パラレルロボットについての概要、用途、原理などをご説明します。また、パラレルロボットのメーカー7社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。パラレルロボット関連企業の2024年3月注目ランキングは1位:株式会社安川電機、2位:パナソニック株式会社、3位:村田機械株式会社となっています。
早稲田大学大学院でMBE法による窒化物半導体成長に関する研究に従事。2016年に大学院を修了後、非鉄金属系メーカーへ入社。金属製錬工場における設備保全・エンジニアリングの業務に従事。2022年に化学系メーカーへ転職。同様の業務に従事。
パラレルリンクロボットとは、並列につながれたアームを用いて1点に対して高速・精密な動作をする産業用ロボットです。
アームはリンクやジョイントと呼ばれる部品で構成され、3本アームの製品が主流です。パラレルリンクロボットはシンプルな構成のため、メンテナンス性に優れます。複数のモーター出力がアーム先端部の1点に集中する機構であり、高出力で高精度な動作を実現可能です。
自動化設備のピックアップ作業などで活用されています。また、パラレルリンクロボットのアームにはカーボンパイプ/ CFRPパイプが使用されます。
パラレルロボットは産業において広く使用される機械です。以下はパラレルロボットの使用用途一例です。
高速かつ精密な動作が可能なため、ワークの仕分けや移動を含めたピックアップなどの比較的軽作業で利用されます。スカラロボット以外の産業用ロボットは、一般的に高性能であるが故に導入コストが高く、複雑なメンテナンス作業を必要とすることが多いです。
また、専門的なティーチング作業が必要な場合も多いため、多額のコスト負担を考慮しなければなりません。一方、パラレルリンクロボットはスカラロボット以外の産業用ロボットと比較して簡易的な構造です。
したがって、導入コストが安価かつメンテナンスや管理も容易な点がメリットです。
パラレルリンクロボットは、主にモーターやベアリング、リンクアームなどによってシンプルに構成されます。一般的に3本からなるリンクアームが並列に繋がれ、個々のリンクアームにそれぞれモーターが備わっています。
本体ベース部分は天井に固定され、リンクアームなどによってアーム先端部が吊り下げられた状態です。パラレルロボットは、パラレルリンク機構を有する点が最大の特徴です。パラレルリンクは、複数のモーター出力がアーム先端部の1点に集中して動作させる機構です。一般的に多関節ロボットはロボットアームの先端部を動かすために、各関節を順番に動作させる必要があります。これがシリアルリンク機構です。
一方、パラレルリンク機構は複数の関節が同じ最終出力先に接続されているため、それぞれを並列に動作させることで最終出力先を動かします。これをパラレルリンク機構と呼び、シリアルリンク機構で動作するロボットよりも高速に動作させることが可能です。パラレルリンク機構は、アームやモーター、軸受で構成されます。そのため、構造が簡単で安価に導入可能です。
各メーカーから販売されているパラレルリンクロボットも、他の多関節ロボットに比べると安価です。安価に導入可能なため、製造現場の担当者が手を出しやすい製品です。高速動作が可能な点を活かせば、ピックアンドプレースのような作業を自動化することが可能です。適切な場面で複数台導入すれば、工場の複数工程を自動化することが期待できます。
スカラロボットとは、水平方向に動作する回転軸を3軸備え、上下方向に動作する1軸を備えた水平多関節型の産業用ロボットです。パラレルリンクロボットとスカラロボットは、ベルトコンベア上のワークを運搬する作業で、同様に適用されています。こらら2つの違いは水平作業と高速性です。
スカラロボットは別名水平多関節ロボットと呼ばれる、シリアルリンク機構のロボットです。これは地面に対して水平方向の動きに強みを持つロボットであり、水平方向のネジ締めやワーク吸着のような作業を行うことが可能です。
一方、パラレルロボットは基本的に地面に対して垂直方向の仕事を得意とします。つまり、スカラロボットで行えるようなネジ締め作業などを行うことは困難です。しかしながら、パラレルロボットはスカラロボットよりも高速で仕事を行うことが可能なため、垂直方向の仕事に関してはスカラロボットよりも効率的です。
参考文献
https://global.yamaha-motor.com/jp/profile/technical/publish/pdf/browse/48ss_08.pdf
https://www.robot-befriend.com/blog/parallellink-robot
https://robotics.kawasaki.com/ja1/xyz/jp/1804-03/
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
2024年3月の注目ランキングベスト7
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社安川電機 |
20.1%
|
2 | パナソニック株式会社 |
18.7%
|
3 | 村田機械株式会社 |
15.1%
|
4 | 川崎重工業株式会社 |
15.1%
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5 | オムロン株式会社 |
11.5%
|
6 | ムラテックメカトロニクス株式会社 |
10.1%
|
7 | 株式会社GKM |
9.4%
|
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注目ランキングは、2024年3月のパラレルロボットページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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2023年11月14日