高電圧プローブについての概要、用途、原理などをご説明します。また、高電圧プローブのメーカー14社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。高電圧プローブ関連企業の2023年10月注目ランキングは1位:横河計測株式会社、2位:岩崎通信機株式会社、3位:株式会社日本ファインケムとなっています。
高電圧プローブとは、高い電圧を測定することができる受動プローブです。
数百Vを超えるような高電圧測定では、標準の電圧プローブを用いると壊れてしまい、測定ができません。汎用プローブは高周波・高電圧の対応が困難です。それに対して、高電圧プローブは、数千~数万Vの高い電圧まで測定することが可能であり、高電圧専用の受動プローブです。
高電圧プローブは、オシロスコープや専用の計測器に接続して、電圧波形を測定する場合などに使用されます。高い周波数の大きな電圧を測定すると、プローブはすぐに発熱するため、火傷や感電事故に十分注意する必要があります。
高電圧プローブは、数百V以上の高い電圧の波形測定用です。IGBT (絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ) などのパワーデバイスを使用したモータードライバ、スイッチング電源、インバータ、コンバータなどの信号測定に多く使われます。
また、直流回路などの高い電圧負荷が考えられる場合に使用されることが多く、ブラウン管のアノード電圧測定用も用途の1つです。系統を遮断せずにメガソーラーなどの太陽光発電設備の安全点検やハイブリッド車や電気自動車に使用される高電圧電気システムの測定などの用途もあります。
プローブを選択する際は、周波数帯域、入力抵抗、入力容量、動作電圧範囲、及び対応するオシロスコープの機種などを考慮します。
高電圧プローブは、オシロスコープなどの計測器の内部抵抗と、プローブの倍率抵抗との比で分割して、高電圧を測定する方式です。高電圧を測定する場合、100:1、もしくは、1,000:1などの減衰比を持つ高電圧プローブを使用します。
プローブを使用して、テストポイント、すなわち信号源とオシロスコープを物理的かつ電気的に接続します。また、電圧プローブの最大許容電圧は周波数が高くなるほど減少する性質があることから、定格の確認が必要です。
具体的には、入力端子とオシロスコープ入力部の間にプローブが設置されており、そこを通過する波形を測定します。高周波の信号を測定する時には入力容量が負荷となり、信号に影響を及ぼしますが、高減衰比を持つプローブを介して接続することにより、より正確な波形が測定可能です。
高電圧プローブの中でも測定する電圧範囲により、構造は異なります。オシロスコープメーカから販売されているDC25KV程度の製品は、一般的なプローブと同様に手持ちで扱えます。
高電圧プローブの構成は、プローブ本体とマッチングボックス、及びそれらを繋ぐケーブルです。プローブの内部に絶縁オイルやガスを充填し、耐電圧性能を高める構造になっています。プローブ本体の入力抵抗は、アッテネータの減衰量によりますが、100~1,500MΩ程度の大きな値のものが使われます。
マッチングボックスは位相補償を行うもので、アッテネータの減衰量が大きいことや、長いケーブルを使うことから、調整手順は通常の受動プローブより複雑です。高電圧プローブのメーカーが調整して出荷し、ユーザーによる調整を禁じている場合もあります。
高電圧プローブは高電圧を取り扱うので、種々の安全対策が行われます。
絶縁プローブとは、プロー ブだけをフローティング状態にしたものです。オシロスコープ本体とは電気的に絶縁されています。
プローブを絶縁させるには、トランスを用いてプローブの先端部とオシロスコープとを分離する方法と、プローブ先端部で受けた電気信号を光電変換して光ファイバーで伝送し、受信機側で元の信号に戻す方法があります。何れもプローブとオシロスコープ間に電気的な導通はなく、互いに絶縁された状態ですが、プローブが検出した信号はオシロスコープ側に伝えられます。
このような構成なので、オシロスコープ本体は適切に接地された状態でも、絶縁プローブのチップと グランド・リード間に加わる被測定回路の信号には影響しません。従って、被測定回路に非常に高いコモンモード電圧が乗っている場合でも、絶縁プローブを利用すればチップとグランド・リード間の差動電圧だけを測定することができます。
参考文献
https://www.techeyesonline.com/tech-column/detail/Reference-DigitalOscilloscope-03/
http://www.rf-world.jp/bn/RFW29/samples/p030-031.pdf
https://jp.tek.com/high-voltage-probe-manual/p6015a
https://jp.tek.com/datasheet/isolated-measurement-systems-tivp1-tivp05-tivp02-datasheet
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年10月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
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1 | 横河計測株式会社 |
20.9%
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2 | 岩崎通信機株式会社 |
11.9%
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3 | 株式会社日本ファインケム |
10.4%
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4 | ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社 |
