磁性材料に含まれる13カテゴリ一覧です。パーマロイ・フェライトコア・フェライト・フェライト磁石など幅広く、カテゴリの概要・原理・使用用途の検索や、製造メーカー・代理店を探すことができます。
磁性材料とは、強い磁性を生かして様々な機能を発揮する物質のことです。
磁性材料には大まかに分けて2つの種類があります。 一つは、鉄などの金属につく磁石であり、これは硬磁性材料と呼ばれます。 もう一方は磁場をかけて磁石になりますが、磁場を除くと磁石ではなくなる類で軟磁性材料と呼ばれます。
硬磁性材料は最初から磁石になっているわけではなく、瞬間的に磁場をかけて着磁する事で磁石になります。また、脱磁といって、交流磁場を印加したりキューリー温度(Tc)以上にしたりして自発磁化をゼロにする事で磁力を失わせる事もできます。
磁石は磁場を除いたときに示す磁力を残留磁束密度(Br [T])で表します。 一方、軟磁性材料は磁場を取り除いた後に殆ど磁力を示さずBrはゼロに近くなります。 硬質と軟質の違いは材料の物理的硬さの違いではなく、環境に従順かどうかという意味で頭が硬い柔らかいのような違いに似たイメージになります。
硬磁性材料および軟磁性材料共に強磁性体に分類され、物質の磁化のされやすさを表す比透磁率は1よりはるかに大きいな値になります。磁性体とは強磁性体の事を表しています。 強磁性体に対して常磁性体や反磁性体というものがありますが、これらの比透磁率は1前後になり殆ど磁化はされません。
磁性材料の特性を表す代表的なものにBH曲線というものがありますが、これは磁性体に与える磁場を変化させていったときに磁場を横軸にH [A/m]、磁束密度を縦軸にB [T]として描いた曲線で表したものになり、曲線と横軸の切片は保持力 (Hc) であり、縦軸との切片は残留磁束密度 (Br) と呼ばれています。
磁性金属の高度によって硬磁性材料や軟磁性材料、および磁歪材料に大きく分類することができます。 主な使用例としては、家電製品やモーター、発電機、磁気ディスクなど家庭から製造現場に至るありとあらゆるところで利用されています。 磁性材料は環境や物理的条件によってその性能を大きく変化させるので使用環境に最適な磁性材料を選択する必要があります。
軟磁性材料には鉄、ケイ素鉄、パーマロイ、 ソフトフェライト、センダスト、パーメンジュール、電磁ステンレス、アモルファス、ナノ結晶などがあります。 硬磁性材料にはハードフェライト (フェライト磁石) 、アルニコ磁石、サマリウムコバルト磁石、ネオジウム磁石、サマリウム鉄窒素磁石 といったものがあります。フェライト (Ferrite) とは、酸化鉄を主成分としたバリウム、ストロンチウム、コバルト、ニッケル、マンガンなどを混ぜ合わせて1,000 ℃~1,400 ℃で焼結した磁性体です。
代表的なものは下記の通りです。
希土類系の磁性材料は主に自動車部品、モーターおよび電子機器などに使用されている磁性材料です。 特にネオジム・鉄系の磁性材料は硬く耐久性に優れており、非常に大きい磁気エネルギー積を有しています。
この磁性材料は高温の下ではその磁気を失いやすいため特に使用熱環境に注意する必要があります。 同じ希土類系のものでもサマリウム・コバルト磁石は磁力はネオジム系のものに比べるとやや劣りますが、熱や錆に対して大きな耐久性を持つのでネオジム系の材料が適さない高温下において使用することができます。
アルニコ性の磁性材料はアルミニウム、ニッケル、コバルトなどを主原料とした鋳造材料です。 この材質が温度に強く、さらに硬い強度のために割れにくく計器類などに主に使用されています。 ただし、保磁力が他の材質のものに比べると低いために外部衝撃により磁力を失いやすい性質を持ちます。
フェライト磁石は粉末状の鉄酸化物が主原料で、非常に汎用性の高い磁性材料です。 使用用途は小型のモーター・スピーカーや磁気テープなどがあり、高い保磁力の割に比較的安価で使用することができるため、大量生産向けの製品に用いられます。 粉末状のものから製造される材料なので、衝撃などに対して脆く、切断や穴あけ加工には向いていません。
硬磁性材料はモーター、スピーカー、ヘッドフォンなどで使われています。 一方、軟磁性材料は電磁弁、ソレノイドバルブ、各種センサー、テレビ、ビデオ、パソコンなどに使われます。
磁性材料の大きな特性の分類として、等方性と異方性があります。この性質は磁性材料を作る工程で磁場をかけるかかけないかによるもので、異方性磁性材料の方がより強力な磁力を保持します。
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