騒音計のメーカー16社・40製品を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
騒音計は、環境騒音や機械などから発生する騒音などを測定する装置です。サウンドレベルメータとも呼ばれています。騒音は単純な音の大きさを測定するのではなく、人がどのように聞こえるかを考慮する必要があります。そのため、大きく聞こえる音や不快に感じる音の音圧や周波数を重みづけして算出した値である、騒音レベルを用いて騒音の度合いを測定します。騒音の測定精度に応じて、普通騒音計と精密騒音計の2種類があります。
騒音計の使用用途は、建設現場や工場で機械音などから発生する騒音を測定するために使用されます。騒音の許容の度合いは、法律によって定められているので、工場の建設するときや、新しい機械を導入するときなどは、騒音の基準値を満たしておく必要があります。また、住宅を建設する際には、住宅内部の騒音レベルを基準値以下にしなければならないので、周辺の車や飛行機、電車などから発生する騒音の測定に対しても、騒音計が使用されます。
騒音計は、マイクロホン、増幅アンプ、周波数重み付け部、騒音レベル演算部、表示部で構成されています。騒音計の測定原理について説明します。
① 測定対象場所における収音
マイクロホンで、周辺の音を拾い、それを電気信号に変換します。マイクロホンにおける収音では、振動膜が使用されており、振動膜が振動する周期を測定することによって周波数を、振動する大きさを測定することによって音圧を測定します。その後、マイクロホンから発生した電気信号を増幅アンプによって増幅させます。マイクロホンの測定精度によって、普通騒音計と精密騒音計に分けられます。
② 周波数重み付け
周波数重み付け部で、増幅アンプによって増幅された電気信号の周波数を、人が聞き取りやすい周波数に応じて重み付けされます。
③ 騒音レベルの演算
重み付けされた周波数と音圧を使用して、騒音レベルを演算します。演算時は、等ラウドネス曲線を利用して算出されます。
騒音計は数千円台のものから数十万円台のものまで、多種多様な種類が用意されています。そのため、使用する際は目的の用途に適したものを選ぶ必要があります。
大学の研究や実験、音響機器の評価・開発など、信頼性の高いデータが必要とされる場合には「精密騒音計」が適しています。
精密騒音計は、計量法またはJIS規格に準じた仕様で製造されているため、裁判所などの公的機関でも使用できるデータを取得できます。測定精度は0.7dB以内、周波数帯は20~12500Hzで測定が可能です。
非常に高性能な精密騒音計ですが、その分価格は約20万円と高額です。
そこまでの精度は要求しないものの、工場や住宅等の環境騒音をしっかり測定したい場合には「普通騒音計」が適しています。
普通騒音計も計量法またはJIS規格に適合しており、1.5dB以内の測定精度と20~8000Hzの周波数帯で測定ができます。価格は10万円台のものが多いようです。
ただ単純に騒音レベルを確認したいというだけなら「簡易騒音計」が適しています。精度や周波数帯など性能の面では前者に劣りますが、価格は数千円台から購入でき、誰でも手軽に騒音測定ができます。
また、騒音計を選ぶ際は「周波数特性」についても考慮する必要があります。周波数特性には「A特性」と「C特性」の2種類があります。
「A特性」は人間の聴覚感度に合わせてを周波数を重み付けしたものになります。身の回りの生活騒音等を測定するのに適しています。基本的にはどの製品もA特性を基準としていることがほとんどです。
一方、どの周波数帯でも感知しやすいのが「C特性」です。モーターの駆動音や衝撃音などを正確に測定したい場合は、周波数特性の影響を受けにくいこちらを使用する方が適しています。
騒音計を使う際に最も注意すべきことは「反射音の影響」です。音は物体にぶつかると反射する特性があるため、測定時はなるべく壁等から離れた位置に騒音計を設置します。できれば3.5m以上離すのが理想です。
また、騒音計は三脚等で固定し、マイクロフォンを対象音源に向けて設置します。やむを得ず測定者が騒音計を持って測定する場合は、体からの反射音を拾わないよう、なるべく体から離して測定するようにしましょう。
参考文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/souonseigyo1977/2/6/2_6_3/_pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jasj/55/5/55_KJ00001457189/_pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jasj/67/12/67_KJ00007695287/_pdf/-char/ja
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
Metoreeに登録されている騒音計のカタログ一覧です。無料で各社カタログを一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
LA-4441Aは、7つの騒音指標(Lp 、Leq 、LE 、Lmax、Lmin、Lpeak、 LN<Lhigh ,L5 ,L10,L50 ,L90 ,L95 ,Llow ,Lave>)を同時計測できる積分平均サウンドレベルメータ(騒音計 )です。
マイクロ本部を切り離し専用のケーブルで繋ぐことで、遠隔での操作も可能です。
また、専用フリーソフトを使えば、パソコンからの遠隔操作・制御もできます。
KANOMAX社のModel4431は騒音レベルや音圧レベル、等価騒音レベルなど、13種類の測定機能を有した騒音計です。
この1台でほとんどの評価量を測定できる他、オプションのプログラムカードを使用することで、1/1・1/3オクターブ実時間分析、FFT分析など騒音計測の際に便利な機能を追加できます。
オプションの0-dB補正機能により、超低騒音域での計測が出来るので、コンサートホールやレコーディングスタジオなどの「静寂さ」を測定するのに最適です。
NL-52は初めての人でも使いやすいよう設計されたポケットサイズの騒音計です。
電池タイプでありながら約一ヶ月の連続計測ができるので、環境計測などの長期計測にも向いており、防水設計なので突然の雨でも故障のリスクを低減。
さらに機能拡張プログラムが用意されており、波形収録やFFT分析、オクターブ・1/3オクターブ実時間分析などの機能を追加できます。
ウインドスクリーンや三脚などの各種周辺機器も用意されています。
B&K 2245 サウンドレベルメータはラバー製で持ちやすく、防塵性と耐水性も備えた騒音計です。
PCだけではなくスマートフォン用のアプリがあり、直感的な操作が出来るように設計されてあります。
オプションのスマートドッキングステーションを使うことで高速充電ができ、さらに保存されたデータをネットワークに自動で転送します。
専用のオープンインターフェースには、リアルタイムの遠隔操作などの様々な機能があります。
kaise社のKG-70はラバーグリップで持ちやすく、バックライト付きLCDで暗い場所でも見やすいデジタル騒音計です。
周波数重み特性(A特製/C特製)と時間重み特性(FAST/SLOW)の切り替えが可能です。
表示値を固定するディスプレイホールド機能や、表示値を固定するディスプレイホールド機能も便利です。
付属の暴風スクリーンを使えば、風速が10m/sを超える環境で風音による測定誤差を減らすことが出来るので、強風での測定に適しています。
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