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磁気シールについての概要、用途、原理などをご説明します。また、磁気シールのメーカー8社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。磁気シール関連企業の2024年10月注目ランキングは1位:ナカンテクノ株式会社、2位:株式会社リガク 要素部品事業部、3位:シールテック株式会社となっています。
磁気シールとは、回転運動用のシールユニットのことで、磁石によって引き寄せられる磁気流体を利用して密閉するものです。
磁気流体シールや真空シールと呼ばれることもあります。回転シールとは、機器の機能を長期的に発揮させる作動油を密閉、シールするものです。
磁気シールは主に大気、ダスト、オイルミスト、ガス、真空などで使用されます。
磁気流体シールの主な使用例は、パソコンなどのハードウェアに内蔵されるHDDの軸受です。磁気流体シールにより耐久性の向上、回転の騒音減少などの効果があります。
その他、半導体製造装置や分析装置など、真空場を確保しなければならない装置で使用されています。ただし、1つの真空シールではシールしきれません。そこで、複数の真空シールを多段構成することによって、真空を維持します。
また、希土類磁石を使用した磁気シールでは磁場が強いため、強力に磁気流体を保持することが可能です。特に1気圧差を保つことができる真空シールはCVD装置、RVD装置、イオン注入装置などに用いられます。
磁気シールの仕組みは、磁性流体が磁石に引き付けられるという性質を利用したものです。シールする回転軸の周りに永久磁石と磁性流体を配置し、回転軸周りに磁性流体を留まらせることによってシールするもので、回転軸周りに留まっている磁性流体がOリングの役割を果たします。
通常磁力が強ければ強いほど、磁力流体の耐圧は大きくなりますが、1つの磁気シールで10段から20段といった多段構造で設計するのが一般的です。複数段を形成することにより、耐圧の大きな磁気流体シールが完成します。
なお、磁性流体には水ベースのもの、炭化水素油ベースのもの、ふっ素油ベースのもの、3種類があります。一般的に使用されるのは、炭化水素ベースのものです。水ベースの磁性流体は蒸発してしまうこともあり、種類と価格面から炭化水素ベースの磁性流体が適しています。ふっ素油ベースの磁性流体は、化学安定性、低蒸気圧性、耐熱性などの要求が高い場合に用いられます。
密封性や非発塵性が高い
磁気シールは液体でシールするため、隙間ができにくいです。また、個体同士の接触ではないので、摩擦による摩耗粉が一切発生しません。
低摩擦トルクである
オイルシールのように接触圧力を持った個体接触ではないため、損失抵抗は極めて少なく保つことができます。
低発熱、低騒音である
個体と液体の接触によて生じる摩擦で、発熱や騒音はほとんど発生しません。
回転・静止時共に密封性を有する
個体のオイルシールが密封性を発揮するのは、軸が回転することによるポンプ効果によるものです。軸が回転することよって密封が保持されます。磁気シールは磁気さえ保持されていれば、軸の回転や静止に関わらず密封性を発揮します。
設計が比較的容易である
個体のオイルシールの場合は、回転軸と接触するリップ形状の詳細設計が必要です。それに対して、磁気シールは比較的容易に設計することができます。
耐熱性に限界がある
磁性流体は温度が高くなるにつれて磁性が弱まる性質があり、キュリー点という温度に達すると、完全に磁性が失われてしまいます。高温になるにつれて、密封できる圧力は低下するという性質があります。
液体のシールには向かない
磁性流体という液体でシールするものであるために、シールする液体によっては磁性流体が溶け出してしまう恐れがあります。
往復運動のシールに適さない
個体のOリングであれば往復運動のシールも可能ですが、磁性シールでは磁性流体が持ち出されてしまう恐れがあるため、往復運動のシールには不向きです。
高圧シールに適さない
磁性流体は、回転軸と磁性流体に磁力を与える磁極片との隙間を減らすことによって、密封圧力が高まります。しかし、個体のオイルシールほどの高圧はシールできません。
温度や回転速度によっても密封できる圧力は低下するため、使用環境に設計をすることが大切です。
参考文献
https://www.rigaku-mechatronics.com/technology/
https://www.moretec-inc.co.jp/about/magnetic-seals/99-cat02/320-2017-12-04-08-24-31
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
2024年10月の注目ランキングベスト8
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | ナカンテクノ株式会社 |
34.8%
|
2 | 株式会社リガク 要素部品事業部 |
17.4%
|
3 | シールテック株式会社 |
13.0%
|
4 | 株式会社モアテック |
8.7%
|
5 | NOK株式会社 |
8.7%
|
6 | 株式会社フェローテックマテリアルテクノロジーズ |
8.7%
|
7 | エヌイーシール株式会社 |
4.3%
|
8 | 三洋マテリアル株式会社 |
4.3%
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注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2024年10月の磁気シールページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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