キャパシタについての概要、用途、原理などをご説明します。また、キャパシタのメーカー10社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。キャパシタ関連企業の2023年11月注目ランキングは1位:神栄キャパシタ株式会社、2位:日本ケミコン株式会社、3位:ニチコン株式会社となっています。
キャパシタとは、2枚の金属板に電気を流さない物質を挟んだ部品です。
コンデンサとも呼ばれます。主にコンピュータ基盤上などで使用され、一般的にキャパシタには電荷をためること及び交流を進相させることという2つの機能があります。
キャパシタは、家電製品から産業機器まで幅広く使用されています。電子回路をもつ製品には必ず内蔵される部品です。キャパシタの具体的な使用用途は以下の通りです。
キャパシタは、2つの電極となる金属の間に、誘電体をはさんだ部品です。キャパシタの両極間に直流電圧を掛けると、電荷が誘電体を超えられないために電極に蓄えられます。
電荷が蓄えられることにより、初めは見かけ上両極間を導通しているようにふるまいます。徐々に電荷が飽和してくると完全に両極間を開放したように動作します。これがキャパシタの原理です。
キャパシタのこれらの性質により、以下のように使用されます。
キャパシタには、電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、電気二重層コンデンサなどの種類があります。
陽極の金属に表面処理を行い、酸化皮膜を形成して誘電体とします。陰極には電解質水溶液などを使用します。性能と価格面から、一般的な陽極材料はアルミニウムなどです。
電極は、金属箔や蒸着金属を用います。誘電体材料はプラスチックフィルムです。フィルムコンデンサは極性を持たないために交流回路で使用可能です。
電気二重層コンデンサは誘電体を用いない方式です。代わりに電気二重層と呼ばれる境界層を使用して電荷を蓄えます。
キャパシタの性能は静電容量で表します。静電容量の単位はpFまたはμFで、大容量のキャパシタを除くとpFが一般的です。
静電容量の読み方は、100pF以上と100pF未満、表示にRを使用している場合によって変わります。100pF以上の場合、末尾が乗数を表します。例えば、「541」のキャパシタは54×10¹=540pFとなります。
100pF未満の場合は、数字をそのまま読むだけです。Rが使われている場合、Rを小数点に読み換えます。例えば、「4R7」のキャパシタは4.7pFとなります。また、キャパシタの許容差はアルファベットで表します。
「B」の場合、10pF以下は±0.5pF、10pF以上では±0.1%を表します。例えば、「102J」のキャパシタは10×10²±5%=950pF〜1,050pFとなります。
キャパシタは電極と誘電体を交互に重ねた構造です。誘電体には静電容量を増やすための電解液が含まれており、時間が経つと蒸発します。これはドライアップと呼ばれ、内部の電解液が抜けると寿命です。
そのため、キャパシタの寿命は周囲温度が影響します。周囲温度が10℃上がると蒸発速度は約2倍です。逆に温度が10℃下がると蒸発速度は約1/2倍になります。
一般的なキャパシタは105℃、2,000時間で規定されています。周囲の温度が10℃下がると寿命は4,000時間になり、30℃下がると約1.8年です。また、キャパシタは電流によって自己発熱します。この温度上昇も寿命に影響を与えるので考慮が必要です。
そのほかに印加電圧による寿命も存在します。定格電圧では視できる程度ですが、過電圧や逆電圧を印加した時に電極で化学反応を生じて寿命を短くします。
参考文献
https://article.murata.com/ja-jp/article/basics-of-capacitors-1?intcid1=mar_art_xxx_tao_xxx_tao-link
https://contents.zaikostore.com/semiconductor/183/
https://product.tdk.com/info/ja/contact/faq/faq_detail_D/1432773354136.html
https://detail-infomation.com/capacitor-how-to-read-capacitance-and-tolerance/
https://detail-infomation.com/electrolytic-capacitor-lifespan/
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キャパシタのカタログ一覧はこちら企業
日本ケミコン株式会社 カルコジェニック株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年11月の注目ランキングベスト9
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
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1 | 神栄キャパシタ株式会社 |
35.0%
|
2 | 日本ケミコン株式会社 |
13.8%
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3 | ニチコン株式会社 |
12.5%
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4 | 株式会社トーキン |
10.0%
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5 | 太陽誘電エナジーデバイス株式会社 |
8.8%
|
6 | VINATech Co.,Ltd. |
7.5%
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7 | エルナー株式会社 |
6.3%
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8 | TDK株式会社 |
5.0%
|
9 | Maxwell Technologies, Inc. |
1.3%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年11月のキャパシタページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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日本ケミコンの電気二重層キャパシタ(EDLC, DLCAP)総合カタログです。電気二重層キャパシタ全シリーズの仕様を掲載しています。データ更新日◆2023年10月12日...
2023年10月16日
SnS dispersion catalogEnglish version
2023年6月21日
電子機器用途で最も薄い、メタライズドポリプロピレンフイルムを使うことで小型化を実現した、ポリプロピレンフイルムコンデンサです。
低ESR性、高絶縁抵抗、耐湿性の高さなど安全性に優れ、寿命も長いのが特徴で、信頼性の高さが求められる環境に適しています。
容量は10μ~470μFまで対応しており、産業機器など信頼性が求められる製品に活用できます。
カスタム品の対応もしているので、欲しい性能のキャパシタを購入できます。
一般的なコンデンサと電池の間の性能を持った、基板実装型のスーパーキャパシタです。
内部抵抗が10mΩ以上あるため、交流回路ではなく直流回路の電荷を貯めるのに適しています。
電子回路のICなどに補助電源用として接続しておくことで、電源が切断した際に1秒~数か月までの電源供給ができます。
電池とは違い瞬時の充電が可能で充電回数の限界もなく、ガス放出でのリークなので液漏れなどの危険性もないため、使いやすいです。
電解質に導電性の高分子と電解液を融合させた、表面実装用のハイブリッドアルミ電解コンデンサです。
通常のアルミ電解コンデンサと比べ、幅広い周波数でESRが低いのが特徴で、高周波への対応や長寿命化が実現できます。
自動車用途や電源基地局など、信頼性の高さが求められる場所での使用に適しています。
105℃環境で10,000時間使用可能で、AEC-Q200の規格にも準拠しているため、様々な用途で使用しやすい部品です。
電気二重層を誘電体として使用した、二次電池とコンデンサの間の性能を持つキャパシタです。
最大2500Fと非常に大きな静電容量を持ち、化学反応を利用しないことから充放電回数に制限がないのが特徴で、寿命の長い二次電池として利用できます。
リード線型タイプで待機電力用の電源やバックアップ電源に、またネジ端子式の高エネルギー密度タイプで、非常用局所電源やまたロードレベリングの用途として使用するのに適しています。
表面実装用、車載グレード品の積層セラミックチップコンデンサです。
内部電極が直列構造になっているので、クラックが発生して電極同士がショートしても、キャパシタのショート破壊が起こらないのが特徴です。
また、樹脂製電極を追加することで外部からの応力を吸収する構造になっています。
万が一にも導通させたくない、車のバッテリー電源ラインなどに使用できます。
サイズは1608と2012、耐圧は50V~100Vと使いやすい構造です。