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スーパーコンティニューム光源についての概要、用途、原理などをご説明します。また、スーパーコンティニューム光源のメーカー6社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。スーパーコンティニューム光源関連企業の2024年10月注目ランキングは1位:セブンシックス株式会社となっています。
スーパーコンティニューム光源 (略称;SC光源) はスーパーコンティニューム・レーザー(英;Supercontinuum Laser) とも言われ、特殊なレーザーを発する光源です。レーザーは位相の揃った光、即ちコヒーレントな光のことを言います。通常のレーザーは単一の波長の光ですが、SC光源は非常に広い範囲の波長に渡って、位相の揃った光を何本も同時に発光する多波長レーザー光源です。光は波長の異なる光が重なると白色になると言われています。SC光源から出るレーザーは、コヒーレントな光であり、様々な波長の光が含まれているので白色レーザーと言われています。
SC光源は、強力で且つ、ナノ秒やピコ秒単位の極短時間周期のパルスレーザーを、光ファイバーケーブルの中に通すことで、この光を生み出します。
SC光源は広い波長領域にわたって、位相の揃った光を発光するので、光干渉断層撮影 (Optical Coherence Tomography;略称OCT) 、共焦点顕微鏡、蛍光イメージングなど、医療を始め半導体や材料科学などの分野において、精密観察用の光源としで使用されています。
OCTは、医療分野で体内の透過イメージを観察する際に使用します。OCTは光の干渉性を利用して身体の断面または内部の3次元画像を撮影します。
共焦点顕微鏡ではSC光源から出た光を、対物レンズを通して観察面の1点に集中して照射し、資料から出て来るルミネッセンス光を観察します。
蛍光イメージング (Fluorescence imaging) は、無色透明でそのままでは観察することのできない、特定のたんぱく質や細胞を観察する際に用いられる手法です。蛍光試薬や蛍光抗体を投入した後で、レーザーをあてて観察対象を励起させ、放出されるルミネッセンス光を観察します。
SC光源は大きく分けて二つのメインユニットがあり、2段階の発行でSC光を発行します。
第一段階ではフェムト秒レーザー、ピコ秒レーザー、ナノ秒レーザーという極めて短いパルス幅のレーザ光源から、一波長の高ピークパワーレーザーを発光します。
第二段階では、一段階目からのレーザーを高非線形な導波路に通します。ここで、高非線形な導波路とは、特殊な構造と材質を持った光ファイバーです。
通常の光ファイバには見られない、いくつもの極細いトンネル状の空洞が光ファイバのコアの周囲に空いています。その空洞はコアと同じように、光ファイバの先端から終端までつながっています。
この特殊な光ファイバーを通ることで、入力側では一波長であったレーザーが、広帯域に分布した多波長のレーザーとなって出てきます。その際には、コアの周辺の空洞の数と個数、配置状況によって多波長のレーザーのスペクトルが変わって来ます。
導波路から出て来る光の、波長に対する分布特性や発光効率は、この特殊な光ファイバーの特性に大きく依存しています。この特殊な光ファイバを高非線形フォトニック結晶ファイバと言います。
一方、広い帯域のSC光を生成するためには、前段の一波長のレーザー発振器にて、約50kWの非常に高いピークパワーのレーザーを発光する必要があります。このフェムト秒レーザー、ピコ秒レーザー、ナノ秒レーザーの3種類がありますが、フェムト秒レーザーは2022年時点では研究室向けに供給されており、市販向けのSC光源には、主にピコ秒レーザーやナノ秒レーザーが使われています。
SC光源から出るレーザーは広い波長領域にわたる多光レーザーです。製品ごとに赤外線領域を中心に発光するもの、可視領域でなるべく均等に発光するもの、紫外線の領域を中心に発光するもの等、発光領域が異なる製品が市販されています。SC光源の選択の際には、用途を考えて、それに合った領域のレーザーを発光する製品を選択します。
そのためにSC光源のカタログには、出力されるレーザーの波長範囲が明記されています。さらに、横軸に波長を、縦軸に出力をとった出力特性のグラフを確認することも必要です。
そのほかに、スペクトルの繰り返し周波数、全出力範囲でのスペクトル平均出力も確認します。
現行のSC光源は、一波長のレーザーユニットから出たパルスレーザーを高非線形フォトニック結晶ファイバに通して多波長レーザー群に変更しています。従って、多波長レーザーもパルスレーザーです。精密観測用にはレーザーの出力が時間で変化せずに一定のままの連続タイプ (Continuous wave;略称CW) の方が望ましい場合があります。よりCWに近いレーザーを必要とする場合には、第一段階のレーザーがより短い周期のものを選ぶことになります。周期はフェムト秒レーザーが一番短く、次にピコ秒レーザー、そしてナノ秒レーザーとなります。しかし、価格帯もフェムト秒レーザーが一番高く、ピコ秒レーザー、ナノ秒レーザーと続きます。
また、SC光源やその周辺機器のカタログには、その製品がどのような用途に適しているのかを記載しているものが多くあります。その適用例を参考に選択するのも良いでしょう。
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
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