UV光源のメーカー17社・55製品を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
UV光源とは不可視光線である紫外線(UV)を照射する目的で使用される器具です。
UV光源は下記の3種類に大別されます。
各UV光源は照射できる紫外線の 波長が異なり、
高圧水銀UVランプでは365nm、メタルハライドUVランプでは200~400nmの連続波長、低圧水銀UVランプでは254nmもしくは254nm/185nmの紫外線を照射することができます。
照射できる紫外線の波長は機器としての役割と密接な関係があり、目的に応じたUV光源を選択する必用があります。
UV樹脂・UV塗料の硬化に利用されます。
メタルハライドUVランプは365nmの波長では硬化できないUV樹脂・UV塗料の硬化に利用されます。高圧水銀UVランプと比較してメタルハライドUVランプでは連続波長を照射できるため、UV樹脂・塗料の硬化に使用されるエネルギーが強いという特徴があります。
低圧水銀UVランプでは254nmの短波長を照射する場合、紫外線殺菌に利用されます。254nm/185nmの複波長を照射できる場合、紫外線殺菌のほか、水の抗酸化処理やUV洗浄にも利用することができます。
UV光源は両端に電極が供えられたガラス管にHgと希ガスを封入する構造をしています。
電極に電流を流すことで熱エネルギーが発生します。エミッタ(電子放射物質)が熱エネルギーにより電子を放出し、電子は電極の間で方向性を持って移動します。
電子は移動の途中でHg分子に衝突し、Hg分子はその衝撃により紫外線を放出します。紫外線はガラスを通過する際に波長を変化させ、目的の波長の紫外線として照射されます。
つまりガラスの材質(加えてガラスに塗装された蛍光物質)の違いが紫外線の波長を決定します。
高圧水銀UVランプとメタルハライドUVランプでは石英ガラスが使用されることに対して、低圧水銀UVランプでは合成石英ガラスが使用されます。低圧水銀UVランプではオゾンの封入の有り無しにより更に波長を変化させます。
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
浜松ホトニクスの照射エリアが直線のリニア式UV光源です。リニア照射は大別すると2種に分かれます。
GP / GC seriesは「小型」「薄型」が特徴でスタイリッシュな設計となっています。設置場所や用途によって、照射幅は異なるので、オプションで「連結動作」と呼ばれる部品が付属しており、これを追加して調整することで照射幅を任意に変更することができます。
GJ Seriesは照射エリアが(幅)75 mm × (奥行)15 mmと広いながらも、高出力かつ小型化を実現したモデルです。
それぞれのシリーズ毎で波長は任意に選択可能です(365nm, 385nm, 395nm, 405nm)。
オゾン缶「はこべ」はプラズマ発光による真空紫外線を用いたコンパクトなオゾン除菌消臭器です。
人体に無害な低濃度オゾンによる除菌が注目を集めている中、安定した4mg/hのオゾン量で、6~10畳程度の家庭や小規模施設の空間で、有人でも安全なオゾン環境を維持、提供することが可能です。
世界で初めてプラズマTVを開発したエンジニアが開発、製造しています。
特徴
・コンパクト(円筒型・直径80、高さ120mm、240g)
・USB給電
・Box内に入れたモノを10分で除菌。
・可搬しやすいデザイン
・172nm帯真空紫外線により、高効率で環境条件の影響を受けにくいオゾン変換を実現
性能: オゾン生成量 4mg/h (強弱2段階切替え)
用途:一般家庭室内、オフィス、介護施設など人が集まらざるを得ない場所
クォーツテクノロジーのエキシマUV照射装置は従来の使用されてきた水銀ランプ(波長185+254nm)に比べ、さらに波長が短く(172nm)エネルギーが高い真空紫外光(UVU)を照射することが可能です。
赤外領域の光を含んでいないため、照射によって目的物の温度が上がらず低温で処理できます。
従来の水銀ランプは立ち上げに時間を要するため、安定してからシャッターのオンオフで制御していましたが、本装置は瞬間的に点灯可能なためシャッターが不要です。また水銀ランプではないため水銀フリーで取り扱いも安全です。
朝日分光の光反応用LED光源 CLシリーズは365nm~940nmまで広波長域に対応したUV-LED光源です。
LEDヘッドユニットを付け替えることで目的の波長に近い光を出すことができ、LEDヘッドユニットは全21種品揃えされています。
光学レンズにより広範囲の照射が可能で、光量調整もでき、オプションにはなりますがタイマー制御も可能な汎用性高い製品です。
有機合成、光合成、太陽電池の光源、各種研究開発など様々な用途でご使用いただけるUV光源となっています。
シーシーエスのエリア照射器はUV硬化用のUV光源です。
一番の特徴は照射エリアが広域な点です。50mm, 100mm, 120mm, 155mm, 200mm, 250mm, 500mm, A4サイズがラインアップされ、それ以外のサイズも柔軟に対応しています。
さらに広域照射では通常、均一に照射されにくい問題がありますが、本装置は広域照射対応ながら均一な光量を実現しており、メイン用途であるUV硬化での生産性向上を実現しました。
光源から対象物質までの距離も近接から長距離まで制御可能です。光の波長は365nm, 385nm, 395nm, 405nmの4種をラインアップしています。
ミトリカのD2(重水素)ランプは、実験や研究等に用いられ、各種分析機器用の光源として広く使用されているUV光源です。
特徴はなんといっても長寿命な点です。精密な分析装置の場合、そう簡単にメンテナンスはできないため、最初から劣化しにくい光源が使用されています。
ミトリカのUV光源は平均2000時間もの寿命を有しています。主に分光光度計、高速液体クロマトグラフ、原子吸光光度計(バックグラウンド補正用)などに使用されています。