レゾルバのメーカー51社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
レゾルバとは、速さや変位などの物理量を検出するセンサーであるエンコーダーの一種で回転角度を測定するための機器です。回転角度を検出する装置はさまざまな原理に基づいたものがありますが、とくに電磁誘導によって磁場の変化を読み取ることで回転を検出するものをレゾルバといいます。
レゾルバが読み取った回転に関する情報は、電気信号として出力され、回転するもととなっているモーターなどの機器にフィードバックをかけることができます。
産業機械等において、サーボモータを利用しての正確な動作を行うためには、モータの回転数などを検出してフィードバックを行う必要があります。レゾルバは、このようなサーボモータを利用した高精度な位置決めを行う際に組み合わせて利用されます。
他にも電気自動車の走行用モーターの制御や電動パワーステアリングなどに応用することで、走行状態に応じたモーター制御が可能です。これによってより省電力での走行が可能になるなど、自動車への利用も盛んに行われています。
レゾルバの基本原理は、トランスのそれとほとんど同じです。コイルの巻き付いた2本のコアから構成されています。回転によって一次側のコアと二次側のコアの相対位置の変化に応じて、一次側の電圧波形と二次側の電圧波形にずれが生じるため、回転角度を二相の交流電流として検出することができます。例えば、回転角度が0度の場合、2つのコアの相対位置は変わらないので、入力電圧と出力電圧にずれは生じませんが、180度のとき入力電圧と出力電圧の位相が逆転します。
レゾルバにおいて対象と連動して回転する部位をロータ、コイルを内蔵した部分をステータと言います。ロータがステータと同心円の形状だと、ロータ一回転分につき等倍の出力が得られるのに対し、楕円状のものは二倍、三角形のものは三倍と言うようにロータの形状によって出力信号の倍率を制御することができます。
このようにレゾルバは、コアとコイルによって構成されるシンプルな構造をしているため、悪環境での使用に耐えられるというメリットがあります。
参考文献
http://select.marutsu.co.jp/list/detail.php?id=996
https://www.minebeamitsumi.com/strengths/column/resolver/
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
緑測器のCE36Mシリーズは磁気式エンコーダであり、検出部にマグネットと時期変換素子を採用したエンコーダのひとつです。
分解能を増やす際に物理的な制約や構成部品の増加量を抑える事ができる為、比較的低価格で高精度に分解化することができるようになっています。
また、磁界を乱さないよう配慮すれば粉塵環境下でも使用が可能です。
非接触式なので環境への耐性が強く、高精度で信頼の高い位置検出を行いたい場合に最適な製品となっています。
日本電産コパル電子株式会社のロータリエンコーダRMS20は簡単に設定をすることが出来ることが最大の特徴です。
高い分解機能を有しており、微細な設定が可能となっています。
さらに無接触かつ磁気式を採用していることで105回連続回転することが出来る程長寿命を誇っているのも特徴の一つとなっています。
回転フィーリングは設定しやすいつくりとなっており、RoHSの指令にも対応しているので複雑な設定を避けたい場合には適した製品と言えます。
日本航空電子工業株式会社のVR型レゾルバであるJVRシリーズは、高い耐環境性能と高い角度計測精度を備えたレゾルバです。
ロータ部にコイルを用いておらず、センシングには電子部品を必要としないため、厳しい環境条件下でも高い精度を維持することができるようになっています。
また、世界トップクラスの薄型構造を実現しており、スペースを最小に抑えることが可能です。
ハイブリッド自動車や電気自動車用モータの制御、ロボット用モータの制御など、様々なモータの回転角度検出に最適な製品といえます。
多摩川精機株式会社のVR型レゾルバは、シングルシンという超薄型の角度検出器を備えた、厳しい環境条件下でも安定した性能を発揮することができるセンサです。
高温・振動・衝撃に対し高い信頼性を有しており、ビルトイン構造を採用していることでスペースを最小に抑えることができる製品です。
工場現場内など、絶え間なく振動や衝撃が続く過酷な環境下で、モータと接続して高速回転する工作機械やロボット、製鉄所関係で使用するのに適しています。
三菱重工工作機械株式会社のアブソリュート方式のレゾルバであるMPRZシリーズは、各種サイズをシリーズ化し、薄いスペースの最小化を可能にしたレゾルバです。
中空が大きいことが特長のひとつで、各社のNCに接続することも可能です。
DDモータや減速機付きのテーブル位置検出器として使用することを想定して作られたものであり、特にDDモータに適しています。
さらに、超高速に検出することができるので、マシニングセンタでの旋削加工に最も適している製品です。
防弾仕様エンコーダ(フォーティブICGジャパン株式会社)おk
フォーティブICGジャパン株式会社の防弾仕様エンコーダは、オイルやガスに対する防弾認定を受けた、日本以外の各国で基準を満たすロータリーエンコーダです。
その製品群の中でもアブソリュート光学式のAX70/71は、ヨーロッパのATEX認証を受けた耐圧防弾仕様となっています。
また、最大17ビットの高分解能を有しており、シングルターンならびにマルチターンに対応可能です。
精油精製所や化学プラント、製薬工場などでの使用に適した製品と言えます。
インクリメンタルエンコーダは、位置や角度、回転数に関する情報を生成し、回転ごとにエンコーダは分解能を制御装置に伝達する仕組みになっています。
なかでもDFS60は、高分解能でプログラミングが可能なエンコーダであり、ユーザ側でのプログラミングにより保管コストやダウンタイムを減少させることができます。
取り付け深さはコンパクトで、最大16ビットの高分解能を有していることから高度な測定精度を実現できます。
過酷な要件のアプリケーションを対象とした製品といえます。
ARRシリーズはサンテスト株式会社のレゾルバであり、シンプルな構造のインダクタンス式回転角変位センサのひとつです。
機械的フルアブソリュート方式という方式を用いています。
センサ本体にはプリセットと回転方向切換用のスイッチが搭載されているほか、アナログ信号のみならず別置きアンプでデジタル出力にも対応することが可能です。
耐環境性を求めていたり、1回転/多回転のアブソリュートエンコーダを必要としたりしている場合に最適なシリーズとなっています。
アズワンでチェック