電圧計のメーカー8社・22製品を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
電圧計は測定対象の2点間の電圧を測定する装置です。デジタル電圧計とアナログ電圧計に分かれており、デジタル電圧計は高精度で測定することができる一方で、アナログ電圧計は電圧の変化量を目視で確認しやすいという特徴があります。また、デジタル電圧計は交流の電圧を測定するときには、整流器で直流に変換する必要がある一方で、アナログ電圧計は内部抵抗が発生するため、精度がデジタル電圧計に比べて劣ります。
電圧計の使用用途は、機械製品を出荷する前の検査、機械や装置の不具合の時の調査、工場などでの故障の監視などで使用されます。電圧計は測定する電圧の範囲が決まっているものが多く、電圧計を使用する前、購入する前に測定対象の電圧のおおよその値を調べてから購入する必要があります。また、測定対象の回路が精密で電圧の誤差に関して注意する必要がある場合は、高精度の電圧計を使用する必要があります。
デジタル電圧計とアナログ電圧計の動作原理について説明します。
電圧計は測定する回路に対して並列に繋ぐことで電圧を読み取ります。そして、プラス端子にプラス側を接続し、マイナス端子を計器の一番低いボルト表記の端子に接続して電圧計の値を読み取っていきます。始めからマイナス端子側で高設定のボルト端子に接続してはなりません。定格電圧以上の回路に使用した場合は、電圧計の故障または測定者の感電に繋がります。
電圧計には指針を動作させる駆動装置が組み込まれています。駆動装置は測定値を駆動トルクに変換して指針などの可動部分を動作させる装置です。
駆動装置は駆動トルクを発生するが、駆動トルクだけでは制御することができずに指針が振り切れてしまい良好な測定値を読むことができなくなります。そこで駆動トルクを制御する制御装置を取り付けることで指針を測定量に応じた位置に固定する制御トルクを発生させています。そして、制御装置には渦巻ばねやトートバンドがあります。その制御機構を用いてりん青銅の弾性を利用して制御トルクを発生させています。また、アナログ計器の種類によってはその他の構造部品にコイルや永久磁石、固定鉄片、可動鉄片などが組み込まれている。
アナログ電圧計はアナログ計器の分類に属されます。アナログ計器の種類には可動コイル型や誘導型、整流器型、電流力計型、静電型、熱電型、振動型、可動鉄片型などがあります。
アナログ電圧計は一般的には可動コイル型や可動鉄片型が取り入れられています。
可動コイル型では電流を永久磁石で発生した磁界中のコイルに通電することでトルクが発生し、指示器が振れることで計測ができるようになっています。そして、直流専用で設計されており感度が非常に高く、消費電力が小さいことが特徴です。しかし、交流では交番磁界が発生し、指示器が振れないので計測することができません。指示値は平均値を示しており、目盛りは等間隔の平等目盛りになっています。
一方で可動鉄片型は直流交流両用の計器です。どちらの場合でも使用することが可能になっています。そして、コイルに発生した磁界中に軟鉄があることで磁気誘導作用を生じ、この作用を利用して計測しています。指示値は実効値を示しており、2乗の目盛りになっています。
参考文献
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sicejl1962/27/5/27_5_377/_pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibirin1925/74/11/74_11_2597/_pdf
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sicejl1962/6/4/6_4_280/_pdf
https://chief-engineer.info/circuit-tester/
https://www.monotaro.com/s/pages/readingseries/testerkiso_0104/
https://jeea.or.jp/course/contents/12117/
https://eleking.net/k21/k21h/k21h-meter.html
https://hegtel.com/base-keiki-shurui.html
https://jp.misumi-ec.com/vona2/detail/110400271560/?Tab=codeList
https://jp.misumi-ec.com/vona2/detail/110400271470/
https://www.marutsu.co.jp/pc/i/124863/
https://hegtel.com/base-keiki-shurui.html
https://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2003/00136/contents/0040.htm
各種電圧計の値をグラフにプロットし、表にしました。ベータ版機能のため一部製品のみの表示となっております。
横にスクロールすると表の全体をご覧頂けます。
製品名 | 直流用デジタル高電圧計 DHM(DC) | 交流用デジタル高電圧計 DHM(AC) | 交直両用デジタル高電圧計 DHM(AC/DC) | 直流電圧計 DM7276 | 直流電圧計 DM7275 | MT-P72V | MT-P96V | 直流電圧計 AP-201A | 直流電圧計 A3000-A | 直流電圧計 AP-141 |
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最大測定範囲[V] | 100 | 30000 | 60000 | 1000 | 1000 | 450 | 450 | 199.9 | 199.9 | 199.9 |
分解能 [V] | 10 | 10 | 10 | 0 | 0 | 1 | 0.1 | 0.1 | 0.1 | 0.01 |
会社名 | 株式会社日本ファインケム | 株式会社日本ファインケム | 株式会社日本ファインケム | 日置電機株式会社 | 日置電機株式会社 | 株式会社マザーツール | 株式会社マザーツール | 渡辺電機工業株式会社 | 渡辺電機工業株式会社 | 渡辺電機工業株式会社 |
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
最高測定電圧がAC30kVのDHM-30Aと、AC50kVのDHM-50Aの2種類が用意されている、交流用デジタル高電圧計です。
小型堅牢な設計で持ち運びが容易であるのに加え、 デジタル表示なので精度の高い測定が可能となっています
特に、DHM-50Aは430×330×565mm (重量6kg)というサイズで、 AC50kVという高い最高測定電圧実現しています。
持ち運びの手軽さ、高電圧にも対応した高い測定精度のため、携帯用の校正器などに最適です。
GVT-427Bは、平均交流電圧を測定する2チャネルのアナログタイプの電子電圧計です。
300μVから最大100Vまでの交流電圧を、10Hzから1MHzまでの周波数範囲で測定することが可能です。
指示確度はフルスケールにおける±3.0%以内となっており、入力インピーダンスは約1MΩとなっています。
AC100vまでなら精度良く広い周波数範囲での測定が可能であり、重量も約2.8kgと軽量で持ち運びも容易であるため、幅広いアプリケーションに対応します。
M2170Aは、ノイズ成分を含んだ交流電圧の真の実効値が測定可能な、アナログ式の広帯域実効値交流電圧計です。
5Hzから20MHzの広い周波数範囲で、一般的なデジタルマルチメータでは対応していない、オーディオやRF測定、広帯域のノイズ測定、高速立ち上がりパルス測定などの測定にも対応しています。
鉄道信号システムの開発・生産・保守用、および、オーディオ機器の検査ラインなどでの利用に適しています。
DM7276は、直流電圧専用のデジタル電圧計です。
100mVから1000Vまでの電圧に対応しており、標準器に迫る1年確度9ppmという高確度測定が可能となっています。
また、操作用インターフェースには抵抗式タッチパネルが採用されており、手袋をつけたままでも確実な操作が可能となっています。
フリー電源を搭載しているため、様々な環境で高いノイズ性能を達成しており、プラントやインフラ、ビル・工場の保守現場での利用に最適です。
Y-2Nシリーズは、直流電圧計を含め、様々な指示電気機器を取り揃えた角形計器のシリーズです。
サイズは、64×60mm (Y-206N)、80×75mm (Y-208N)、100×85mm (Y-210N)の3つが用意されています。
直流電圧計の階級は2.5 (許容差 ±2.5%)であり、動作原理には、精度の高い可動コイル型が採用されています
変電設備母線、配線電線路などの電圧計測に適しています。
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