デジタルポテンショメーターについての概要、用途、原理などをご説明します。また、デジタルポテンショメーターのメーカー8社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。デジタルポテンショメーター関連企業の2023年3月注目ランキングは1位:日清紡マイクロデバイス株式会社、2位:日本電産コパル電子株式会社、3位:日本テキサス・インスツルメンツ合同会社となっています。
デジタルポテンショメータ (英: Digital potentiometer) とは、本来アナログ制御されている可変抵抗の摺動子 (ワイパー) をデジタル制御するための集積回路のことです。
アナログの可変抵抗器と比べて機械的に動かす摺動部を持たないため、非常に構造的に堅牢で故障しにくく、長期間の使用が可能で信頼性が高いのが特徴です。マイコンなどと組み合わせてアナログ回路に実装することで、抵抗値を自由にコントロールしながら電流量を自動的に調整できます。
デジタルポテンショメータは、オーディオ機器のボリューム用途やデジタル化された家電品例えばAIスピーカーやLED調光用などの制御用途に使用されています。デジタル化された可変抵抗器とも言えるため、摺動部分を持ったアナログ回路の代替として使用されます。
例えば、オーディオ機器の音量調整やディスプレイの輝度・コントラストの調整など、これまで物理的なダイヤルなどで制御していたものをデジタル制御できるようになります。近年では家電のIoTが進んでいるため、アナログ値のデジタル制御は、AIスピーカーとの相性などから需要が高まっています。
デジタルポテンショメータの原理は、従来はアナログ的に機械で動作させていた可変抵抗の摺動子 (ワイパー) 部分をデジタル回路と抵抗の組み合わせで切り替え制御する可変抵抗の動作にあります。
アナログ回路部分は、固定抵抗が直列に接続されており、接続点はCOMSトランジスタによってスイッチングされる仕組みです。これによって、デジタル回路部分からの信号によって抵抗値を切り替える、可変抵抗を実現します。
デジタル回路部分は、アップダウンカウンタとEFPROMなどの不揮発性メモリとデコーダによって構成されており、設定したい抵抗値を入力すると、カウンタ部分に書き込まれ、不揮発性メモリに入力されます。
この情報をデコーダで読み出し、その値に対応するCMOSトランジスタのスイッチを入れます。デジタル入力によって擬似的に可変抵抗の値を設定することが可能です。外部からの入力は不揮発性のメモリに格納されるため、回路の電源を切った後でも情報が保存されます。
昨今では、デジタル家電やIoT電子機器に代表されるように、アナログ機械式の調整から、プログラミングによるデジタル制御への置換が進んでいます。アナログ調整の場合、製造ラインでは最後は人手による調整を経ての出荷が必要になりますが、デジタルポテンショメータを用いることで、マイコン制御などにより自動調整化ができます。
また、自動キャリブレーションも実現可能で、機器の高精度化にも寄与します。機械式なアナログ調整用トリマと異なり、デジタルの制御コードを認識していない外部の人間による調整は不可能なので、セキュリティ面でも有利です。
これらの高い信頼性の担保から、昨今では音量や画面のLEDコントラストが重要なアミューズメント機器へのデジタルポテンショメータの応用展開も盛んに行われています。
デジタルポテンショメータの制御インターフェイスとしては、通常はSPI (Serial Peripheral Interface) インターフェイスやI2Cインターフェイス、UP/DOWNインターフェイスなどが用意されています。さらに、デジタルポテンショメータをD/Aコンバータ的に連続変化させたいようなアプリケーションでは、デジタル制御時のクロック周波数にも注意が必要です。
通常は最大3MHz程度ですが、製品スペックを事前に確認することが大切です。また、メーカーからこれらの制御用のアプリケーションソフトは通常は用意されており、必要に応じて技術サポートも提供されます。
そのほか、ユーザー自身がプログラミングソフト開発したい場合のGUI (Graphical User Interface) 含めた開発サポートキットが用意されているケースもあります。
参考文献
https://jp.rs-online.com/web/generalDisplay.html?id=ideas-and-advice/digital-potentiometer-guide
https://components101.com/articles/how-digital-potentiometer-works-and-how-to-use-it
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年3月の注目ランキングベスト8
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
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1 | 日清紡マイクロデバイス株式会社 |
19.8%
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2 | 日本電産コパル電子株式会社 |
18.3%
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3 | 日本テキサス・インスツルメンツ合同会社 |
13.9%