9.0%
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5 | Fluke Process Instruments GmbH |
7.5%
|
6 | テクトロニクス |
7.5%
|
7 | 株式会社テクシオ・テクノロジー |
7.5%
|
8 | Pico Technology Ltd. |
7.5%
|
9 | 株式会社栗田製作所 |
4.5%
|
10 | OWON JAPAN合同会社 |
4.5%
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注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年10月の高電圧プローブページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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歴史のある会社
8 件の製品がみつかりました
400MHz広帯域高電圧差動プローブBumbleBeeは、400MHz、2kVの高電圧の差動入力に対応している高電圧プローブになります。
パワーデバイスに使用されるモータードライバやスイッチング電源、インバータ、コンバータなどの信号測定に対しての使用に適しています。
特別なインジゲーターに加え、4段階の減衰機とオフセット機能によって、正確な測定が可能になります。
減衰比や入力電圧、差動電圧などで4種類のラインラップが展開されており、適切に選択することができます。
高電圧差動プローブはAP031/ZD200は、国際安全企画であるIEC安全基準に対応している高電圧プローブになります。
パワーデバイスのスイッチ時におけるターンON損失やターンOFF損失、グランド電位を基準としない測定といった、一般的な差動プローブを使用したオシロスコープの測定では安全に使用できない場合の使用に適しています。
テレダイン社製のProBusインターフェースで使用することができるため、ProBusが搭載されているオシロスコープと同時の使用に適しています。
高電圧差動プローブHVD3000Aシリーズは、幅広い周波数レンジに対応しており、ノイズの多い環境下での使用に適している高電圧プローブになります。
世界で唯一の国際基準の定格最大電圧1500V規格を満たしており、安全に使用することができます。
優れた同相信号除去比や、高低両減衰比でのオフセット、低周波ゲイン確度などで、正確な測定を補佐することができます。
別電源や電池の必要が無く、ProBusから電力供給があるため、安全に接続することができます。
DP0001A400MHz高電圧差動プローブは、2kVの主電源に接続されているか、1kVのCATⅢの規格を保証されている、400MHzの高電圧プローブになります。
パワーデバイスやパワーコンバータ、モータードライブなどの高電圧で動作する機器の測定において、使用されます。
キーサイト社のInfiniiumオシロスコープと組み合わせて使用することで、減衰比の切り替えが自動で行われるため、便利に使用することができます。
温度に対する耐久性が高く、-40~85℃で使用することができます。
N2891A70MHz、7kV高電圧差動プローブは、最高で±7000Vの電圧の測定において、オシロスコープで正確な測定を行うために使用される高電圧プローブになります。
グランドがあるキーサイト社のオシロスコープとの互換性が良く、キーサイト社のオシロスコープを使用している方におすすめです。
電源供給は、電池かUSBによる供給の2種類から選択することができ、電池では単三電池4個、USBではオシロスコープやパソコンからの供給で動作することができます。
高電圧受動プローブP5100A型・TPP0850型・P5122型・P5150型・P6015A型は、グランド基準による電圧の測定に適した、安全に使用することができる高電圧プローブになります。
使用用途としては、電圧が多数重ね合わさったシステムや、浮動電圧システムのリアルタイム測定において、正確で安全に測定するために使用されます。
5種類のラインラップが展開されており、アクセサリーが豊富な製品から、立ち上がり時間が高速な機器向けの製品、過酷な電圧の環境で使用することに適した製品まであります。
高電圧差動プローブTMDP0200型‐THDP0200型‐THDP0100型‐P5200A型‐P5202A型‐P5205A型‐P5210A型は、フローティング測定を安全に行うために使用される高電圧プローブになります。
プローブへの入力電圧が危険な値になれば、表示と音で使用者に知らせることができるインジケータが搭載されており、安全に使用することができます。
テクトロン社製のオシロスコープのTekVPI®インタフェースが搭載されており、オシロスコープと高電圧プローブとの間での通信がスムーズに行え、他のアダプタを接続する必要がなく使用することができます。
80K-6高電圧プローブは、6000Vまでの高圧電圧をマルチメータで正確に測定するために使用される高電圧プローブになります。
テレビやコピー機などといった機器内で電力が制限されている状況において、高電圧部分の測定に使用されます。
10MΩの入力インピーダンスを持つ電圧計と接続して使用することで、高精度に測定することができます。
配電システムの高電圧測定には適さないため、注意が必要になります。
80K-40高電圧プローブは、FLUKE社の高電圧プローブのラインナップの中でも、最も高電圧に対応している高電圧プローブになります。
テレビやコピー機などの、機器内の電力が制限されているような環境で使用される機器の高電圧部分の信号測定において使用されることに適しており、配電システムなどの高電圧測定での使用には適していません。
10MΩの入力インピーダンスの電圧計と同時に使用することによって、高精度の測定が可能になります。
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