バイメタル式温度計のメーカー16社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
バイメタル式温度計(Bimetal thermometer)とは、熱膨張の異なる2種類の金属板(バイメタル:Bimetal)を巻くことによって、温度が変化すると湾曲する力を利用して、表示板のメモリを指す針の軸を回して測定温度を直読する機器です。
ガラスの温度計と比べて、耐久性もあり、取り扱いも容易で安全性であり、構造が単純であるため、保守点検も簡単である事から、家庭用から工業用まで幅広く用いられています。
バイメタル式温度計の使用用途について記述します。
屋内において、壁掛け型や据え置き型の気温計として使用されます。主にメモリが印刷された円形の表示板の針を動かすために、ゼンマイ状のバイメタルを組み込んで製造します。
その他、水温計、土壌温度計、調理用温度計として利用されますが、表示板の裏側にある突出した筒の中に、つる巻き状のバイメタルを組み込んで組み立てています。
市販されているバイメタルの種類と仕様については、JIS C 2530に規定されています。
さらに、産業用途でも、防水性、耐腐食性、耐薬品性、耐圧性等を付加しやすい特徴から、化学プラント等のライン温度管理にも使用されています。
バイメタルは、鉄とニッケルを混ぜて作った合金で、室温付近にて熱膨張率がほぼ0になる低熱膨張合金と、マンガンにクロムや銅などを添加した熱膨張係数が非常に大きい合金を重ね合わせて、冷間圧延によって1枚の金属板として製造します。長期間使用すると、熱により性質が変化する場合がある事から、製造には高度な技術が要求されます。
バイメタルを加熱することによって、膨張係数の大きい合金側が延びることから、低熱膨張合金側を内側にして反り返ります。この時に生じる力を利用して、温度計の針を動かす機構を有するものがバイメタル式温度計です。
低熱膨張合金は、英語読みでインバー(invar)、フランス語読みでアンバーと表現され、鉄を64パーセント、ニッケルを36パーセント、マンガンを微量に含む合金であり、その特徴ですが、温度が上昇しても、結晶全体としてほとんど熱膨張が起こらない低熱膨張性にあります。
参考文献
https://ktc-bimetal.co.jp/pdf/bimetal.pdf
T. Yokoyama and K. Eguchi, Phys. Rev. Lett. 107, 065901 (2011) Anharmonicity and Quantum Effects in Thermal Expansion of an Invar Alloy
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