油圧バルブについての概要、用途、原理などをご説明します。また、油圧バルブのメーカー32社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。油圧バルブ関連企業の2022年6月注目ランキングは1位:株式会社不二越、2位:KYBエンジニアリングアンドサービス株式会社、3位:株式会社TAIYOとなっています。
油圧バルブとは作動油の方向や圧力、流量をコントロールする弁のことであり、油圧ショベルをはじめとする建設機械にとって必要不可欠なものです。
油圧バルブは方向制御弁と圧力制御弁、流量制御弁という3種類に分けられます。制御の方法としては、手動で行うハンドル式と、電気で行う電磁式の2タイプ存在します。電磁式は外部コントローラーから制御できるため制御の幅が広がり、オペレータにとって便利な機能が製品に追加されています。
油圧バルブは、建設機械、産業車両や農業機械で使用されます。具体的にどんな製品で油圧バルブが活躍しているのか、以下に例を挙げます。
各製品において油圧バルブの働きによって、高度な作業が可能となっています。
我々の豊かな暮らしづくりにおいて油圧バルブは欠かすことはできません。
方向制御弁と圧力制御弁、流量制御弁の動作原理ならびに構造を述べます。
方向制御弁は油圧ショベルで言うところのコントロールバルブです。外部信号を受け取ってスプールの場所が変わり、作動油が流れる向き(ポート)を決めます。例えばシリンダ伸ばしの信号を受け取るとスプールが動き、ポートからシリンダの伸ばし側へ油が流れてシリンダを伸ばします。
圧力制御弁とは油圧ショベルで言うところのリリーフ弁です。リリーフ弁とは設定圧よりも大きな圧力が加わった際に圧力を解放して機器を安全に保つ弁のことです。設定圧はリリーフ弁のハンドルでスプリングの力を変えて調整されます。設定圧を超えると作動油がスプリングを押し上げ、タンクへ流れます。
流量制御弁は油圧ショベルでいうとコントロールバルブの絞り弁やストップバルブのことです。水道の蛇口のように絞りでアクチュエータの速度を制御する役割を果たします。絞りの開度を変更させることで、作動油の通過面積が変わり、流量を制御します。
油圧バルブの記号にはさまざまな種類があります。方向切換弁の場合は、スプールの動きによって油路が切り替わるため、切り替わった後の油が流れる方向を矢印で示しています。スプールが動く方向によって油路の切り替えパターンが複数ある場合には、各回路を部屋に分けて示しています。
手動操作の油圧バルブの場合には、回路記号の横にレバーが記載されており、電気制御によってスプールを動かす場合にはソレノイドが示されています。さらに電磁比例弁で細かくスプールの動きを制御している場合にはソレノイド記号に矢印が記載されています。
油圧バルブを操作した後、バネの力でスプールを押し戻している場合には、スプールの横にバネの記号が記載されます。また油圧バルブに実線で油圧回路が入っている場合には高圧であることを示し、破線の場合は低圧(パイロット圧)であることを示しています。パイロット圧によって油圧バルブ内のスプールを動かす場合には、バネ記号の対角となる位置に破線のパイロット圧が入っていることが多いです。
油圧バルブの流量制御弁である絞り弁は、直線の油圧回路を挟む形で曲線が描かれています。絞り弁を通過すると高圧の油が減圧されるため、絞り弁の前後で実線から破線へ変わっていることがあります。
油圧バルブには、大まかに分類しても「方向制御弁」「圧力制御弁」「流量制御弁」あるため、役割をよく考えて選定する必要があります。この分類からさらに細かく分けると「電磁比例弁」「チェック弁」「リリーフ弁」「絞り弁」「カウンタバランス弁」など役割は多岐に渡ります。
電磁比例弁を使用するのであれば、電気回路も検討し、使用する油圧バルブの使用電流を超えないように注意しましょう。また油圧バルブは油温上昇の影響で、油圧バルブ本体およびスプールが膨張します。これにより油圧バルブのスプールが固着し、作動不良が発生する恐れがあります。油圧バルブを選定する際には、油温の上昇が抑えられているかも考慮する必要があります。
参考文献
https://pneumaticandhydraulic.com/the-most-common-types-of-hydraulic-valves/
https://www.ascojp.co.jp/products/rensai/hanasi05.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年6月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社不二越 | 10.5% |
2 | KYBエンジニアリングアンドサービス株式会社 | 8.1% |
3 | 株式会社TAIYO | 6.8% |
4 | 豊興工業株式会社 | 6.4% |
5 | 東京計器株式会社 | 5.1% |
6 | 川崎重工業株式会社 | 4.7% |
7 | 株式会社工進精工所 | 4.1% |
8 | CKD株式会社 | 4.1% |
9 | 株式会社ファインシンター | 4.1% |
10 | 株式会社コモダエンジニアリング | 3.7% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年6月の油圧バルブページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
油圧モーターポンプTSMシリーズは株式会社ファインシンターが独自開発ハイポサイクロイドギアを内蔵した油圧バルブです。
内接ギアポンプとモーターを一体化することによりコンパクトな構造となり、一つの製品として集結させるため低騒音、低脈動な製品を実現しました。
ポンプ部品は高精度、高強度品質のものを使用し、モーターは新開発の電圧共用タイプを採用、信頼性と経済性の両面も優れておりさまざまな分野への応用が可能な油圧バルブです。
D1VWシリーズはグローバルスタンダードを目的とした油圧バルブです。
コネクタタイプはコンジットボックス、ドイチェコネクタ、海外メンテナンス時に便利なDINコネクタの3タイプがあり、最高圧力は35MPa、使用温度も-25~70℃と幅広い(凍結不可)、使用粘度は2.8~400mm2/s(推奨は30~80)。
どのタイプにもサージキラーを標準搭載しています。
メンテナンス性や汎用性に優れた油圧バルブです。
直動サーボ弁J634は70MPaの高圧力を可能とした大容量油圧バルブです。
従来商品では定格流量が10 l/minが最高でしたが、20 l/minと40 l/minを追加し、電圧カットや緊急停止時に内蔵スプリングにて中立位置へ戻り負荷移動位置への逸脱を回避します。さらに高分解能対応し、ドライバアンプを搭載することにより供給圧力に左右されない動的性能を発揮しています。
超高圧ジャッキシリンダによる加力試験装置において、安定性と加速度を測定しており保証されています。
ADAWシリーズは直動型高速サーボ弁DAシリーズ用の油圧バルブです。
消費電力を抑えた高効率ドライブと幅広いコマンド信号と電源電圧で柔軟に対応可能、さらに制御系はアナログ回路で構成され高い分解能と応答性を有しておりゲインと振幅調整はデジタルポテンショメータを利用して、PCから通信を通じて調整できます。
速度フィードバック付き比例制御のメインループとDAサーボ弁を生りょするマイナーループの二重構成にすることにより様々な使用構成に対応可能です。
KMM02A/02APマルチソレノイドバルブモジュールは従来の製品に比べて省スペースと軽量化を実現した油圧バルブです。
多連の軽合金キャピティブロックに4ポート3ポジションスプール型ソレノイドを組み込み、従来商品と比較して省スペースで軽量化を実現した商品です。
マルチソレノイドバルブモジュールにパイロットコントロールチェックバルブを内蔵し、スプールリークによるシリンダ等の沈下を最小限に抑えます。