力覚センサーについての概要、用途、原理などをご説明します。また、力覚センサーのメーカー13社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。力覚センサー関連企業の2023年08月注目ランキングは1位:株式会社ワコーテック、2位:株式会社テック技販、3位:セイコーエプソン株式会社となっています。
力覚センサー (英: force sensor) とは、力やモーメントの大きさを測定するセンサーです。
物理的な力の量とその方向を検出し、人間の触力覚を再現する目的で使用されます。おもな用途は、ロボットです。
力をX、Y、Zの3方向に分けて検出し、またX、Y、Zの各軸回りのモーメントも検出するため、6軸型の力覚センサーが基本です。
力覚センサーは、産業用ロボットなどに使用され、従来人手に頼らざるを得なかった作業を自動化できるようになります。
力覚センサーは、力とモーメントを同時に測定することが可能です。ロボットの作業端に設置し、外力・反力を測定しながら、適切な力で作業ができます。
力覚センサーで正確な力やモーメントが測定できるので、ロボットが適切な力で作業ができます。精密作業のロボットによる自動化が出来るようになります。
具体的な作業は、端子が柔らかい電子部品やコネクタの挿入、遊びが少ない嵌合、精密なねじ締め、バリ取り、微妙な力加減での研磨、ピッキング作業、2足歩行ロボットの自立制御などです。
力覚センサーを取り付けた端末を患者側に配置し、力覚センサーで読み取った力やモーメントを医師側が読み取ることで、遠隔触覚診断が可能です。
力覚センサーは、力によって生じる変形量を検出して、力やモーメントに換算します。
力覚センサーの検出方法の中で、ひずみゲージ式、圧電式、光学式、静電容量式が代表的です。
ひずみゲージ式は、センサー部にかかる引張力・圧縮力により、電気抵抗が変化する金属抵抗材料の性質を利用して、力やトルクに換算する方法です。小型で精度が高く、応答性も高いことから、力覚センサとして、多く使われる方式です。
圧電式は、水晶やPZT (ジルコン酸チタン酸鉛) などの圧電効果を有する材料をセンサー部に使用して、力を測定する力覚センサです。小型で応答性が高く、コストも比較的優れています。ただし、精度は、ひずみゲージ式や静電容量式には及びません。
静電容量式の構造は、センサー部を金属材料の電極が向かい合わせに配置されたコンデンサ型としたものです。力により、導体間にひずみが生じて距離が変わることによる静電容量の変化を検知する方式です。
静電容量式は、構成が比較的簡単で低コストなことが特徴です。電極をフィルム状にすると、小型化・薄型化が可能です。精度や応答性も優れています。
光学式は、計測対象物に一定間隔で模様をマーキングしておき、力が加わった時に生じる模様の変化を、カメラやレーザーなどの光学センサで検出して、力の大きさを計算して求める方式です。
光学式は、非接触で測定できることが最大のメリットです。一方、精度、応答性、小型化、コストは、他の方式より劣ります。非接触測定が必要な特殊な用途に限定されます。
HDR (ハイダイナミックレンジ) 力覚センサーと呼ばれるものがあります。HDR力覚センサーは、ダイナミックレンジが、例えば10gから20kgまでの広範囲であることが特徴です。
AIとロボット技術にHDR力覚センサーを組み合わせることによって、微小な力を調整しながら、細微な組み立て作業ができます。生産現場では、ロボットによる組み立て作業の自動化・高度化が進んでいます。
静電容量型力覚センサーの特徴は、2枚の平行板の距離変化の検出により6軸成分を測定できる点です。シンプルな構造を実現でき、かつ価格を安価に抑えることが可能です。
また、過負荷対策ストッパー機構がセンサー内部に搭載された力覚センサーがあります。最近では産業用ロボット分野で多く利用されます。製造業では自動化が進んでいることから、ますます需要が伸びていくことが予想されます。
力覚センサーを使用したロボットを、人が操作することによって、人とロボットとの協調作業が実現可能です。微小な力加減を必要とする細かな作業もできます。
特に製造現場では、熟練の職人しかできない作業を力覚センサーを用いることによって、作業の自動化を実現し、生産性を向上させています。医療分野での活用例では、患部の状態を触覚診断により把握する遠隔診療に、力覚センサーの活用が期待されます。
参考文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspe/84/4/84_303/_pdf/-char/ja
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jrsj1983/9/6/9_6_759/_pdf/-char/ja
