基板検査装置についての概要、用途、原理などをご説明します。また、基板検査装置のメーカー19社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。
基板検査装置は、表面実装された電子基板の製造工程における不良を検査する装置です。外観検査装置が多いですが、はんだ印刷検査装置やはんだ内部の情報まで得ることができる3D-CT検査装置やX線検査装置などもあります。また、寸法検査装置も基板検査の一つに分類しているメーカーもあります。
電子基板の表面実装工程における最後のはんだ付けが終了したリフロー後に使用され、はんだがきちんと溶着されているか等を確認しています。
基板検査装置は、表面実装される電子基板のほとんどの検査に利用されています。これまで人が一定数を抜き取って検査していた電子基板ですが、基板検査装置を利用することで全数検査が可能になりました。欠品、ずれ、未はんだなどさまざまな外観項目の検査が行われています。
また、寸法検査装置ではヘッドランプLED基板、ミリ波レーダー基板、CMOSセンサ基板、IGBTパワーモジュールなどの電子基板の寸法を検査しています。
基板の外観検査装置には、電子基板の検査装置と、はんだ印刷検査装置があります。二つとも、高性能カメラによる画像と設定したしきい値から不良を判定します。はんだ印刷検査装置では、はんだペーストのずれや欠陥を検出しています。
X線を使用しない3D外観検査方式では、対象の電子基板を、高性能カメラを用いて角度を変えて複数枚撮影し、組み合わせることで高さの情報を得て異常を検出しています。
最近ではX線を使用した3D-CT検査装置等が登場しています。3D-CT検査装置は、各層をスキャンして3D画像を構築することができます。単層だけでなく多層基板の内部について検査が可能で、プリント基板の層ズレや穴あけ確認ができ、下面電極部品や積層部品、挿入部品といった、外観だけでは検査できない製品に対しても検査が可能なため、導入例が広がってきています。
X線、可視光、赤外線などを組み合わせて利用して複合的な方法で検査できる装置もあります。
AOIとは、光学式自動外観検査装置のことです。
2DタイプのAOIでは、ラインセンサーカメラを使用したラインスキャン方式を用いた検査方法が取られています。
ラインスキャン方式では、照明を高速に切り替えながら、基板全体を撮像し、高速な検査を可能にしています。
また、UV照明を使用してコーティング剤の未塗布や飛散の検査や、想定していない基板内での余剰部品、ゴミなどの不良を自動検出することもできます。
3DタイプのAOIでは、基板内の部品の定量的な高さ情報を検出し、部品位置の認識をすることができます。
3Dで可視化することによって、2Dタイプでは難しかった部品の傾きや浮きを検査することができ、はんだ検査の精度を向上させることができます。
基板上の異物を検査する装置があります。
製品に異物が混入すると様々な不具合が起こります。
半導体製品やプリント基板実装製品で導電性の異物が混入した場合、製品の機能を低下させる原因となってしまいます。
また、塗装前の板金なども異物が付着してしまったままの状態で塗装をしてしまうと、外観上の不良を招くことになります。
不具合を防ぐために、基板の加工前や最終出荷前に異物検査を行い、不具合を未然に防ぐことができます。
東レエンジニアリング株式会社の異物検査装置では、レーザ散乱方式と結像検出光学系を組み合わせ、異物を高速に検査することが可能になっています。
基板検査装置の中には、位相シフト方式とカラーハイライト方式のハイブリッド方式を取っているタイプのものがあります。
ハイブリッド方式では、はんだと部品の3D形状を取得することができます。
取得したデータを使用して、はんだの接合状態や実装状態を可視化することができます。
規格に基づいた良品基準検査を採用している場合が多く、不良の見逃しリスクを最小限に抑えることができます。
基板全面に対して、3D(高さ)と2D(面積)検査を併用して、高精度な検査を実現しています。
これにより、空ランドのはんだを予め検査対象から除外することが可能になっています。
参考文献
https://www.juki.co.jp/smt/products/rv-1/
https://www.fa.omron.co.jp/products/family/3675/
https://jss1.jp/column/column_021/
https://www.orbotech.com/ja/pcb/categories/aoi
https://www.sakicorp.com/company/technology/2daoi_tec/
https://www.toray-eng.co.jp/products/measuring/mea_010.html
https://jss1.jp/column/column_134/
https://www.fa.omron.co.jp/product/special/pcb-inspection-system/
https://www.sakicorp.com/company/technology/3daoi_tec/
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Sherlock-3D-1100Sは、小型部品から大型部品まで検査可能な、高精度かつ高速な外観検査機で、その検査速度は1秒当たり5000mm2と業界トップクラスです。
