静電容量形近接センサーのメーカー5社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
静電容量形近接センサーは、非接触型のセンサーの一種で物体の有無を検知するセンサーです。
物体が電界に入った際の静電容量の変化により物体を検知することができます。
検知できる物質は、金属・水・油・ガラス・プラスチック・紙など様々です。また、非金属容器の外側から、内容物を検出することもできます。
ただし、物体の物体の大きさ、厚さ、非誘電率により検出感度や距離が異なることや水や湿気に影響を受けやすいことには注意が必要となります。
静電容量形近接センサーの用途は、「容器の外から内容物の検出」と「非接触でのスイッチ」の用途などとして使われています。
「容器の外から内容物の検出」は、壁の裏・タンク内・コンテナの中・カバーの裏などにある液体・紙・ガラス・木材を検知することができます。主に内容物の検査用や確認用として使われています。
また、「非接触のスイッチの用途」としては、エレベーターの押しボタンスイッチ、各種パネル等を介してのスイッチ、ライト等の非接触でのスイッチとして使われています。車のルームランプの点灯・調光用のスイッチにも応用されています。
静電容量形近接センサーの原理は、物体が電界に入った際の静電容量の変化により物体を検知することができます。
電極と大地に対して電圧を加えた場合に電極と大地間に電界ができます。
物体が電極によって形成されている電界内に入ると、物体は静電誘導により帯電し、電極の静電容量が変化します。
一般的には検出回路には、発振回路を利用しています。そのため、電極の静電容量の変化することにより発振回路が開始、停止することにより物体を検知します。
静電容量の変化は、物体の大きさ、厚さ、非誘電率に関係があり、それぞれの値が大きいほど静電容量も大きくなります。
誘電率とは、各物質の持っている固有の電気的な定数です。誘電率の値は外部から電界を与えたとき各物質の中の電子がどのように応答するかによって決まっています。非誘電率とは、物質の誘電率と真空の誘電率の比で表されます。
注意事項としては、水や湿気による影響を受けやすいために選択と設置の検討が必要です。
参考文献
http://www.system-electronic-japan.co.jp/src/catalog/A_group.pdf
https://www.fa.omron.co.jp/product/special/knowledge/prox/electrostatic_capacity_type/principle_structure.html
https://www.h-repic.co.jp/descriptions/electrostatic#:~:text=%E9%9D%99%E9%9B%BB%E5%AE%B9%E9%87%8F%E5%9E%8B%E8%BF%91%E6%8E%A5%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%81%AF%E3%80%81%E9%9B%BB%E7%95%8C%E3%82%92%E5%88%A9%E7%94%A8,%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%8C%E5%A4%A7%E3%81%8D%E3%81%AA%E7%89%B9%E5%BE%B4%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
Metoreeに登録されている静電容量形近接センサーのカタログ一覧です。無料で各社カタログを一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
CS-16シリーズは、金属だけでなく、木、紙、プラスチック、水など幅広い材質の媒体の検出が可能な静電容量式近接センサーです。
出力形式は、直流3線式の直流電圧出力となっています。
定格動作距離は5 mmとなっていますが、CS-16-5Nでは用途に合わせてポテンショメータで動作距離を調整することが可能になっています。
様々な媒質の物体の検出が可能なため、幅広いアプリケーションに対応できる製品となっています。
形CCS-L2は、高感度で材質によらずほとんど全ての物体検出が可能な超小形の静電容量形近接センサです。
設置スペースを取らないフラットタイプのため、スペースや奥行きの無い場所でも容易に設置することが可能です。また、コネクタ式となっているため、設置の際の配線が簡単に済みます。
エレベーターやドアのボタンスイッチ、各種パネル等における人の指の検出、タンク、パイプ、および紙パック内の液体有無の検出などへのアプリケーションに適しています。
CQシリーズは、信頼性が高く様々な取付条件に最適な長方形筐体の静電容量形近接センサです。
粉末、顆粒、液体および固体など幅広い媒質の物体を、プラスチック製の壁を通過して検出できます。
またこのシリーズ はSICK容量型となっているため、高い電磁電磁両立性(EMC) を有しており、誤動作の頻度が大幅に減少しています。
高い堅牢性、信頼性を実現しており、過酷な産業環境アプリケーションにも対応できる製品となっています。
E2KQ-Xシリーズは、フッ素樹脂タイプの静電容量形の静電容量形近接センサです。
フッ素樹脂ケースが採用されているため、優れた耐薬品性、耐油性を誇ります。
標準検出距離は10 mmとなっていますが、感度ボリウムが搭載されており、検出物体に合わせて6 mmから10 mmの範囲で検出距離を調整することが可能となっています。
高い耐薬品性や耐油性が要求される過酷な産業現場でのアプリケーションにも耐えられる製品となっています。