クロックバッファについての概要、用途、原理などをご説明します。また、クロックバッファのメーカー9社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。クロックバッファ関連企業の2022年4月注目ランキングは1位:Microchip Technology Inc.、2位:Silicon Laboratories, Inc.、3位:アナログ・デバイセズ株式会社となっています。
複数の論理回路が動作するとき、回路間でタイミングを合わせる(同期を取る)必要があります。
このときに使用されるのがクロック(クロック信号:Clock Signal)です。
クロックを同期させるためには共振器と発振器を必要としており、そのうち発振器を補完するクロック製品の一種がクロックバッファ(Fan-out Buffer)です。
クロックバッファには発振したクロックを再生成する機能があり、Non-PLL BufferとPLL Bufferに分類されます。
発振器を補完するクロック製品には他にも、クロックジェネレータ(複数の周波数を生成可能)、ジッタクリーナ(ジッタ性能を改善)、RFシンセサイザ(高周波を出力)があります。
クロックバッファはパソコン、通信システム、産業用機器などにおいて多く使用されます。
パソコンの動作の核となるCPU(Central Processing Unit)では、クロック信号によって同期を取り、各部(制御装置、演算装置、レジスタ、記憶装置とのインターフェース、入出力装置とのインターフェース)の動作を統制しています。
CPUにおいて発振器を補完する目的で利用されているのがクロックバッファです。
また通信システムにおいては、情報の送受信を正確に同期させることがカギとなります。
一つの入力に対して複数の出力が求められることも多いため、複数出力に対応したクロックバッファが使用されます。
クロックを一言で言えば「タイミングを作るデバイス」です。
音楽でたとえると、ある曲には基準となるテンポがあります。そのテンポを刻むのがメトロノームです。
クロックデバイスは、音楽におけるメトロノームに相当します。
クロックが使用される場所には、デジタル論理回路(CPUなど)、データコンバータ(アナログ⇔デジタル変換)、高速デジタルインターフェース(USBなど)、無線システムの周波数変換があります。
クロック製品を分類すると、共振器・発振器・発振器を補完するデバイスの3種類です。
共振器とは、固有の周波数をもった振り子のことです。単独では動作せず、セラミック・水晶・SAWのカテゴリーに分けられます。
発振器とは、振り子を振動させ始めて振動を持続させる回路(発振回路)と、共振器をパッケージにした製品のことで、水晶・SAW・シリコン・MEMS発振器などがあります。
発振器を補完するデバイスは、クロックバッファ・クロックジェネレータ・ジッタクリーナ・Fシンセサイザなどです。
クロックバッファの特徴としては、複数出力が可能、一部製品ではレベル変換可能、設定が容易という点が挙げられます。
Non-PLL Bufferはジッタ劣化(周期のブレ)が少なく、PLL Bufferは遅延が極めて小さいという違いがあります。
参考文献
https://www.marubun.co.jp/service/technicalsquare/a7ijkd000000bojg.html
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jiep/13/4/13_4_259/_pdf/-char/ja
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年4月の注目ランキングベスト9
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | Microchip Technology Inc. | 29.6% |
2 | Silicon Laboratories, Inc. | 18.5% |
3 | アナログ・デバイセズ株式会社 | 14.8% |
4 | 日本テキサス・インスツルメンツ合同会社 | 11.1% |
5 | 株式会社ワイツー | 7.4% |
6 | ルネサスエレクトロニクス株式会社 | 7.4% |
7 | IDT | 3.7% |
8 | Cypress Semiconductor Corporation | 3.7% |
9 | Diodes Incorporated | 3.7% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年4月のクロックバッファページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
最大周波数3GHz、4出力の差動ファンアウト・バッファです。
高周波数、低ジッタのクロック/データ分配およびレベル変換を行うことが可能です。
入力クロックは2つの汎用クロック、または、1つの水晶振動子入力から選択できます。
入力クロックは2つのバンクに分配され、それぞれのバンクには2つの差動出力とLVCMOS出力に分配できます。
LVCMOS出力には同期イネーブル入力があり、誤動作の原因となる微小パルスを抑制した制御ができます。
電源は、3.3Vのコア電源、および3系統の3.3Vまたは2.5Vで動作します。
高性能、多用途、高い電力効率から、固定出力のバッファ・デバイスの代替品として使用でき、デジタル回路のタイミング・マージンが増えることで、システムの動作の安定性につながります。
622MHz以上の高速なクロックを入力クロックとし、プログラム可能な分周比のクロックを低スキュー、低ジッタで出力できるクックバッファです。
プログラム可能な分周比は、2、4、8、16が設定できますが、分周を行わないパススルー出力も可能です。
差動入力バッファには、VTピンを介して終端ネットワークにアクセスできる内部終端機能があります。
この内部終端機能により、デバイスはさまざまなロジックに接続できます。
AC結合アプリケーション用のVREF-ACリファレンスが搭載されています。
RESET入力は、分周器を非同期にリセットします。
パススルー機能では、RESET入力は、INの次の立ち下がりエッジ(またはINの次の立ち上がりエッジ)で出力に同期させて有効または無効にします。
大幅に改善された位相ジッター性能によってブレの少ない安定したクロック供給ができます。
最大16個のデバイスを制御するため、SMBusを介して構成できる8個のOutputEnableピンがあります。
6 x 6 mmQFNパッケージにパッケージ化され省スペースでも配置できるサイズになっています。
固定の外部フィードバックにより、重要なQPI / UPIアプリケーションのドリフトが低く抑えられます。
電源を入れ直さずにモード設定を変更することができます。
高速、低ノイズの差動クロックバッファです。スキューは50psec以下、ジッターも50psec以下と高品質のクロックを供給できます。
差動SRCクロックが、PLLの有無に関係なく、各差動ペアのクロック出力に分配されます。
クロック出力は、SRC_STOP、PWRDWNとSMBus、SCLKとSDAの入力選択によって制御できます。
SRC_STOPまたはPWRDWNのいずれかの入力がローの場合、出力クロックはトライスタットされます。
PWRDWNがローの場合、SDAおよびSCLK入力をトライステートにする必要があります。
2種類のバッファリング対応があり、非ゼロ遅延バッファ(NZDB)とゼロ遅延バッファ(ZDB)があります。
最大1.5GHzで最大10個の高周波差動出力が出力可能な、低ジッターの非PLLファンアウトバッファもあります。
標準で0.06 psecという業界で最も低いジッタでクロックが出力できる製品もあります。
PLLを搭載している製品では、任意の遅延調整が可能であり、デジタルシステムの柔軟なタイミング調整が可能です。
プログラム可能な出力スキュー調整機能や出力乗算器/除算器機能も搭載しています。
ミスミでチェック