湿度センサーのメーカー7社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
湿度センサーは、空気中の湿度を測定するセンサーで、飽和水蒸気量に対する相対湿度を測定しています。温度センサーを組み合わせて温湿度センサーという形で利用される場合もあります。湿度の管理は、エアコンや乾燥機をはじめとして機械のメンテナンスや食品加工の現場でも必要とされています。
小型で電子回路につないで使用する部品もありますが、プローブ状で測定ができるタイプもあります。結露に強い方式や結露で故障してしまう方式があるので注意が必要です。
湿度センサーは一般家庭においては主にエアコンや冷蔵庫、自動車、乾燥機、空気清浄機、加湿器などに使用されています。また、プリンターなどのOA機器も極度な乾燥や湿度を嫌うため、湿度センサーが搭載されています。
工業用途としてはさらに幅広く、食品加工工場や植物栽培工場などはもちろん、半導体、博物館や美術館の保存場所の湿度管理に重要な役割を果たしています。また、医療機器や航空宇宙の現場でも湿度センサーが利用されています。
湿度を検知するために高分子膜が開発されたことによって、湿度センサーは小型化され性能も向上しました。湿度センサーには抵抗式と容量式があり、二つとも高分子膜を使用していますがそれぞれ特徴があります。
安価で耐久性が良く、湿度が高い部分に向いています。ただ、湿度が低いと検出がうまくいかない性質があります。
ご使用の計測器に搭載された湿度センサーは、長年使用し続けると徐々にセンサー自体の劣化が起こります。一般的に湿度センサーの性能は徐々に経年劣化し、そのセンサーデバイスの測定精度が悪くなります。また、センサーデバイスと外部出力間の接合部劣化も発生します。よって使用環境や搭載センサーの種類にもよりますが、センサーの寿命は2~5年程度となります。
スマホは、温度・湿度センサーを搭載しているものが増えていますが、センサーを搭載していないスマホも多いです。従って温度・湿度を計測するためには無料アプリをダウンロードするか、外付けセンサーを取り付ける必要があります。その中でスマホ連携のワイヤレスセンサーとしてBluletooth機能を有した温湿度センサーが市場に上市されています。そのセンサーは、「環境センサー」と呼ばれ、湿度だけでなく温度、照度、気圧、騒音等の複数センサー機能を有しています。そしてその優れたセンサー機能を1つのモジュールに組み込んだ測定器は、トータルとして環境に関わる情報を収集します。
測定するエリアは一般家庭からオフィス内、オフィス外、製造工場内と多岐にわたっています。そのなかで一般家庭向け用途としては居住空間のモニタリングや大切な方の見守り活動です。具体的には「小さなお子様、遠隔地の祖父母、ペット等が熱中症になっていないか、夜の睡眠は十分取れているか」などの心配点をこの環境センサーを使って確認出来るようになります。また、オフィス外の環境では「雨や雪が降りそう等」等の天候変化を早めに知ることが出来ます。また、オフィス内ではどういう状況が快適なのか、どんな場面で不快を感じるのか?相対湿度が高い時に体調はどのようになるのか?健康やオフィス作業の効率との関係はどうか?等を調べることができます。更に製造工場では、適切な作業湿度が維持できているか、また製品の歩留まりとの関連はないか等を数値で確認できます。
この「環境センサー」はIoT機器としてスマホ連携させ、データをクラウドに収集蓄積します。その後各種アプリケーションで収集データ分析することにより、いつでもどこでもスマホを使って「環境センサー」のデータ傾向と今後の予測が可能となるのです。
参考文献
https://lab.fujiele.co.jp/articles/5007/
https://product.tdk.com/info/ja/products/sensor/sensor/humidity/technote/tpo/index.html
https://empex.co.jp/usefulInfor.html
https://www.sensirion.com/jp/environmental-sensors/
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
HTU21P アナログ高精度 RH/T センサは、完全にキャリブレーション済みの線形化された信号を、アナログのパルス幅変調 (PWM) 形式で出力します。プラグ・アンド・プレイに対応しており、PWM 出力が必要な OEM 用途に適しています。
DFN (Dual Flat No leads) タイプのパッケージで、リフローはんだ付けが可能です。
コスト重視で、空間上の制約が厳しい用途向けに設計されています。
温湿度センサーSHT85は、取り付けや交換が簡単な高精度デジタルピンタイプの相対湿度センサーです。
PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)つまりテフロン製のダイヤフラムが備え付けられています。そのため、RH信号応答時間に影響を与えることなく、センサーを液体や埃から保護し、ミストや粉塵の多い過酷な環境下でも使用できます。
相対湿度80%以下において±1.5%RH、相対湿度80~100%で±2.0%RHと高精度です。
形RHT-3温湿度センサは、食品・薬品工場のクリーンルーム、博物館や楽器保管庫など温度と湿度の管理が必要な部屋の温湿度を測定する、小形で高精度な温湿度センサーです。
温度と相対湿度の測定値は個別の配線から並行して出力されます。
IEC規格(IEC144)およびJIS規格(JIS C 0920)に基づいた保護構造を有しており、水滴や粉塵のある環境でも使用することができます。
標準湿度精度はRH25℃において±3%です。
TDKの湿度センサーは、独自開発の高分子材料による高精度湿度センサ素子と、独自技術により必要な回路をすべて一体化したオールインワン構造により、小型で設置場所を選ばず、5Vの電源を接続するだけで作動させることができます。
5~95(%)RHの広い湿度範囲を測定することができます。
±5%RHの精度、特にCHS-UPR、CHS-UPSの公称精度は±3%RH以下と高精度です。また、感湿特性にヒステリシスがほとんどありません。
HTS221は、相対湿度の変化を検知できるポリマー誘電体平面コンデンサ構造で構成されたセンサ・エレメントと、デジタル回路とアナログ回路を混載したミックスド・シグナルASICを搭載しており、デジタル・シリアル・インタフェースを介して湿度測定情報を出力します。
2 x 2 x 0.9 mmと小型で、-40°Cから+120°Cの温度範囲で0~100%の相対湿度を測定できます。
環境へ配慮されており、ECOPACK®に準拠しています。