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4 | ルネサスエレクトロニクス株式会社 |
12.9%
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5 | アナログ・デバイセズ株式会社 |
10.9%
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6 | オン・セミコンダクター |
9.9%
|
7 | Microchip Technology Inc. |
7.4%
|
8 | Maxim Integrated |
6.9%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年3月のデジタルポテンショメーターページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
デジタルポテンショメータ DP7112は、機械式で動作するポテンショメータや、可変抵抗器の機能を代替することが可能であり、プログラムによって動作することができる、デジタル式のポテンショメータです。
その主な特徴としては、32ポジションで、直線カーブである、ポテンショメータでありながら、不揮発性メモリワイパー保存で、低消費電力のCMOSテクノロジであり、単電源動作で2.5V-6.0Vとなっています。
また、インクリメント及び、アップ/ダウンそして、シリアルI/Fで、全抵抗値は10KΩか、50kΩ及び100kΩであり、SOIC、TSSOP、MSPOPパッケージをしていて、鉛フリーかつハロゲンフリー及びBFRフリーで、RoHsに対応しています。
主な用途としては、自動キャリブレーションや、リモートコントロールの調整と、オフセット及びゲインとゼロコントロールや、書き換えできるキャリブレーションと、コントラスト及び輝度そしてボリュームコントロールや、モーターコントロールそしてフィードバックシステムだけでなく、プログラム可能なアナログ機能などがあります。
DP7112は調整の難しい機器や、遠隔地、危険な場所の機器を定期的な調整に最適な抵抗値プログラマブルなデジタルポテンショメータです。
32タップの抵抗アレイでアップダウンカウンタとデコーダによって決定したワイパー設定は不揮発性メモリに記録されるので、電源を遮断しても失われることはありません。
これらの設定は電源が復帰した際に自動的に読み込まれ、書き換え可能なキャリブレーションに使用できます。
3種類のパッケージで自由度の高い組み込みが可能です。
CAT5110のリニアテーパ・デジタル POT は、機械式ポテンショメータ及び可変抵抗器と同等の機能を果たすことができ、このデバイスは、32 タップ・ポイントに、接触する固定抵抗器及びワイパで構成されていて、2 線アップ/ダウン・シリアル・インタフェース経由で、デジタル的に制御されており、CAT5110 は、ポテンショメータとして構成され、10kΩ、50kΩ および 100kΩ の 3つの抵抗値があります。
主な特長として、0.3 µAの超低スタンバイ電流で、単電源動作:2.7 V〜5.5 Vであり、抵抗タップ間のグリッチレススイッチングかつ、ミッドスケールへのパワーオンリセットとなっていて、2線式アップ/ダウンシリアルインターフェースであり、抵抗値:10kΩ、50kΩおよび100kΩとなっています。
また、主な用途は、LCD画面の調整や、音量調節と、機械式ポテンショメータの交換及び、ゲイン調整だけでなく、ラインインピーダンス整合であり、産業機器でも用いられます。
CAT5110リニアテーパデジタルポットは機械式ポテンショメータや可変抵抗器と同様の機能を持ったデジタルポテンショメータです。
32タップの抵抗アレイはデジタル制御され、10、50、100 kΩの抵抗値のラインナップがあります。
2.7~5.5 Vの単一電源で動作し、0.33マイクロAの超低スタンバイ電流で省電力化を実現しています。
抵抗タップ間でグリッチレススイッチングを採用しているので高い精度で抵抗値のコントロールができます。
AD5122Aは128ポジションの抵抗アレイで構成される、デジタルポテンショメータです。
不揮発性メモリ搭載で、電源喪失してもワイパー設定が消えることはありません。
8%の低い抵抗共用誤差で動作し、最大6 mAの電流密度を保証しているので、オープンループのアプリケーションの簡素化に貢献します。
抵抗アレイの末端ワイパー抵抗は40Ωと非常に低いのでピン to ピンの接続が可能で、二つの端子間の抵抗をそれぞれ独立して設定できるので、高精度な抵抗マッチングを得ることができます。
DS1267B デュアルデジタルポテンショメータは、5V単一もしくは±5Vデュアル電源で、動作することが可能な、2チャネル256ポジションデジタルポテンショメータです。
この、デジタルポテンショメータの、パラメトリックな仕様は、まずステップが256で、ポテンショメータは2であり、制御インターフェースが3線式シリアルSPIとなっていて、テーパーは線形です。
また、ワイパーメモリー は揮発性で、Rエンドツーエンド (kΩ)は10であり、トール(%)が20となっていて、温度係数(ppm /℃)(標準)750です。
そして、ワイパー抵抗(Ω)(標準)は900で、I CC @ 5V(µA)(最大)が2であり、パッケージ/ピン は、SOIC(W)/ 16かつTSSOP / 20となっています。
モノタロウでチェック
ミスミでチェック