CMOSセンサーのメーカー12社・11製品を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
CMOSセンサーは、デジタルカメラなどに用いられるイメージセンサーです。光を受け、それを電子に変換し伝送することで画像化します。従来はCCDセンサーが主流でしたが、CMOSセンサーは、高解像度化や高速転送、非常に低いノイズ性能が期待できることと、汎用半導体装置を用いて安価に製造できることなどから、CCDセンサーに変わるイメージセンサとして注目されています。高感度という点ではまだCCDセンサーに分がありますが、CMOSセンサーの高感度化も積極的に行われています。
安価に製造できるので、スマートフォンやタブレットに搭載されるカメラは、現在ほとんどがCMOSセンサーです。また、CCDセンサーで問題となっていた、スミアやブルーミングといった、強い光の受光によって生じるアーティファクトが発生しないというメリットが有るため、画像認識のためのカメラとして強みを発揮します。その他、医療現場や理化学研究の分野でも、CCDセンサーの代わりにCMOSセンサーを搭載したカメラを用いることが増えてきています。
イメージセンサーはフォトダイオードが光を受けたときに発生する光電子を、蓄積・増幅・転送することが基本原理で、これはCCDセンサーもCMOSセンサーも共通しています。両者で大きく異なるのは転送のステップです。CCDセンサーでは、画素の数だけ格子状に配置された受光用のCCDと、転送用のCCDで構成されています。受光用CCDでに電荷が貯まると垂直方向に配置された転送用CCDに電荷が渡され、その後水平方向の転送用CCDに送られ、アンプで増幅されます。
したがって、CCDセンサーでは列ごとの読み出しが行われます。一方でCMOSセンサーは各画素がフォトダイオード、トランジスタ、スイッチを持っており、受光・変換・増幅・転送が一画素で完結します。そのため、CCDセンサーで律速になっていた電荷の転送をCMOSセンサーでは電圧や電流に変換して転送するので高速かつ、転送によるノイズの影響を受けにくいという特徴があります。列ごとの転送では、あるピクセルの電荷が飽和するなどの不具合あるとその列全体に影響しますが(スミア)、CMOSセンサーではそのようなことは起こりません。
参考文献
https://www.baslerweb.com/jp/vision-campus/camera-technology/why-cmos-sensors/
https://www.tel.co.jp/museum/exhibition/principle/cmos.html
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
IMX342LLAは約3100万画素、APS-Cサイズの高精細CMOSセンサーです。
グローバルシャッター方式を採用。高速で動作する物体を撮影しても画像歪みが発生しない、フラッシュバンドが発生しない
という特徴を備えています。
画素のサブサンプリング読み出しモードにより60fps以上のフレームレートでの読み出しも可能であり、
同社のCMOSセンサーラインナップの中でも上位クラスに位置づけされるセンサーです。
ファクトリーオートメーションにおいて高速に製造品検査を実施する用途に適しています。
ZA20S10はフルHD解像度(1920×1080)のCMOSセンサーです。
センサーの中にイメージシグナルプロセッサを組み込んだSystem On Chipとなっておりコスト面で優位性があります。
自動露光補正、自動ホワイトバランス、自動黒レベル補正、自動ホワイトバランス補正、など
充実した自動補正の機能を搭載しています。
監視カメラや車載カメラなど周辺の状況を観測する機器への利用に適しています。
テレダイン社のCMOS標準イメージセンサは、40年以上にわたって市場に供給し続けている信頼性が高い製品になります。
科学や医療、産業など、高精度の測定が要求される分野から、素早い測定が要求される分野まで、幅広い分野での使用に適しています。
超高速のセンシング技術とノイズが非常に少ない設計のため、どのような用途に対しても高いパフォーマンスを発揮します。
CMOSイメージセンサを搭載する製品に関する、市場状況や使用用途に応じて適切なカスタマイズを行ってくれます。
宇宙及び地上天文学用CMOSイメージセンサは、天文学や宇宙の測定に対して非常に高精度、高感度に想定することができる製品になります。
ESAやEUMETSAT、ASAAなどの先端の宇宙研究を行っている機関に対して納品を行っており、非常に信頼性が高いことが特徴です。
多様なパッケージオプションから設計仕様を選択することができるうえ、製造から納品、設置までサポートを行っています。
放射線に対する強い耐性や、低消費電力によって、宇宙環境でも使用可能な製品となっています。
PC7090Kは解像度640×480、フレームレート60fpsのCMOSセンサーです。
10bitのYUV422フォーマットで撮影データを生成します。
チップ上にはイメージシグナルプロセッサも搭載されており、ガンマ補正、エッジ強調、色補正、コントラスト改善、露光補正
などの各種画像処理を施すことが可能です。
I2C通信ラインにより制御することが可能であり、大きな画像データが不要な組み込み機器のイメージセンサーとしての用途に適しています。