように磁化されています。また、ステータには小さい歯が存在し、その歯の間隔が緻密に制御されているのが特徴です。2相型のステッピングモータを例に取ると、向かい合うステータ同士は同じ極性に磁化され、隣り合うステータは逆向きに磁化されます。そのため、ローターの凹凸と引き合うステータおよび反発するステータが互い違いに存在することになり、ステータの磁化状態に対してエネルギー的に安定な位置にローターは保持されます。次に、ステータの極性を反転させるように電流を流すと、ステータ1つ分ローターが回転します。これを繰り返し制御することにより、ステータの小歯の機械精度に従って正確に回転角度が制御できます。5相型のステッピングモータでは、これを5段階で順次制御するため、より細かな角度制御ができることになります。
ステッピングモーターは回転速度によって出力トルクが変わり、一般的に回転速度が遅い時には高トルク、回転速度が速い時は低トルクとなります。
ステッピングモーター選定時にはモーターの回転速度-トルク特性表を確認し、使用回転速度時の必要トルクがプルアウトトルク曲線の範囲内に入るように選定します。
特に高速回転時のプルアウトトルクは励磁最大静止トルクの20%程度になるので、高速回転で使用する場合には注意が必要です。
また、同じ外形寸法のモーターでも使用ドライバー、内部構造の違いや、入力電圧によってもトルク特性が変わってくるので、メーカーやドライバーの組み合わせや入力電圧も考慮してモーター選定する必要があります。
ステッピングモーターを動かすためにはドライバーと呼ばれる制御装置が必要です。
ドライバーはステッピングモーターに流す電流電圧を制御して、回転速度、回転量などをコントロールすることができます。
ドライバーには定電流駆動方式と低電圧駆動方式がありますが、高速でのトルク特性が優れている定電流方式が一般的に採用されています。
一般的には、ドライバーに上位制御機器より回転速度、回転量の指示値としてパルス列を入力し、入力されたパルス列に従ってモーターを指示速度で指示量回転させます。
ドライバーにはマイクロステップと呼ばれる機能を搭載しているものがあります。ステッピングモーターは基本ステップ角を最小回転角度として回転しますが、マイクロステップ機能を持つドライバーは、各コイルに流す電流を調整し、基本ステップ角を電気的に細分化し、回転の分解能を上げることができます。また、振動、騒音を低減させる効果や、ステップ角ごとのオーバーシュートの低減、起動停止時の衝撃緩和の効果もあります。
マイクロステップ機能の分解能は、多いものだと1/250程度まであり、使用用途によって、ディップスイッチなどで選択することができます。
参考文献
https://www.orientalmotor.co.jp/products/stepping/overview_1/
https://www.orientalmotor.co.jp/tech/reference/stepping_motor01/
https://www.orientalmotor.co.jp/tech/reference/stepping_motor02/
https://www.orientalmotor.co.jp/tech/reference/stepping_motor03/
https://www.orientalmotor.co.jp/tech/reference/stepping_motor05/
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