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煙センサーについての概要、用途、原理などをご説明します。また、煙センサーのメーカー9社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
煙センサーとは、火災初期に生じる煙や燃焼生成物の微粒子などを検知して異常を知らせるための検知器です。
煙センサーは、一般用、工業用など様々な分野で安全管理のために広く使用されています。微量の煙を検知して初期火災や装置異常などを早い段階で検知し、設備の損傷、物的損害、業務の混乱などを防ぐことが可能です。煙センサーの中には煙だけでなく、アルコール類、溶剤等の可燃性ガスをとらえて、異常を知らせることができるものもあります。尚、煙感知器、煙検知器と呼ばれている場合もあります。
煙センサーは、オフィスや一般家庭、工場など様々なシーンで利用されています。初期火災では炎ではなくケーブルなどの電気系統から煙が出ることが多いため、煙センサーの活用は火災防止に効果的です。
人命保護だけでなく、工業シーンにおいては、装置損傷、操業停止による経済的損失、企業イメージの低下などを防ぐ目的もあります。煙センサーを使用することで、大きな災害になる前に異常を検知して対処することができます。
主な使用シーンは下記の通りです。
煙センサーは、センサー周辺をピンポイントで検出するスポット型と特定の区域の煙を検知する分離型に大別されます。多くの煙センサーはスポット型であり、動作機構としては光電式のものが多いです。
光電式のスポット型煙センサーは、発光部から照射する光 (赤外線) が煙の粒子に当たって乱反射する様子を受光部で検知します。スポット型の光電式センサーは、発光素子 、受光素子、遮光板が暗箱に収められた構造です。発光素子には主に近赤外領域の LEDが使用され、受光素子にはフォトダイオード、フォトトランジスタなどが用いられています。
分離型は、送光部と受光部が離れており、広範囲の煙の累積を検出します。煙が発生すると送光部からの光が遮られ、受光部の光電素子の受光量が変化する仕組みです。
イオン化式煙センサーは、放射性物質 (放射線源) のイオン電流の変化を利用して煙を検知するセンサーです。α線を出すアメリシウム241などが主に用いられます。放射線源をイオン室に封入し、電圧を加えるとイオン室内の空気がイオン化 (電気を帯びた状態) され空気に微弱なイオン電流が流れます。電極間に煙が流入した場合、煙の微粒子によってイオンの吸着などが起こり、電流が減少します。イオン化式センサーは、このイオン電流の変化を利用して煙を感知する仕組みです。
廃棄時の放射線源の取り扱いなどが難しいため、イオン化式センサーは、現在は新規ではほとんど使用されていません。
煙センサーは、用途別では、住宅などに使用される一般的なものの他、工業用検知器、データセンターやクリーンルームなどで使用される超高感度煙センサーなどがあります。特にクリーンルームなどの常時循環排気が稼働している施設では、発煙が継続しても煙濃度が上昇しにくいため、超高感度煙センサーが必要とされる場合が多いです。工業用などでは、アルコール類、溶剤等の可燃性ガスを検知して異常を知らせることができる製品もあります。
学習機能やAIが搭載されている製品もあり、こうした製品では設置環境を学習したり、煙や温度変化に合わせて、煙感度と蓄積時間を最適化することが可能です。
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
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