質量流量計のメーカー10社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
質量流量計は単位時間あたりに一定の経路を流れる流体の質量を測定する計器です。
質量流量計には、熱式 (例:トーマスガスメータ)、マグヌス効果を利用した差圧式、オリフィスと定流量ポンプを組合せたシモンスの質量流量計、コリオリ式 (例:リー・リー質量流量計)、その他ジャイロ型等、非常に数多くのタイプがありますが、大別するとコリオリ式と熱式の2種類に分かれます。
コリオリ式は質量流量を直接計測でき、応答が早い、脈動流の影響を受けないといった特長を持つ一方、流量計の振動の影響を受け、掃除がしにくいといった欠点があります。
熱式は測定できる温度範囲が広いといった特長を持ちますが、その反面、気体のみしか計測することができず、かつ、湿ったガスやオイルミストに対する計測は不向きです。また、汚れに弱いといった欠点もあります。
質量流量計はライフサイエンス、化学製品、石油化学製品、石油・ガス、食品などの様々な産業分野で使用されています。
特に、コリオリ式は洗浄剤、溶剤、燃料、原油、植物油、動物性脂肪、ラテックス、シリコン油、アルコール、果実液、歯磨き粉、酢、ケチャップ、マヨネーズ、気体または液化ガスといったほぼすべての流体の測定が可能です。
また、コリオリ式では質量流量のほか、振動周波数から液体の密度も直接測定することができ(詳しくは後述の原理の項目を参照)、かつ、温度および粘度も同時に測定することができます。
したがって、例えば、コリオリ式を燃料流量計として使用する際はA重油やC重油といった性状の異なる燃料を1台の流量計で高精度に計測でき、このことが高く評価されています。
コリオリ式と熱式の2つについて説明します。
コリオリ式流量計は質量が回転座標上で移動した際に、移動方向と垂直の方向に受ける慣性力、いわゆるコリオリの力を利用した流量計であり、流体の質量流量を高精度に直接計測します。
具体的には、計測チューブの外側に励振器が取り付けられており、計測チューブを一定の周期で振動させます。
燃料が流れていると液体の慣性により振動にねじれが加わり、さらにコリオリの効果によりチューブの入口と出口では同時にそれぞれ異なる方向に振動します。
そして、入口側と出口側のそれぞれのセンサーがこの振動の変化を時間的・空間的に細かく計測することにより、液体の位相差を計測することができ、この位相差をもとに質量流量を測定するというしくみになっています。
熱式流量計は、気体(ガス)が有する熱拡散作用を用いて流量を測定しています。
気体は圧縮性流体であり、気体の圧縮の度合いにより伝播する熱量は変化します。
つまり、気体の熱量(温度上昇)は気体の質量、密度および流量に比例するという関係があります。
そこで、流れの経路の途中にセンサ(発熱体)を置き、気体を温度上昇させることにより、前述の関係から流量を測定しています。
参考文献
https://kotobank.jp/word/%E8%B3%AA%E9%87%8F%E6%B5%81%E9%87%8F%E8%A8%88-74259
https://news.aperza.jp/flowmeter/#anchor03
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jime/52/3/52_342/_pdf/-char/ja
https://www.youtube.com/watch?v=BjVjvLRF2BY&list=PL7CHH
https://www.compoclub.com/products/knowledge/mf/netu_kiso1.htmlLFQxKoF098QBScJQ7jUpu5ER7fBt&index=1
https://www.jp.endress.com/ja/Field-instruments-overview/Flow-measurement-product-overview/Coriolis-mass-flowmeters
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