光学フィルタについての概要、用途、原理などをご説明します。また、光学フィルタのメーカー13社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。光学フィルタ関連企業の2022年4月注目ランキングは1位:山一電機株式会社、2位:朝日分光株式会社、3位:光伸光学工業株式会社となっています。
光学フィルタとは、入射光における光のうち、特定範囲内の波長を持つ光以外を遮断して、特定の波長領域の光情報のみを分離して透過させることができる光学素子のことです。
光学フィルタは、光を吸収したり、屈折率を変えることで特定の波長を遮断しています。
光学フィルタは、性能によって、様々な種類があるため、代表的なものを以下に示します。
バンドパスフィルタは特定の波長領域の光のみを選択して透過することができ、ロングパスフィルタは短波長を遮断して長波長の光のみを透過することができます。
ショートパスフィルタは短波長を遮断して長波長の光のみを透過することができ、NDフィルタは入射する光の量を一定率で減衰させて光量を調節できます。
光学フィルタリングの原理を理解して用途に合った光学フィルタを選択することで高い使用効果を得ることが出来ます。
ここで、光学フィルタの使用用途について説明します。
光学フィルタは、明るさやコントラストを調節したり、光において特定の波長のみを透過させる用途で使用されています。
身近な例では、
プロジェクターなどの投影機、カメラなどの映像機器などに用いられて、光量やコントラストの調節や色の調整などに使用され、過剰露光を抑えたりすることに役立っています。
この他にも、測量機、光学機器などで幅広く用いられており、具体的には顕微鏡や半導体などの精密機器の製造に使用される測定装置などがあります。
続いて、光学フィルタの原理について説明します。
光学フィルターは、フィルタリングの方式によって吸収型とダイクロック型の2種類に大きく分けることが出来ます。
吸収型の場合は、ガラス基板の光吸収の特性を利用して、一部の波長の光を吸収して遮断し、特定の波長の光のみを透過させるフィルタリング方式です。
不要な光がノイズとしてシステムに影響を与えてしまう場合には、吸収型を用いると効果的です。
ダイクロック型の場合は、一部の波長の光を反射して遮断し、特定の波長の光のみを透過させるフィルタリング方式です。材質によって違う屈折率をもつことを利用して、複数の薄膜を積層することで、波長に応じて光の経路を分離して干渉効果を利用してフィルタリングしています。
光学フィルタを理解するうえで、必要となる用語について紹介します。
中心波長
中心波長とは、バンドパスフィルターの特性を定義する場合に用いられ、フィルターが透過するスペクトルバンドの中心を指します。
バンド幅
フィルターを透過したエネルギーの領域を規定するために用いられます。バンド幅は半値全幅(FWHM)とも呼ばれます。
半値全幅(FWHM)
半値全幅は、バンドパスフィルターが透過するスペクトルバンドの幅を規定します。最大透過率を起点として、そこから短波長方向にグラフを見たときに透過率が50%となる位置の波長をA、長波長方向にグラフをみたときに透過率が50%となる波長をBとして、|B-A|が半値全幅を表します。
ブロッキング領域
フィルターによって減衰される(光が遮断される)波長域を規定します。遮断能力は光学濃度によって規定されます。ここで光学濃度とは光がどれだけ透過・反射しないかの度合いを対数で表現したもので、最小が0(すべて透過・反射)で、数字が大きいほうが遮断能力が高いです。
光学フィルタの代表例としてNDフィルタと呼ばれるものがあります。NDとはNeutral Densityを示し、和訳では中性濃度フィルターと呼ばれることもあります。光量を減らすことを目的とした光学フィルタで、製品と用途にもよりますが、写真撮影時に良く使われます。
先述の通り、遮断能力は光学濃度(OD)によって規定されています。NDフィルタの場合、特に写真撮影に用いられる場合は可視光域の間で、どの波長でもほぼ同じ減光比を示します。
たとえば風景写真、特に流動性のある液体を撮影したい場合(滝や川など)に、流動感をもたせるためにはシャッター時間を長くする必要があります。しかし、シャッター時間を長くすることで必要以上の光量を得てしまい、画像の一部に白飛びが生じる場合があります。その際にNDフィルタを用いて、あえて光量を落として撮影することもあります。
参考文献
http://www.yamaichi.co.jp/products/tabid/220/Default.aspx#:~:text=%E5%85%89%E5%AD%A6%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%81%AF%E3%80%81%E5%85%A5%E5%B0%84%E3%81%99%E3%82%8B,%E5%BA%83%E3%81%8F%E4%BD%BF%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
https://www.edmundoptics.jp/knowledge-center/application-notes/optics/optical-filters/
https://www.asahi-spectra.co.jp/filter/search/lineup.htm
https://www.ccs-inc.co.jp/guide/column/light_color_part2/vol02.html
https://www.chuo.co.jp/core_sys/images/main/pdf/38GC0981-0982.pdf
https://www.edmundoptics.jp/knowledge-center/application-notes/optics/optical-filters/
https://www.kenko-tokina.co.jp/special/product_type/nd/nd-filter-guide.html
https://www.array.co.jp/tutorial/od
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光学フィルタのカタログ一覧はこちら企業
株式会社イー・スクエア*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年4月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 山一電機株式会社 | 23.1% |
2 | 朝日分光株式会社 | 13.5% |
3 | 光伸光学工業株式会社 | 11.5% |
4 | 京セラ株式会社 | 11.5% |
5 | 東海光学株式会社 | 9.6% |
6 | HOYA株式会社 | 5.8% |
7 | 株式会社ルミネックス | 5.8% |
8 | 株式会社オプトサイエンス | 5.8% |
9 | 中央精機株式会社 | 5.8% |
10 | エドモンド・オプティクス・ジャパン株式会社 | 3.8% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年4月の光学フィルタページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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