接触式センサーについての概要、用途、原理などをご説明します。また、接触式センサーのメーカー6社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。接触式センサー関連企業の2023年08月注目ランキングは1位:株式会社小野測器、2位:オムロン株式会社、3位:ソーラトロンメトロロジーとなっています。
早稲田大学大学院でMBE法による窒化物半導体成長に関する研究に従事。2016年に大学院を修了後、非鉄金属系メーカーへ入社。金属製錬工場における設備保全・エンジニアリングの業務に従事。2022年に化学系メーカーへ転職。同様の業務に従事。
前田 理也のプロフィール
接触式センサーとは、被計測物との距離を専用の検出器を直接接触させて計測する計測機器です。
検出器を接触させて距離を測定するため、非接触式センサーと比較して精度が高い点がメリットです。ただし、被測定物に検出器を当てる必要があるため、少なからずダメージを与えてしまうというデメリットがあります。
また、非接触式センサーと比較して安価である場合が多いです。
接触式センサーは産業用途として幅広く使用されています。以下は接触式センサーの使用用途一例です。
接触式センサーと言えば、接触式変位センサーが代表的です。接触式変位センサーは、主に製品・試験品の厚み測定などに使用します。変位以外にも液位測定などに使用される場合もあります。
非接触式センサーの多くは、レーザーなどを投射して反射光を受光することで距離測定を実施します。接触式センサーは、反射光を受光すること不可能な大きな傾斜面などの計測も可能な点がメリットです。その利点を生かして、3次元形状の被計測物の表面形状を計測することができます。
また、被計測物を載せてその移動を制御する粗動ステージの変位を実測したり、一方向へステージを動かす際の振れ幅を計測したりする際にも使用します。誤差の計測把握から調整へのフィードバック制御に使うことも可能です。
接触式センサーの中でも代表である接触式変位センサーは、一般的に専用のプローブが付属されています。プローブはスピンドル構造となっており、上下に機械的に伸び縮みします。プローブが何にも接触していない状態では、バネの力でプローブは最大限伸びた状態です。
被計測物にプローブが接触すると、プローブが縮みバネの力で被計測物へ向かって一定圧力が掛かります。その際のプローブシャフトの変位を検出することで、長さ情報に変換します。そのため、計測できるレンジはこのプローブの伸縮するレンジ以内になります。
プローブの中には、コイルが巻かれていることが多く、伸び縮みするシャフト部分が鉄心の役目をします。このシャフトが動いた位置によって、コイル内のインピーダンスが変化し、出力が変化します。シャフトの位置に応じたインピーダンスが決まっているため、絶対位置をセンシングすることが可能です。
接触式センサーは、さまざまな種類が販売されています。以下は接触式センサーの一例です。
測定対象に押し付けた接触子を移動させて発生する垂直方向の変位量を電気信号に変換し、測定対象物の形状を読み取るセンサーです。接触子の上部には鉄心があり、この鉄心は接触子の上下動によって近傍のコイルインピーダンスが変化して電気信号出力します。
構造上、測定値が飛ぶことが少ない点が特徴です。一方、コイルの磁界を利用しているため、コイル内の鉄心の位置によっては磁界の特性が安定しない場合があります。
スケール式は接触子の変位量をデジタル的に測定するセンサーです。磁気型と光カウント型が存在します。
磁気型
磁気型は、S極及びN極が交互に並んだスケールの上下移動を磁気検出素子で検出して変位量を計測します。一方、光カウント方式は多数のスリットを開けたスケールに投光し、スリットを通過する光を受光素子でカウントして変位量を測定します。
光カウント型
光カウント型は、デジタル的な測定方法であるためノイズが無く、精度を高く測定可能です。ただし、接触子の急激な移動では磁気検出素子や受光素子が正しく反応できない場合があり、この場合は測定値の値が飛ぶことになります。
リミットスイッチやマイクロスイッチは、物体の位置を接点信号として出力する接触式センサーです。先端にアクチュエータと呼ばれるドグが取り付けられており、物体が接触することで駆動して内部接点を開閉します。構造が簡単かつ堅牢で、産業に幅広く使用される部品です。
浮きが付属しており、液位の上下動に合わせて浮きが上下動してレベル出力するセンサーです。構造が簡単で安価なため、貯液タンクの液位管理用として多くの場面で使用されます。ただし、浮きをタンクに浮かべる必要があるため、撹拌するタンクなどには不向きです。
Metoreeでは各社カタログを無料で一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
接触式センサーのカタログ一覧はこちら企業
株式会社リベックス 株式会社スター精機 ソーラトロンメトロロジー BEAJapan株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年08月の注目ランキングベスト6
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
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1 | 株式会社小野測器 |
28.9%
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2 | オムロン株式会社 |
17.8%
|
3 | ソーラトロンメトロロジー |
17.8%
|
4 | 株式会社センテック |
15.6%
|
5 | 株式会社キーエンス |
11.1%
|
6 | パナソニック株式会社 |
8.9%
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注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年8月の接触式センサーページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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Metoreeに登録されている接触式センサーが含まれるカタログ一覧です。無料で各社カタログを一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
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掲載内容○小型変位センサ ●リニアパルスコーダ(標準/耐圧) ●ワイヤインパルスコーダ(標準/L字/貫通/耐圧) ●フラットパルスコーダ〔近接センサ〕(...
2023年4月5日
スターセンサー ………………………………………………………… 6-17リミットスイッチ……………………………………………………… 6-18マイクロスイッチ/リミットスイッチ………………………… 6-19取付L金具・リ...