高精度検査が必要な場面では白色照明を、高速検査が必要な場面ではRGB照明をそれぞれ使い分けることで、あらゆるニーズに対応するこができます。
また、レンズはテレセントリック光学系を採用し、最大20mmのスキャンレンジを組み合わせることでピントずれの影響が少ない、立体部品の浮きなどの不良を検知することができます。
ECV-7000は、2台のカメラを使用しすることで、多角度からの検査を可能とする画像認識式の外観検査装置です。
上部からの定点カメラとは別に、対象物を取り囲むように配置されたレール上のカメラが公転しながら被検査物を撮影することで、人間が目視確認しているような画角の映像を捉えることができます。
照明も2種類搭載し、8方向からのローアングル照明によって、部品ごとに最適なコントラストを調整でき、ピントずれの少ない安定した検査ができます。
BBMasterは、これまで目視検査では見落としていたような小さな欠陥も見逃さない、LED実装基板からメタル基板まで広くをターゲットとした外観検査装置です。
一般的なカメラの倍の解像度を誇るカメラを使用することで、複数スキャンなどの処置をすることなく微細な欠陥の検知ができます。
また独自のプログラマブルLED照明装置によって、カラー画像およびモノクロ画像を一度で検出できるほか、金属-非金属間にも適切にコントラストを調整することができるため、透明な異物の検出も可能となっています。
Ysi-Vは、画像認識による2次元検査から、形状判定のための3次元検査まで対応したハイブリッド光学式外観検査装置です。
2次元検査では、高性能なカメラレンズと制御システムを組み合わせることで、広視野、高精度、高速化が両立されています。
画像検査に用いる真上からのカメラ以外にななめ4方向からの撮影ができるため、目視検査も同時に行うことができます。
多機能でありながらも初心者でも扱いやすい操作性を志向して設計されているため、ナビゲーションに従いタッチパネルを操作するだけで検査することが可能です。
D22X-350Lは、チップ部品などの上下面の両面を同時に検査可能な世界初の基板外観検査機です。
両面の検査のために2セットの高性能カメラユニットが搭載されており、その制御はそれぞれ独立しているため、検査時間はそのままに両面検査が可能です。
検査結果のモニターは2台装備されているため、検査結果はすぐに確認することが可能です。
測定基板を反転させずに両面を検査できるため、基板へのストレス緩和や装置の省スペース化など、様々な効果が期待できます。
Gシリーズは、4Mカメラを搭載し一般的な製品の約倍の視野範囲を確保することでカメラ移動回数を抑え、検査タクトタイムを徹底的に削減した基板外観検査装置です。
メインカメラの他に、8方向マルチアングルにカメラが設置されているため、基板を取り出すことなく最適な角度からの画像検査が可能となります。
カメラスキャン方向には30mmのストロークを備えているため、計測を2度に分けることなく基板の中の立体構造検査に対応できます。
iシリーズは、製造現場での製品組み立て後の目視検査を自動化し、検査のトレーサビリティ確保を手助けする卓上型の多機能検査装置です。
卓上型装置であるため、一般的なロボットとカメラを複合した検査装置のように長い立ち上げ時間を必要としません。
検査用途に対して適切な照明を選択することでき、高さ方向にもカメラ可動域を備えているため、ピントずれのない安定した検査が可能となります。
検査のトレーサビリティを確保するため各種バーコードの読み取りと検査データの紐づけも可能で、オプションではデータベースへの保存も可能です。
HL-720は、精密さと効率を兼ね備えた、IC特化型自動外観検査機です。
マーク検査と表面検査および3次元計測も可能なため、文字のかすれや、ひび割れなど多岐にわたる不良の検知が可能です。
IC吸着用のチューブをIN側とOUT側で交互に動作させることで検査時間短縮を図っているため、1時間当たり8000個という大量検査が可能です。
種々の検査結果は、それぞれレポートとして出力することが可能なため、QAおよび工程管理も容易になります。
M1シリーズ AOIは、生産ラインに組み込むインライン型の外観自動検査装置です。
この外観検査装置は、先進のメガピクセルカメラを搭載し、微細な不良も検出できます。高画像テレセントリックライティングを採用しており、はんだ接合検査及び部品搭載の正誤の判定を実現しています。
操作トレーニングやプログラムを装置間で共有できます。
また、生産ラインのどの位置にも設置でき、リフロー前後での検査や、最終工程後の検査にも使用できます。
VT-M12シリーズは、自動車メーカ等の要求する安全安心なものづくりの礎を支えるための、出荷部品全数検査を可能とする寸法検査装置です。
これまで人力であった抜き取り検査に対して、装置による全数自動検査へ切り替えることができるため、時間短縮効果と全検査品のトレーサビリティを両立することができます。
±8umの繰り返し精度を保証し、かつ自動運転技術を取り入れることで、運転制御をシステムそのものが担うことが可能となります。
RV-1は、3DNOはんだ印刷検査(SPI)と3Dの基板外観検査(AOI)が可能な、デュアルレーン生産に対応するハイエンド検査機です。
高速、高精度測定を実現する「クリアビジョンキャプチャリングシステム」を搭載しており、測定対象物や測定用途に合わせて、2D、3Dの測定が可能です。
また、高輝度白書LEDの3段リング証明と同軸照明により、超鮮明画像を撮像できます
2種類の測定モードを選択することで、容易なオペレーションにより、高精度な検査が可能です。