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jacc/49/0/49_0_361/_pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspe/84/4/84_307/_pdf/-char/ja
https://www.mirai-lab.co.jp/info/4741
https://www.epson.jp/products/robots/force/
https://www.adcom-media.co.jp/news/2020/01/25/33224/
https://robotaward.jp/archive/2014/prize/robot02.pdf
https://wacoh-tech.com/solution/movie.html
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力覚センサーのカタログ一覧はこちら企業
新東工業株式会社 株式会社ワコーテック スペクトリス株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年08月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社ワコーテック |
23.3%
|
2 | 株式会社テック技販 |
12.5%
|
3 | セイコーエプソン株式会社 |
12.5%
|
4 | 三菱電機株式会社 |
8.5%
|
5 | シュンク・ジャパン株式会社 |
7.4%
|
6 | 株式会社レプトリノ |
6.8%
|
7 | ビー・エル・オートテック株式会社 |
6.8%
|
8 | Honeywell International Inc. |
5.1%
|
9 | 新東工業株式会社 |
4.5%
|
10 | Ohmite Manufacturing Company |
4.0%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年8月の力覚センサーページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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PFS020YA500U6はPFSシリーズの中でφ20mmと最小サイズの力覚センサです。センサ本体は標準で防水仕様になっております。
当社の力覚センサは、力の検出にひずみゲージを使用しています。起歪体の変形をひずみゲージで検出し、内部で演算することで力に変換します。
特徴は、豊富なラインナップと低価格です*1。製造方法を工夫することで(特許取得済)、シンプルな構成でより良い製品を安価に生産することが可能になりました。もちろん高精度な製品や特注品も対応しております。
豊富な特注品への対応経験を活かし、ご用途に合う力覚センサをご提案させていただきます。
*1詳細はHP参照
USL06-H5シリーズ・力覚センサは、テック技販社の力覚センサの中でもハイエンドのモデルになります。
大きさが1辺10㎜・厚さ5㎜と世界最小クラスのため、他の製品との干渉を最小限に抑えることや、力覚センサを密集させて使用することも可能です。
力覚センサ専用の校正装置により、高精度・高感度の測定が可能です。
設計から製造まで自社で行っているため、定格容量や出力方式のカスタマイズも可能です。
TFSA・超小型6軸力覚センサは、日本リニアックス社の力覚センサのラインラップの中でもハイエンドのモデルです。
独自の特許技術のセンサ構造とひずみゲージのセンサボディへの直接形成により、複合力の測定誤差が小さく、小さな力も高精度に測定できるため、精密な力制御に有効です。
破壊荷重は、定格荷重の5倍と剛性が優れており、6軸の力とモーメント測定が可能な力覚センサとしては、世界最小のサイズになります。
三菱電機の力覚センサは、同社のロボットアームなどのシステムに取り付けることで、より正確で精密な動作を可能にする製品です。
独自のロボットプログラミング言語を用いて、力覚センサのデータを処理することによって、ロボットアームの微小な力での作業を可能にします。
専用のソフトウェアで、力覚センサのログを確認することができるため、調整が容易になり、ログの分析を通じて生産ラインの保全を行えます。
ビーエル・Thin NANO センサは、ビー・エル・オートテック社の力覚センサの中でもハイエンドのモデルになります。
厚さが12㎜と非常に薄型のため、他のセンサとの干渉を抑えることができます。
3成分の力とトルクをアナログ信号によって出力するので、使用している制御機器に合わせて処理することが可能です。
必要な定格荷重に応じて3種類のラインラップが展開されていますが、増幅ユニットを使用することで複数の定格荷重で使用可能です。