水分計のメーカー13社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
水分計とは、物質に含まれる水分の含有量を測定する機器であり、気体・液体・固体といった物質の三態における測定全てに対応しています。
水分計の種類としては、その利用する原理に応じて、乾燥法、カールフィッシャー法、赤外線吸収法、誘電率法などを利用したものから選択しますが、ラボで一般的なものは乾燥法、カールフィッシャー法を利用したものです。
食品中の含有水分量を測るためにも水分計が用いられることがあり、乾燥法が公定法となっている食品が多く存在するため、それら公定法に対応した水分計も開発されています。
水分計は、食品から工業製品、木材まで様々な用途で使用されます。 食品の場合、その性質によって使用される分析法が異なるため、当然使用される機器も異なります。
食品では一般的である乾燥法は、水分計が無くても乾燥機と精密天秤を使用する方法が公定法となっていますが、乾燥機と精密天秤がセットになった水分計によって公定法と同様の条件で計測することができるものもあります。 公定法は、米、小麦、飴玉、芋、大豆、糖類などの食品で定められています。
揮発性成分を多く含む食品の場合、水分だけを測定できるカールフィッシャー法が用いられており、食用油や味噌、香辛料、乾燥卵類の公定法として適用されています。
水分計の原理は、利用する手法によって異なります。
乾燥法の場合、熱源から発生する輻射熱で対象物が乾燥することで、時間経過とともに重量が減少するのを電子天秤によって計測する様子をモニターする仕組みになっています。乾燥機と精密天秤がセットになった水分計で、温度と時間をコントロールしながら計測することが可能になります。
カールフィッシャー法では、炭素価が低いアルコール(メタノール等)、及び有機塩基(ピリジン等)の存在下において、水が二酸化硫黄、ヨウ素と定量的に反応することを利用して水分量を測ります。 反応式は次のとおりです。
I2+SO2+3C5H5N+CH3OH+H2O →2C5H5NHI+C5H5NHSO4 CH3
さらに、カールフィッシャー法には溶液滴定法と電量滴定法があります。 溶液滴定法は、ヨウ素を溶解させた無水状態の水分測定用試液へ、力価が既知の滴定液を用いて滴定を行った際に、使用した滴定液量によって水分量を求める方法です。 電量滴定法は、ヨウ化物イオンを含む電解液より電気分解でヨウ素を発生させ、そのヨウ素を上記の反応式によって消費する際に利用した、電気分解の電気量から水分量を求める仕組みを利用して測定します。
なおカールフィッシャー法は、アスコルビン酸等の還元性を示すを含む食品の分析にはヨウ素を消費するために向きません。
参考文献
http://www.mac.or.jp/mail/141001/03.shtml
https://www.an.shimadzu.co.jp/apl/food/mocsakelees.htm
https://www.n-analytech.co.jp/instrument/karl-fischer/gcaden.html
http://www.aichi-inst.jp/other/up_docs/no194_02.pdf
https://www.kett.co.jp/wp-content/uploads/2018/09/text_book_moisturetester_rev0301_web.pdf
https://www.jfrl.or.jp/storage/file/news_no73.pdf
社員数の規模
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