ピックアンドプレースのメーカー6社・3製品を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
特定の位置にある対象物をつまみ上げ、所定の位置まで移送し、そこに対象物を下ろし、設置する、という一連の作業を行う装置およびそのシステムのことを言います。工場においては、製品の種類を問わず、ラインの主役ともいえる欠かせないシステムですが、人間の力では運搬不可能な大きな物体から、マイクロ単位で正確な移動、設置が必要とされる小さな物体にまで使用されているため、研究分野においても近年広く使用されています。
自動車・機械部品、電子部品、電子機器・家電、食品・医薬品・化粧品、紙・フィルム・線材・建材、検査・試験など多くの製品の製造過程で使用されています。主に工場の製造ラインで使用されることの多いシステムですが、研究分野においても、ミクロな対象物の正確な移動・設置・移植を行うために役立っています。
ピックアンドプレースシステムでは、従来の問題点であった、部品数の多さから組み立てに時間がかかる、調整の手間がかかる、動作工程が多すぎて煩雑という点を改善していると言えます。
実装としては、操作をするロボット部、操作を行うアーム部、対象となる物体を認識するカメラ部分などで構成されています。様々な仕様があるため、ここでは一例を紹介します。まず、対象となる物体の位置をカメラによって検出し、検出された画像処理結果をもとに、ロボットが対象となる物体の位置へと移動し、ハンドが対象となる物体をピックします。次に対象となる物体を置くための位置(プレース領域)へ移動し、最後にハンドを開いて対象となる物体をプレースします。ピックの仕方には吸着する方法や、吊り下げる方法、アームでつかむ方法など様々です。ピックアンドプレースシステムは、生産性に関わるため、基本的にはスピード、正確さに関してより高精度であることが求められます。また、作業内容によっては、柔軟性や感度、強度なども必要とされます。機械自体の大きさも、生産ラインで邪魔にならによう、操作もより簡易に行えるように工夫されています。
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MYDEX(R)PPシリーズは、ローラギヤカムと共役カムの複合機構で、2つのカム機構のメリットである高速性、高精度、高トルク、高い耐久性能を備えたピックアンドプレース装置です。
このPPシリーズには、間欠割出と上下動のPPIタイプ、揺動と上下動のPPOタイプの2つがあります。
従来のピックアンドプレース装置よりもコンパクトにもかかわらず、間欠割出または振動+上下動の2つの動きを実行でき、その2つの動作の組合せは自由に設定できるため、検査機や充填機、印刷機など幅広い分野で利用できます。
PPLXは、多様な搬送に適した直進式ピックアンドプレースユニットです。
2組のローラギギアカム機構を合わせた複合機構により、1サイクルあたり0.5秒という高速搬送と±0.02mmという高精度な水平・上下動作が可能です。
出力軸はAタイプとBタイプの2種類があり、サイズとストロークのバリエーションが豊富で様々な目的に合わせて選ぶことができます。
薄形ハウジングを採用したことで省スペース化を実現し、コンベアラインへの小物ワーク供給や搬送に適しています。