パレタイジングロボットについての概要、用途、原理などをご説明します。また、パレタイジングロボットのメーカー8社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。パレタイジングロボット関連企業の2022年6月注目ランキングは1位:株式会社安川電機、2位:株式会社ユーシン精機、3位:三菱電機株式会社となっています。
パレタイジングロボットとは、箱詰めされた商品を決められた配置でパレット上に積み上げるロボットです。パレタイザと呼ばれる場合もあります。
重量物を運搬・積載する作業を高度に自動化されたロボットアームが担うことにより、多品種少量生産の実現や食品の鮮度向上、出荷時間の短縮など多くの利点が様々な業界で注目を集めています。
類似の設備として、パレットの荷姿で入荷した商品を自動で荷降ろしするデパレタイジングロボットにも同様の効果が期待されています。
食品・化学・機械部品などの多くの製造業や物流の現場では、箱詰めした製品をパレット上に特定の配置で多数積み上げ、フォークリフトでパレットを持ち上げることで効率的に運搬を行っています。
一方で、梱包後の箱を手作業で一つずつ持ち上げてパレット上に何段も積み重ねる作業は非常に負荷が大きく、現場では腰痛のリスクなどが問題となっています。
そこでパレタイジングロボットを導入することで、パレットへの運搬および積載作業を自動化することができ、省人化や労災リスクの軽減、生産プロセスの合理化などを達成することが期待されています。
パレタイジングロボットは4自由度程度の多軸ロボットアームと製品を掴む把持機構から構成されています。
前後工程もある程度の自動化を行うことで、箱詰めされた商品が前工程から送られて来る位置とパレットが置かれる位置は毎回同じ場所とするため、ロボットが予め教育された把持・運搬・積載動作を繰り返し実行することで正確な位置に商品を積載することが可能です。把持機構は片側の爪が薄く設計されているため、箱同士を密接に隣り合わせて積載することができます。
また、ロボットアームが作業員に衝突すると大怪我をする可能性があるため、ロボットの可動範囲内には作業員が立ち入れないようにするという安全原則が規定されています(労働安全衛生法第28条第1項に基づく指針)。
したがって、ベルトコンベアを始めとした前工程からの商品運搬の自動化に加え、ロボットの可動範囲内への侵入を防止する柵の設置、および開口時に動作を停止させるインターロック付き扉などの付帯設備により、作業員の安全が担保されています。
パレタイジングとは前述の通り「箱詰めされた商品を決められた配置でパレット上に積み上げる」作業のことを指します。つまり、パレタイジングロボットは決められた位置から取得した商品を決められた位置へと置き直す作業を行うのです。
例えばあるパレタイジングロボットが、パレット上に箱を縦30個×横30個置く作業を担当すると、箱は全部で900個存在します。箱ひとつを取得して設置するまでにパレタイジングロボットの教示点(ロボットが通過する位置情報)を10個定義しなければならないとすると、このパレタイジング動作をプログラムするだけでも900×10=9,000個の位置情報をパレタイジングロボットに教え込まないといけません。この教え込む動作をティーチングと呼びます。
単純に考えると、9,000点をパレタイジングロボットに対してティーチングするのですが、手動で行うにはとても大変な作業です(これをティーチング・プレイバック方式と呼びます)。そこでパレタイジングでは「決められた位置から決められた位置へと運ぶ」という特徴を活かしてティーチングを簡略化することが一般的です。パレット上には箱が縦30個、横30個規則正しく並ぶのですから、隣り合う3つの箱の位置がわかれば、あとはその位置差分をオフセットさせていくことで全ての箱の位置を計算することができるのです。これをロボットにティーチングすることで、すべての箱の位置をパレタイジングロボットにティーチングすることができます。
デパレタイジングとは、パレット上に並んだ商品を決まった位置に荷卸しする作業のことを指します。つまり、パレット上に商品を積み上げるパレタイジングの逆の作業です。パレタイジングとデパレタイジングでは作業内容がほとんど同じであるため、同一のロボットを活用することができます。
デパレタイジングは、外部メーカーから納められた商品を自社内の各所に搬送する作業の一部です。その商品のパレタイジングは自社外で行われるため、パレタイジング精度品質を一定以上に保ち続けることが難しい場合があります。そのような事態に陥ると、自社内でのデパレタイジング作業も正確に行えなくなることもあるため、一般的にパレタイジングに比べてデパレタイジングの方がプロセス開発難易度が高いとされます。
参考文献
https://robotics.kawasaki.com/ja1/products/robots/palletizing/
https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-7/hor1-7-13-1-0.htm
http://www.jidoka.net/serv/kaishi/jaaa-kaish-kobore-136.html
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パレタイジングロボットのカタログ一覧はこちら企業
株式会社スター精機*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年6月の注目ランキングベスト8
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社安川電機 | 20.4% |
2 | 株式会社ユーシン精機 | 13.9% |
3 | 三菱電機株式会社 | 13.9% |
4 | 不二輸送機工業株式会社 | 13% |
5 | ファナック株式会社 | 13% |
6 | オークラ輸送機株式会社 | 12% |
7 | 川崎重工業株式会社 | 8.3% |
8 | KUKA Japan株式会社 | 5.6% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年6月のパレタイジングロボットページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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最小かつ最軽量のパレタイジングロボットと言えばこのKR40です。
その小型形状にふさわしく速度性にも優れ、1分間で56ショットという驚異的な速さでのパレタイジングを可能にしています。
4軸機構のハンドリングは対応範囲も非常に広く、パレットを1.8 mの高さまでスタックすることができます。
小型化のメリットを最大限生かすため、メンテナンス性は最小限とし消耗品も少なく、保守にかかるコストと手間を抑えることにも繋がっています。