ラインフィルタについての概要、用途、原理などをご説明します。また、ラインフィルタのメーカー14社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。ラインフィルタ関連企業の2023年3月注目ランキングは1位:音羽電機工業株式会社、2位:株式会社グローウィル、3位:大生工業株式会社となっています。
ラインフィルタは機器の電源ラインに挿入することにより機器から発生するノイズおよび外部の機器から入ってくるノイズを除去する働きをするフィルタです。ノイズを除去する目的で使用されることからノイズフィルタとも言われます。
一般的にノイズを放射することをEMI(Electromagnetic Interference)と言い、外部の機器からノイズを輻射を受けることをEMS(Electro Magnetic Susceptibility:)と言います。更に各種機器は、自らノイズの発生を抑制するとともに周辺機器からのノイズによる影響を受けないような設計が求められます。これをEMC(ElectroMagnetic Compatibility:電磁両立性)を言います。
ラインフィルタはこのEMCを実現するために使用されるフィルタで機器内の電源ラインもしくは、機器外部に使用して使われます。
ラインフィルタは一種のローパスフィルタです。主にデジタル機器におけるノイズは機器のプリント基板上に実装される各種デジタルICから発生する高周波が主たる成分だからです。
ラインフィルタは、ノイズを発生させる機器のできるだけ近傍に取り付けると効果的です。距離が離れるほど、その間でノイズが空間を伝搬してしまう可能性もあるからです。
また、ラインフィルタから出ているアース線は出来るだけ短くする必要があります。長くするとノイズ除去の効果が半減してしまう可能性があります。
電子回路や電気回路から発生するノイズは、回路規模が大きくなり高機能化するに伴い、動作周波数はどんどん高くなっています。その結果、発生するノイズも高周波数化し、その除去も大変になってきています。
機器から発生するノイズには輻射ノイズと伝搬ノイズがあります。輻射ノイズは、回路上から発生する高周波信号がそのまま空中を伝搬し、他の機器に妨害を与えるタイプのノイズを言います。
伝搬ノイズは機器の電源ケーブルや信号線ケーブルを経由して他の機器に妨害を与えるタイプのノイズを言います。これらのノイズは、電子・電気機器の誤動作や最悪の場合、機器の破壊にもつながりかねません。
この様なノイズを除去するためのラインフィルタは、基本的にコイルやコンデンサ、フェライトコアなどから構成されています。
コイルやフェライトコアは、低周波の信号がこれらのデバイスを通過するときには無条件で通過させます。しかし、高周波の信号になるほど通過しにくくなるという特性があります。このコイルやフェライトコアを信号ラインに対して直結することで、ノイズの放射を抑止します。
コンデンサは逆に低周波の信号は通しません、高周波になるにつれて、信号が通過しやすくなる特性を持ちます。これを信号線とアースとの間に入れることにより、高周波信号をアース側に捨ててしまうことによりノイズの放射をコイル、フェライトコアと共に抑止します。
更にこのコイル、フェライトコアとコンデンサの組み合わせのローパスフィルタを複数、縦続接続することにより、一層、周波数の選択度を高めることができます。換言すれば、より一層、欲しい低周波数を通過しやすくして不要な高周波数を除去する働きを強めることができます。
参考文献
https://cend.jp/emc_primer/product/efilter.html
https://www.furutaka-netsel.co.jp/utility/elec_7
https://www.jp.tdk.com/tech-mag/hatena/062
https://article.murata.com/ja-jp/article/basics-of-noise-countermeasures-lesson-3
https://cend.jp/emc_primer/basic/emc.html
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ラインフィルタのカタログ一覧はこちら企業
株式会社トーキン 大同工機株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年3月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 音羽電機工業株式会社 |
22.6%
|
2 | 株式会社グローウィル |
13.2%
|
3 | 大生工業株式会社 |
9.4%
|
4 | 富士フィルター工業株式会社 |
8.5%
|
5 | 株式会社サンリッツエレクトロニクス |
7.5%
|
6 | 株式会社正和 |
7.5%
|
7 | 株式会社ウエノ |
6.6%
|
8 | 双信電機株式会社 |
4.7%
|
9 | コーセル株式会社 |
4.7%
|
10 | 株式会社シマデン |
3.8%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年3月のラインフィルタページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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広範囲な特性を有するコモンモードチョークコイル(パワーライン、シグナルライン、電話機用)、ノーマルモードチョークコイル、EMCフィルタなど多彩な製品ラ...
2022年12月23日
0.03mmという極細銅線による巻き線が可能となり、超小型サイズのラインフィルターの製品があります。
通信回路や微弱な電子回路のノイズ対策が可能です。
カスタムオーダーも可能で、多様なニーズに応えて頂けます。
100KHz~1MHzの範囲でフィルタリングが可能な特性があり、インピーダンス特性を確認して選定可能です。
超小型で高精度で高品質なラインフィルターを選定可能で、アプリケーションの小型化、ノイズ対策の省スペース化に貢献できます。
コイル巻きを自動化し大量生産を可能としたコモンモードチョークコイル式のラインフィルターです。
自動生産方式でありながら、定数ばらつきの少ない製造を可能としたことで、大量生産を実現したことで、コスト低減にも貢献できるようになっています。
ノイズ除去できる周波数帯が広くとれるため、これまで周波数帯域別に設けていたフィルター個数を削減することが可能です。
定格電流は1Aから最大30Aまでのラインアップがあり、用途に合わせて選択ができます。
3相3線式で10Aから300Aまでニーズの多い電源容量に対応したラインフィルターです。
数MHz帯域の減衰をピークに広域周蓮での減衰能力があります。
特にノイズ発生の多い半導体製造装置やインバータ、工作機械、CVCF制御の電源などに使用されています。
形状ラインナップが5種類あり、設置場所やアプリケーションに合わせて選定できます。
ケースの通気性を良くして放熱性能を向上させることで、高性能なノイズ対策を行いつつ安定した負荷電流を供給できるラインフィルターです。
最大使用電圧528Vと400V系の三相配線に対応しているラインフィルターです。
ディレーティング特性が良く、周囲温度50℃まで安定して使用できます。
150KHz~1MHzの周波数の減衰特性が高く、スイッチング電源やインバータなどのスイッチングノイズの抑制に効果を発揮できます。
接地コンデンサの容量が5種類の中から選択できます。 接地コンデンサ容量によって漏洩電流の大きさも変わります。
中性点接地の回路でも使用できます。
オプションで高透磁率チョークコイルを搭載した高減衰特性のフィルターも選定できます。
電子機器のライン側に接続して使用することで、EMIノイズ対策が可能なラインフィルターです。
コモンモード磁心にフェライトコアを使用し、コモンモードノイズの減衰特性を向上し、ディファレンシャルモードとコモンモードどちらでも使用できます。
ラインナップは数Aから数千Aクラスまで、小型から超大型まで様々な用途に対応しています。
汎用的に使用できるフィルターから広帯域減衰タイプ、高電圧パルスタイプ、低漏洩電流タイプなど、回路タイプやEMC仕様などに合わせて選択することができます。
形状は、一般的な箱型のリードタイプの製品から、電子機器のACプラグ形式、基板表面実装形など多くの種類があり、フィルターを組み込む製品や設置場所に合わせて選定することができます。