2022年7月18日
ソーラトロン製品は、豊富な経験の元に設計し、他社に先駆けて様々なアイデアを出して、そのノウハウを製品につぎ込んでいます。信頼性については、製品が実...
2023年3月9日
手をかざすだけでドア、シャッター等を起動させるマイクロ波センサーHACCP対応の一環として有効(有用)です・抗菌フロントカバー・IP65 (パッキンを使用時)...
2023年8月10日
接触式センサーのカタログ4件分をまとめてダウンロードできます!お迷いの方は便利な無料の一括ダウンロード機能をご利用ください。
企業
株式会社リベックス 株式会社スター精機 ソーラトロンメトロロジー BEAJapan株式会社GSシリーズの接触式変位センサーは、使用用途によってさまざまなラインナップがあります。
すべてに共通して、ベアリングタイプの軸受機構を採用し、軸受寿命を大幅に改善しています。
分解能は10μmと1μmのラインナップが中心です。
汎用タイプは、ベーシックな用途に使用されます。
耐振・耐衝撃タイプは、汎用タイプの2倍の耐振動・衝撃性能をもっています。
ラインの高速化にも柔軟に対応できます。
ロングストロークタイプは、50mmと100mmから選択できます。
ロングライフタイプは、保護構造IP66Gを達成しています。
高分解能タイプは、0.1μmの分解能となっています。
リニアゲージセンサGS-3813B/3830Bは、高分解能を特徴とする接触式センサーです。
軸受けをボールスプラインとし、光学系を新設計することで、1 μmの高分解能に加え、保護構造は IP66G の耐塵・耐水・防油性能をクリアしています。
検出信号が矩形波出力で取り出せるので、PLC に簡単に接続できます。
応用例として、レーザ機器用ガラス部品などを接触式高精度リニアゲージで寸法検査をしたり、シリコンウェーハの厚さ測定を1 µmの精度で行うなどがあります。
BS-1210/BS1310は、高い耐久性と高精度を両立しながら、本多サイズを小型薄型化した接触式センサーです。
小型ながら保護耐久はIP66規格に準拠しているため、少し強めの水しぶき程度では浸水しない耐水性を備えています。
使用温度は0℃から50℃まで対応しているため、高温多湿となるような環境下での計測に向いています。
横過重耐久性は3000万回保証であり、小型なのでいくつものセンサーを並列で組み込むことができ、メンテナンスの頻度も少なく済むのが特長です。
GS-7710A/7710NAは、多点計測に適したペン型の接触式センサーで、保護構造IP67に準拠しているため、水滴や粉じんの多い環境下での使用に適しています。
リニアゲージ方式の測定手法のため、一般的なダイヤルゲージに対して耐久性が高く正確な測定結果が得られ、寸法などの変位データは表示器や変換器と組み合わせることで即時フィードバック制御に使えます。
測定レンジは10mmとワイドレンジに対応しながら、縦横斜め方向の耐衝撃性と耐振動性を兼ね備えているため、ブレの影響の少ない高精度な計測が可能です。
センテックのLVDTシリーズは接触式変位センサーで、変位を差動トランスで測定するものです。
ハウジングとロッドとは接触しない構造としているため、耐久性は抜群です。さらに保護構造はIP65をクリアし、環境の悪い場合でも安定して測定が可能です。
接触子が先端部に付いたロッド型とフリーロッドの型の2種類を用意しており、また測定範囲は、±1 mmから±25 mmまで、出力は4-20 mA、2-10 Vであり、幅広い用途に対応できます。
GT2 シリーズは、水や油が飛散しているところでも確実な測定ができる高精度接触式デジタルセンサです。
耐油性能はケーブル部や中継コネクタを含めて IP67GおよびNEMA Type13を満足し、油分が多い環境でも安定して使用できます。
先端のヘッド部はペンシルタイプ、エアタイプ、低速低圧タイプなど29種類のバリエーションがあり、幅広い用途に対応できます。
スピンドル部を軽量にして摩擦を減らして摩耗を防ぐことで耐久性が非常によくなりました。
GTシリーズは、オートチューニングが可能であり、様々なシチュエーションで使用できる汎用型の接触式変位センサーです。
センサーヘッドは、標準的な低測定力のものかエアシリンダーを使用したものから選択でき、アンプユニットもPNP,NPN出力どちらも対応できます。
とにかく使いやすさを追求したモデルとなっており、センサーヘッドは穴を開けるのみで簡単に設置でき、本体からの配線をそのままアンプに連結するだけで計測が可能です。
AT2シリーズは、様々なシチュエーションで使用できる汎用型の接触式変位センサーです。
センサーヘッドは、標準的な低測定力のものから超微圧タイプまで様々なものから選択でき、アンプユニットはNPN出力対応で、とてもシンプルなモデルとなっています。
計測ストロークは1.4mm±0.5mmの微細構造を計測するものから、長作動のものでは10mm±1.5mmまで計測可能なため、大きな3次元形状を持つ物体に対しても正確な形状を算出することが可能です。
オムロンの接触式変位センサ D5SNは、小型軽量・高分解能な接触式センサです。
小さいものは直径6 mmからあり、測定範囲1 mm、分解能は0.1 μm、直線性は0.3% FS以下、繰り返し性0.5 μm以下、測定力0.7 Nと高精度・高性能です。
本体取り付け部は絶縁されており、保護構造はIEC60529規格 IP67をクリアし、5種類のセンサによっていろいろな測定環境に対応できるため、幅広い産業機器に使用できます。