測温抵抗体についての概要、用途、原理などをご説明します。また、測温抵抗体のメーカー40社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。測温抵抗体関連企業の2022年7月注目ランキングは1位:理化工業株式会社、2位:株式会社オーバル、3位:渡辺電機工業株式会社となっています。
測温抵抗体は化学プラントなどでプロセス流体(液体、気体)の温度を測定するのに広く使われている機器となります。
基本的な原理としては金属の温度が変わるとその抵抗値が変化する特性を利用して温度を測定します。
温度を測定する機器としては熱電対も思い浮かびますが、測温抵抗体は熱電対よりも測定誤差が少なく特に低温の方では精度が高いので、低温を重視する場合や高温をそれほど測定しない場合によく使用されます。
また保護管を使用すれば多種多様な流体に対して使用できるので、化学プラントでは温度測定に幅広く使用されています。
測温抵抗体は配管内やタンク内を流れていたり、保管されているプロセス流体(液体、気体)の温度を測定する為に使用されています。特に温度を表示し、かつ制御やコントロールする場合などにも使用されます。
例えば熱交換器の入口と出口の冷却水の温度を測定し、熱交換量に応じて冷却水量を調整したり、オリフィス流量計の流量を測定する際に気体の温度を測定して、温度補正をかける場合などいろいろな制御やコントロールに使用されます。
測温抵抗体は温度の誤差が少なく高精度なので、それほど温度が高くない場所のコントロールや温度が低い不凍液などの制御やコントロールにも使用されます。
測温抵抗体は金属の抵抗値が温度によって変化する特性を利用して、温度変化を測定しています。一般的には金属は温度が上がると抵抗値が上昇するので、その特性を利用しますが一般的には白金が良く使われています。
その為日本ではPt100と呼ばれる白金で製作された測温抵抗体が幅広く用いられます。
また、一般的に工業プロセスで温度を制御やコントロールするには4-20mAの電流により制御するのが一般的なので、測温抵抗体の端子箱内に変換機を内蔵して、4-20mA出力を可能にした製品もあり、このようなものを使用すると制御盤内で変換機が不要となるので非常に便利です。
測温抵抗体はその等級も規定されておりJIS C1604では主に2種類の規格で定められています。
高精度で正確な温度測定が可能な機器ですが、どこまでの精度が必要かは使用するプロセス流体(液体、気体)によるのでよく検討する必要があります。ただし、抵抗体によりますが熱応答が遅い場合があるので、使用するプロセス流体(液体、気体)の物性によってはうまく使えない場合もあり、精密な制御やコントロールなどをする場合は注意が必要です。
測温抵抗体と熱電対は両者とも温度を測定する機器ですが、温度測定範囲や測定精度に違いがあり、用途に合わせて選択する必要があります。
測温抵抗体の材質は主に、「白金」、「銅」、「ニッケル」、「白金・コバルト」があり、それぞれ温度測定範囲が異なります。
熱電対の材質は「白金・ロジウム合金」、「ニッケル・クロム合金」、「鉄」、「銅」などが使用され、温度測定範囲が異なります。使用される材質によって「B」「R」「K」などの呼び記号があります。
測温抵抗体の温度測定範囲は最大600 ℃程度、B熱電対は1700 ℃となっており、高温を測定する場合は熱電対が使用されます。
測温抵抗体の測定精度等級はAとBがあり、クラスAが「±(0.15+0.002・|t|)」、クラスBが「±(0.3+0.005・|t|)」となっています(|t|は測定温度の絶対値)。
熱電対の測定精度等級はクラス1~3があり、各測定温度範囲で規定されています。
測温抵抗体の最大測定温度である600 ℃で比較した場合、測温抵抗体はクラスAで±1.35 ℃、クラスBで±3.3 ℃となります。熱電対(K)はクラス1で±2.4 ℃、クラス2で4.5 ℃、クラス3では600 ℃は規定されていません。
これより、測温抵抗体は熱電対よりも測定精度が高く、高精度測定に使用されます。
測温抵抗体の配線方法には、2線式、3線式、4線式の3種類の結線方法があります。
2線式は測温抵抗体の両端に1本ずつ配線したもので、最も簡単な方法ですが、配線の抵抗値がそのまま加算されるので、配線の抵抗値をあらかじめ測定しておき、補正をかける必要があるため、実用的ではありません。
3線式は最も一般的な結線方法で、測温抵抗体の片端に2本、もう片端に1本配線します。3本の線の電気抵抗が等しい場合、配線の抵抗値を無視することができます。
4線式は測温抵抗体の両端に2本配線します。高価になりますが、配線の抵抗値を完全に無視することができます。
参考文献
https://www.keyence.co.jp/ss/products/recorder/lab/thermometry/resistance_bulb.jsp
https://www.watanabe-electric.co.jp/sensor/products/sokuon_sentei.html
https://www.watanabe-electric.co.jp/sensor/faq/sokuon/01.html
https://www.keyence.co.jp/ss/products/recorder/lab/thermometry/resistance_bulb.jsp
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エンドレスハウザージャパン株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年7月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 理化工業株式会社 | 9.7% |
2 | 株式会社オーバル | 7.7% |
3 | 渡辺電機工業株式会社 | 5.8% |
4 | 株式会社東京測器研究所 | 5.3% |
5 | 株式会社八光電機 | 4.3% |
6 | 株式会社チノー | 4.3% |
7 | 日本シーズ線株式会社 | 3.4% |
8 | 旭計器工業株式会社 | 3.4% |
9 | 林電工株式会社 | 2.9% |
10 | 株式会社シマデン | 2.9% |
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