クロックジェネレータについての概要、用途、原理などをご説明します。また、クロックジェネレータのメーカー16社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。クロックジェネレータ関連企業の2023年08月注目ランキングは1位:ローム株式会社、2位:SiTime Corporation、3位:シーラス・ロジック株式会社となっています。
クロックジェネレータとは、一つの発信源のクロック信号から複数の周波数のクロックを生成する回路です。一般的に生成される周波数範囲は数KHz~数GHzです。
クロックジェネレータは主に下記のような用途で使用されます。
クロックジェネレータはコンピュータの中心を成すCPUにおいて最も多く使用されます。CPUの中にはレジスタなどの記憶素子が多数配置されており、それぞれに対してクロックジェネレータで生成されたクロック信号が接続されています。
クロック信号の刻みに応じて、各記憶素子からの出力が様々な論理演算回路や算術演算回路を通り、次段の記憶素子に入力されます。このような回路構造は同期回路と飛ばれ、この同期回路の動作のトリガーになり同期を司っているのがクロックジェネレータです。
クロックジェネレータはCPU内に留まらず、TV、スマートフォン、DVD等のデジタル機器は勿論、マイコン制御されている一般的な家電製品や産業用機器でも使用されています。
クロックは各電子機器にタイミングを伝える役目をしており、各機器はそのタイミングでそれぞれの動作を行うことで全体として動作しています。幅広い周波数帯の信号を正確に発振することができるクロックジェネレータは、様々な電子機器の動作に欠かせない装置です。
近年は高品位な映像や音楽に対する要求が高まり、そのようなニーズに応えるための高品質で高価なクロックジェネレータも製品化されています。特に、異なるサンプリング周波数の機器間でデータをやり取りするような場合は、データの欠落によるノイズ混入を防ぐために、クロックジェネレータを用いて機器間で同期してやる必要があります。
クロックジェネレータは基本的に共振回路と増幅回路から成り立ちます。
共振回路としては水晶発振器がよく用いられています。水晶発振器はクォーツ時計でも用いられており、水晶が電圧印加により固有振動数の発振出力をする圧電効果を利用しています。固有振動数は水晶の形状や、どの結晶断面でカットされているか等の物理特性により異なりますが、高純度で結晶化した人工水晶により、必要な固有振動数の発振器が得られます。
この発振波形は正弦波のため、クロックジェネレータではデジタル回路に使用できるように矩形波に整形します。ジェネレータ内では分周回路と逓倍回路により元の周波数のM/N倍 (M、Nは自然数) の周波数のクロック信号を生成し、これを増幅回路で増幅して出力しています。
クロックジェネレータは生成される周波数範囲だけでなく、電源電圧、矩形波の立ち上がり時間/立下り時間といった違いがあり、使用用途に応じて選択する必要があります。
このようなポイントの一つにクロックジッターがあります。クロックジッターとは一つ一つの矩形波の時間軸方向に対する揺らぎで、クロックがいかに整然とした周波数を発信し続けているかを示す指標であるため、低ジッターであることが求められます。
ジッターについては、立ち上がりエッジ間で見たジッター、立下りエッジ間で見たジッター等があり、用途に応じて精査することでより高品質なシステムを追求することができます。
新しい技術としてMEMS発振器を用いたクロックジェネレータがあります。MEMS (英: Micro Electro Mechanical Systems) は微小な機械部品、センサ、電子回路等を一つの基盤上に集積化したデバイスで、半導体の微細加工技術の応用により作られます。
MEMS発振器は固有周波数がある水晶とは違い、製造工程の最終段階で周波数をプログラムすることが可能なため、コスト減、リードタイム短縮といったメリットがあります。又、内部に温度センサを組み込むことで、水晶よりも温度特性変化を抑えることができる等、水晶発振器に対して品質と信頼性の面で優れていると言われています。
Metoreeでは各社カタログを無料で一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
クロックジェネレータのカタログ一覧はこちら企業
SiTime Corporation*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年08月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | ローム株式会社 |
13.2%
|
2 | SiTime Corporation |
10.5%
|
3 | シーラス・ロジック株式会社 |
10.5%
|
4 | セイコーNPC株式会社 |
10.5%
|
5 | トレックス・セミコンダクター株式会社 |
10.5%
|
6 | Silicon Laboratories Inc. |
7.9%
|
7 | 日本エイ・エム・ディ株式会社 |
7.9%
|
8 | ルネサスエレクトロニクス株式会社 |
7.9%
|
9 | オン・セミコンダクター株式会社 |
7.9%
|
10 | Microchip Technology Inc. |
5.3%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年8月のクロックジェネレータページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
クロックジェネレータ1製品が登録されています。
コーンズテクノロジー株式会社
SRS社のクロックジェネレータ、CG635は、デジタルクロック信号を広い周波数範囲で発生可能です。高確度かつ低ジッタであるため、デジタ...
Metoreeに登録されているクロックジェネレータが含まれるカタログ一覧です。無料で各社カタログを一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
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PLL内蔵により、複数のクロック信号生成やクロック信号分配を行うことが可能です。
最大で100Gbpsのシリアルデータ通信でも対応できる低ジッターのクロック信号が生成できます。
PCI Expressなど特定のアプリケーションにも対応しています。
出力バンクを活用することで、100MHzや125MHzといった特定の複数のクロックを生成することも可能です。
ファンアウトバッファを使用することで、クロック信号を複数に分配したり、LVCMOSやLVPECLなど出力タイプを変えることもできます。
ギガビットクラスの高速データ通信回路に適したクロックジェネレータです。
ATカットされた水晶振動子を内蔵し、時計用クロック32.768KHzのクロックとMHz帯のクロックの2種類を出力できるクロックジェネレータです。
ATカット振動子を使用しているため、温度ドリフトが少なく、安定したクロックが供給できます。
パッケージサイズは、CHIPサイズで0.75mmと非常に小さいため、実装場所も省スペースで対応できます。
超小型で低消費電力で、内部に不揮発性メモリをもっており、実装後に発振周波数や出力周波数の調整が可能です。
プログラム可能なサイン波出力のクロックジェネレータです。
出力周波数は2KHz~20KHzで、ACトランスデューサやレゾルバなどの駆動に利用できます。
また、SIN波とCOS波のリファレンス信号を3Vp-pで出力できます。
このリファレンス信号を利用することで、配線や温度変化によるACトランスデューサの位相シフトを補正でき、同期プリセット信号などの処理が不要であるためシンプルな制御で使用することができます。
パッケージタイプは20ピンのPLCCと小型で低価格なので、アプリケーションの省スペース化・低コスト化に貢献できます。
AEC-Q100認定取得している、車載用アプリケーションに対応したクロックジェネレータです。
内部に広帯域PLLが搭載されていおり、更にMultiSynth非整数シンセサイザ機能により、任意の周波数、任意の出力に対応できる高性能なクロックジェネレータです。
柔軟性が高く、200fs以下の低位相ジッターを0ppmという誤差という高精度で出力できます。
同時に8個の差動クロックが出力でき、最大333MHzまでの広範囲な周波数合成ができる機能も搭載しております。
出力タイプは、LVDS,LVDMOS,HCSL,SmartClockなど任意に設定できます。
I2Cインターフェイスによりプログラムができるようになっています。
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