電位計についての概要、用途、原理などをご説明します。また、電位計のメーカー3社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。電位計関連企業の2022年6月注目ランキングは1位:トレック・ジャパン株式会社、2位:株式会社川口電機製作所、3位:協和界面科学株式会社となっています。
回路の2点間の電位差を測定することで電位、電圧などの正確な測定ができる計測器です。帯電した導体間の静電引力や静電反発力を利用することで、回路から電流をとらずに計測することが可能です。代表的な形式として、象限電位計と振動容量電位計があげられます。象限電位計は金属製の可動片(4つに分割された円板間が針金でつり下げられている)によって測定し、電位のほかに微小電流、低力率(供給電力中の消費電力の有効利用率が低いことの指標)などの測定にも利用できます。振動容量電位計は入力と並列の電気容量を変化させることで直流の入力を交流に変換した後、更に増幅してその出力を読取るという仕組みです。しかし、取扱いに技能を必要とするため、近年ではデジタルマルチメーターが広く使われています。
電位計は以下の場合に用いられます。
①内部の抵抗が高い電源における起電力を測定したい
②結晶体、摩擦電気の圧電気のように、高電圧であるものの電流がとれない場合
③電流を流すことができても、陽極と陰極の分極が生じて、起電力の正確な値が測定できない場合
電位計の種類には振動容量形(入力コンデンサーの電極を振動させることで、電気回路に電源や他からの回路から電圧をかける印加直流電圧に比例した交流電圧に変換し、交流増幅する)や、直結合増幅形(電界効果トランジスターまたは電位計真空管を利用したもの)があります。一般的な電圧計と比較すると入力抵抗が1014~1016Ωと非常に高いので、放射線、静電気、絶縁材料などの分野で電位、絶縁抵抗、電荷、微小電流などの測定に使用されています。
電位計にはさまざまな種類があるため、ここでは静電気を計測する表面電位測定器の原理を一例として紹介します。
表面電位測定器の測定部である、表面電位のセンサは静電誘導現象を原理としています。静電誘導現象とは、帯電した物体を導体に対して近づけた際に、帯電した物体に近い側に、帯電した物体とは逆の極性の電荷が引き寄せられるという現象のことです。電位計において、静電界強度 (電場の強さを示す値で、帯電物体の帯電電位に比例する)を検出電極が受け取ると、誘導電荷が生じます。この静電界強度を振動電極で周期的に変化させると、誘導電荷も同調して周期的な変化をし、検出電極からアース(接地極)に変位電流が流れます。この際に流れた電流を抵抗により交流電圧信号に変換することで、帯電している物体の帯電電位を知ることができます。測定される値は、距離、物体の大きさ、環境条件(温度・湿度など)に影響をうけるため、これらの因子を一定にして比較検討を行う必要があります。
ここでは、酸化還元電位計の使い方や使用上の注意点を説明します。
まず、電極の中の塩化カリウムが析出し先端部の穴をふさいでしまうため、電極の先端部は乾燥させてはいけません。
また、酸化還元電位計を用いて計測する際、水を平均化させるために電極で水をかきまぜながら計測することに注意しましょう。
酸化還元電位計の数値が異常を示す際、考えられる主な理由は水アカや酸化皮膜などの付着です。もし水アカがセンサに付着した場合は、先端部を柔らかいブラシのようなもので軽くこすって水道水で洗い流すとよいでしょう。それでも酸化還元電位の数値が異常を示す場合は、中性洗剤を希釈したものを柔らかいブラシなどにつけて洗うことをおすすめします。
酸化皮膜がセンサに付着した場合は、検知極研磨剤を使う必要があります。輸送中の揺れのために酸素が発生するため、購入したばかりでも酸化皮膜が出来る場合があります。また、きれいな水を測定する場合は、酸素量が多いため酸化皮膜が形成されるため注意が必要です。
参考文献
https://kotobank.jp/word/%E9%9B%BB%E4%BD%8D%E8%A8%88-102045
https://faq01.mitsubishielectric.co.jp/faq/show/6107?category_id=406&site_domain=default
https://www.ekasuga.co.jp/product/149/000132.shtml
https://ureruzo.com/orp-info.htm
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年6月の注目ランキングベスト3
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | トレック・ジャパン株式会社 | 92.9% |
2 | 株式会社川口電機製作所 | 4.8% |
3 | 協和界面科学株式会社 | 2.4% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年6月の電位計ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
トレック・ジャパン株式会社の「接触型表面電位計Model821HH」は小型、バッテリー駆動の携帯性に優れた電位計です。
定格帯電量範囲±20.0kVのため、ある程度の電位測定が可能です
入力インピーダンスが10^14Ω以上10^-14F以下と非常に高いので、静電気を吸い取らず(測定物質に影響を与えることなく)に測定可能です。
その他、温湿度計を内臓しており、測定値に合わせ測定環境を記録出来ます。また、PCと接続することでデータのグラフ化することもできます。
トレック・ジャパン株式会社の「高圧高速表面電位計Model341B」は電位測定範囲が広く高速測定が可能な電位計です。
表面電位の測定範囲は0~±20,000Vのため、幅広く測定できます。
高温・高湿度環境下、イオン制御室内、真空中などの環境でも測定可能です。
用途としては、クリーンルーム内、真空条件下、イオン制御下における生産工程での静電気監視やゴム、プラスチック、高分子フィルムの測定などに応用できます。
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