SAWについての概要、用途、原理などをご説明します。また、SAWのメーカー3社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。SAW関連企業の2022年7月注目ランキングは1位:サムコ株式会社となっています。
SAWとはsurface acoustic waveの略で、弾性表面波を表しています。フィルターとしても用いられることから、SAWフィルタもしくは表面弾性波フィルターとも呼ばれます。
圧電性の基板上にくし形の電極を配置することで、特定の周波数の電気信号を選択的に取り出すフィルタとして使われます。電極の構造的な周期や、圧電体および電極の物性によって、選択的に取り出す中心周波数や帯域を決めることができます。
SAWの特徴である急峻な周波数特性と小型化・薄型化構造を実現できることから、高周波を用いる小型の電子部品に多く採用されています。最も一般的な製品適用としては携帯電話が挙げられます。
半導体リソグラフィ技術を用いて圧電単結晶の上にくし形の電極を形成します。SAWチップは1mm角以下で実現され、2mm角程度のセラミックパッケージにシールされ使用されます。小型・薄型で実現できるため、多くの携帯電話に一般的に用いられています。そのほかカード型の無線端末やデジタルテレビチューナーなど様々な製品に使用されています。
SAWフィルターは、固体表面を伝搬する弾性波の表面に振動エネルギーを集中させて伝搬する性質を用いた受動部品です。圧電性結晶基板の上に金属皮膜で電極が形成され、特定の周波数を選択的に取り出すフィルターとして用いられます。圧電基板の表面にアルミニウムなどの軽い金属薄膜を用いてくし形電極を形成し、圧電効果によってSAWを励振・受信することで、電気的な入出力を行うことができます。
SAWで伝搬する表面弾性波の周波数fは以下の式で表されます。
f=v/λ
ここで、vは表面はの伝搬速度を示し、λは表面はの波長を示します。
表面はの伝搬速度は基板材料によって異なり、例えばSTカットの水晶基板の場合は伝搬速度は約3100m/sです。SAWデバイスでは伝搬速度が2000m/s~5000m/s程度の材料が一般的に使用されています。自由空間を伝わる電磁波の伝搬速度と比べると、表面波の伝搬速度は非常に遅く、小型で高周波向けの高性能なフィルターを実現することができます。
参考文献
https://www.ceramic.or.jp/museum/contents/pdf/2006_08_01.pdf
https://www.global.toshiba/content/dam/toshiba/migration/corp/techReviewAssets/tech/review/2000/10/125.pdf
http://web.archive.org/web/20160316203315/http://www.fujitsu.com/jp/group/labs/documents/resources/tech/techguide/list/saw.pdf
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年7月の注目ランキングベスト1
順位 | 会社名 | クリックシェア |
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1 | サムコ株式会社 | 100% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年7月のSAWページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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