木材水分計についての概要、用途、原理などをご説明します。また、木材水分計のメーカー9社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。木材水分計関連企業の2024年3月注目ランキングは1位:株式会社テストー、2位:株式会社マザーツール、3位:キクカワエンタープライズ株式会社となっています。
木材水分計と関連するカテゴリ
木材水分計 (英: wood moisture tester) とは、木材に含まれる水分量を測定する計測器です。
木材は含水率によって、収縮や膨潤、重さや強度、耐久性に大きな影響を及ぼすため、正確な把握が重要です。また、含水率が高い木材を加工すると、乾燥する過程で反ったり、曲がったり、ひび割れが発生したりします。
木材中の水分量を測定する方法は、電気抵抗、電気容量、電波の吸収などを測る電気的方法、乾燥前後重量を測定する全乾法、化学分析法などさまざまです。
木材水分計の使用用途は、木材乾燥工場や 防腐処理工場、製材工場、木材チップ工場、合板工場、木工家具工場、住宅メーカー、工務店などでの水分測定です。
例えば、住宅の建築資材は水分が多いと重く、強度も低い状態なので、乾燥することで使用できる状態になります。また、含水率が高いと変色菌や腐朽菌の発生もあり、正しい施工管理が必要です。
木材水分計は、発電のための燃料用木材チップの水分管理にも使用されます。発電効率に大きな影響を与えるため、木材中の水分は重要な管理項目です。
木材の水分を測定する方法は、電気抵抗式、電気容量式、マイクロ波式、赤外線式、乾燥重量式などがあります。
測定する木材に電気を流して、電気抵抗を測定する方法です。抵抗値を水分値に換算します。抵抗値は100MΩ程度あるので、数10Vの高い電圧をかけます。
比重の変化が大きい測定物に向いていますが、直径2~3mmの針を刺すため、測定物を傷つけるのがデメリットです。
測定物に高周波の電気を流し、その電気容量の変化を測定し、水分値に換算して表示します。検出は発信回路を使用し、静電容量の変化を発信周波数や周期の変化として測定します。発信周波数が多く使われるのは、100KHz~20MHzです。
長所は、ハンディタイプとして小型化しやすいことです。木材の表面から内部数cmまで測定できます。なお、このタイプは高周波式水分計とも呼ばれます。
電気容量式水分計の短所は、測定物の比重と厚みの影響を受けるため、比重と厚みを設定する必要があることです。また、接触して測定するため、大量に測定すると、ヤニなどがセンサーに付着することがあります。
マイクロ波が水分により減衰する量を測定して、水分値に換算して表示する水分計です。水分計で使うのは、10GHz近辺のマイクロ波です。マイクロ波は水分に吸収されやすく、容易に熱に変わります。
マイクロ波水分計は、発信器と受信器とで構成され、発信器から電波を木材の1面に照射し、木材の反対側に受信器を設置して、透過電波を受信します。水分が多いほど電波は吸収され、受信した電波の強さを測定して、水分値を表示します。
マイクロ波水分計は、木材の中心部までの内部水分が測定でき、長所の1つです。測定物に傷をつけることなく水分を測定できます。また、連続で測定が可能です。短所は装置が大型になることです。製材工場などに設置して使われます。
近赤外線は、赤色の外側にある見えない光です。水分によく吸収されるため、近赤外線を含む光を照射してその反射率を測定し、水分値に換算する方法です。
近赤外線式水分計は、測定物の表面のみ測定するので、設置が簡単な長所があります。また、薄い測定物でも測定が可能で、傷をつけません。短所は、表面から1mm以下の表面の水分しか測定できないことです。そのため、表面水の影響を受けます。また、測定物の色が変化した場合の影響があります。
測定物を対流式乾燥機で乾燥させ、乾燥前後の重量から水分を測定する方法です。全乾法と呼ばれます。精度が高いのが特徴です。105℃で重量の変化が無くなるまで乾燥させた木材の重量を全乾重量と呼び、これを乾燥前の木材の重量を用いて計算すると、含水率を求めることが可能です。
乾燥重量法の短所は、測定に時間がかかり、生産ラインでは使えないことです。また、試料を切り取る場合、製品が損傷される可能性があります。人手がかかるのも短所の1つです。
高速中性子を木材に照射して、熱中性子に変化した量を測定する中性子式やカールフィッシャー試薬を使用する化学分析法などがあります。
ハンディタイプは、木材の表面にセンサー部分を当てるだけで、簡単に水分量が測定可能です。20種類前後の木材に適用できます。水分量だけでなく、平均値、温度補正、上限アラームなどの機能がある製品もあります。
木材チップ水分計は、チップ中の水分を測定する専用の製品です。木材チップの山に水分計のセンサーを差し込むことで測定できます。
据え置きタイプは、製材工場などに設置され、連続して水分測定ができるものです。多くはマイクロ波式の木材水分計で、発信器と受信器を分離して設置します。両者の間を木材が移動し、水分測定を行います。
参考文献
https://www.kett.co.jp/products_category/wood/
http://www.micromes.com/microwave/list.html
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
2024年3月の注目ランキングベスト9
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 株式会社テストー |
20.0%
|
2 | 株式会社マザーツール |
12.7%
|
3 | キクカワエンタープライズ株式会社 |
10.9%
|
4 | 株式会社大平産業 |
10.9%
|
5 | 株式会社ケツト科学研究所 |
10.9%
|
6 | マルチ計測器株式会社 |
10.9%
|
7 | 株式会社シロ産業 |
9.1%
|
8 | 株式会社アクティオ |
9.1%
|
9 | コーンズ テクノロジー株式会社 |
5.5%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2024年3月の木材水分計ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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■特長 ・高周波式なので測定物に傷がつきません。 ・豊富な樹種チャンネル ※メルリン社製
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■特長 ・プローブを測定対象物に差し込む (押し当てる) ことにより、木材・木製品の含有水分が測定できます。 ・MC (Moisture Content) ...
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■主な機能 1. タッチ式 木材に軽く押し当てるだけで測定できます。 2. 内側水分まで測定 40mmまでの内部水分を測定可能です。 3. 厚み...
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価格について: Metoreeに登録されている木材水分計の製品6点の2024年4月26日時点での価格データを元に算出しています。