CT検査装置についての概要、用途、原理などをご説明します。また、CT検査装置のメーカー13社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。CT検査装置関連企業の2023年1月注目ランキングは1位:カールツァイス株式会社、2位:株式会社ニコンソリューションズ、3位:松定プレシジョン株式会社となっています。
1987年~1991年昭和電線電纜勤務 高分子材料研究室にて電線の被覆材の研究に従事
1991年~1997年小池国際特許事務所にてパテントエンジニアとして勤務
1997年~2005年GE横河メディカルシステムにて知財部員として勤務
現在、ライターとして活動。
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鈴木裕子のプロフィール
CT検査装置とは、検査対象に光を照射し、透過した光を検出することで検査対象の断面を観察および検査する装置です。
CT検査装置においては、物体を透過する能力が高いX線がよく使用されています。CTとは「computed tomography」の略でコンピュータによる断層撮影のことで、す。
CT検査装置は主に医療分野の検査装置、工業分野で非破壊検査装置として用いられています。CT検査装置を医療用として使用する具体例としては、がんなどの腫瘍を見つけるための検査が代表的です。
一方、工業分野では、CT検査装置により製品の内部構造を検出して配線の内部寸法の測定や鍛造製品の内部の解析、誤差の測定、繊維の配列の検出などをする検査が代表的です。
医療分野で使用する場合は、人体に過剰な被ばくを与えないよう、X線の出力を抑える必要があります。しかし、工業用の用途で用いる場合は、X線の出力を上げても問題がなく、医療用に比べてより高精度な情報を入手できます。
CT検査装置では、検査対象にX線を照射し、検査対象を透過したX線の強さを検出してその強さをコントラストとして表現して画像を作成しています。このため、CT検査装置は、X線の照射装置、検出器、および検出したデータを画像に変換する画像処理装置で構成されています。
CT検査装置の原理は、レントゲンの原理に近いものです。物質ごとにX線の吸収率 (X線吸収係数) が異なることから、X線を検査対象に照射すると、物質に応じて異なる透過率で透過します。
このため、CT検査装置では、検査対象における部位ごとに異なる透過線量を検出します。そして、この透過線量の強さをコントラストとして表現する画像処理をし、画像を作成するのが大まかな原理です。例えば、人体であれば、血管や骨、臓器によってX線の透過率が違うため、それぞれを見分けることができます。
CT検査装置はX線を対象物に照射し、透過するX線を検出しており、X線の照射装置、検査対象載置部、検出器、検出したデータを画像に変換する画像処理装置が主な構成です。CT検査装置では、3次元的な画像を得るために、検査対象に対して様々な方向からX線を照射する必要があります。
このとき、医療用CT検査装置と工業用CT検査装置では、照射装置と検出器よりなる検出手段と検査対象載置部の関係が異なります。
医医療用CT検査装置では、検査対象は人間や動物です。このため、CT検査装置はドーナツ状のガントリと呼ばれる装置中央の穴部内に、検査対象である人間や動物を載置するベッドが配される構造です。ドーナツ状のガントリの中には、X線照射装置 (X線管) と検出器が相対向した状態で配されています。
X線照射装置と検出器は相対向した状態で、検査対象の周りを回転しながらX線照射と透過光量の検出 (スキャン) をおこない、多方向からのデータを収集します。また、ベッドをガントリの回転軸方向に移動させることで、検査対象の異なる箇所の検査が可能です。
工業用CT検査装置は、検査対象が物品であることから、X線照射装置と検出器は固定されており、検査対象を載置するステージが回転する構造です。工業用CT検査装置においては、X線照射装置と検出器を水平方向で対向させている横照射型CT検査装置と、垂直方向で対向させている縦照射型CT検査装置があります。
縦照射型CT検査装置は横照射型CT検査装置よりも高さが必要ですが、横照射型CT検査装置よりも設置に必要な場所が狭くて済むというメリットがあります。一方の横照射型CT検査装置は、検査対象を載置するステージは水平方向に設置されることとなり、重量の大きな検査対象の載置や回動が容易なことがメリットです。
また、工業用CT検査装置においては、装置にX線漏洩キャビネットを備え、X線を装置内部に閉じ込めることができ、医療用CT検査装置のような大掛かりな場所は必要ありません
空港の手荷物検査には従来X線検査装置が使用されています。近年の空港では、手荷物の多様化や旅行客の増加への対応、テロ対策の必要性の向上が大きな課題です。そこで、X線検査装置よりも解析度が高く検査時間も短いCT検査装置が導入されています。
空港手荷物用CT検査装置は、X線照射機器は荷物が載置されるベルトコンベアの下、検出器は上側に設置した構造です。ベルトコンベアにより、連続的に流れてくる荷物を連続的に検査可能としています。
参考文献
https://www.matsusada.co.jp/column/xxct1.html
https://jp.medical.canon/general/CT_construction
https://www.ct-tekijyuku.net/basic/equipment/equipment001.html
https://jp.medical.canon/general/What_is_CT
https://www.seikoh-giken.co.jp/products/xray.html
各種CT検査装置の値をグラフにプロットし、表にしました。ベータ版機能のため一部製品のみの表示となっております。
横にスクロールすると表の全体をご覧頂けます。
製品名 | 検査用CT装置 XT H 225シリーズ | 検査用CT装置 XT H 450 | 計測用CT装置 MCT225 | YXLON FF20 CT | X線CTシステムII | 一覧 |
---|---|---|---|---|---|---|
最大サンプル重量[kg] | 50 | 100 | 5 | 17 | 5 | 10 |
管電圧[kV] | 225 | 450 | 225 | 190 | 160 | 160 |
会社名 | 株式会社ニコンソリューションズ | 株式会社ニコンソリューションズ | 株式会社ニコンソリューションズ | コメットテクノロジーズ・ジャパン株式会社 コメット・エクスロン事業部 | ノードソン・アドバンスト・テクノロジー株式会社 | ロジー電子株式会社 |
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CT検査装置のカタログ一覧はこちら企業
コメットテクノロジーズ・ジャパン株式会社 コメット・エクスロン事業部 テスコ株式会社 カールツァイス株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年1月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
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1 | カールツァイス株式会社 | 23% |
2 | 株式会社ニコンソリューションズ | 14.6% |
3 | 松定プレシジョン株式会社 | 9.7% |
4 | コメットテクノロジーズ・ジャパン株式会社 コメット・エクスロン事業部 | 9.7% |
5 | 株式会社島津製作所 | 9.1% |
6 | 東芝ITコントロールシステム株式会社 | 7.1% |
7 | テスコ株式会社 | 7.1% |
8 | オムロン株式会社 | 5.5% |
9 | 日本ベーカーヒューズ株式会社&ベーカーヒューズ・エナジージャパン株式会社 | 4.5% |
10 | ノードソン・アドバンスト・テクノロジー株式会社 | 3.2% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年1月のCT検査装置ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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2022年4月20日
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企業
コメットテクノロジーズ・ジャパン株式会社 コメット・エクスロン事業部 テスコ株式会社 カールツァイス株式会社YXLON FF20 CTは、小型部品向けの高分解能による非常にクオリティの高い3D検査を可能にした工業用高分解能CT検査装置となっております。
エレクトロニクス産業や材料光学の分野において、研究開発や欠陥品の分析、プロセス・工程の監視・モニター、CT計測など小型部品における細かな構造の検査に最適となっています。
本製品は、熱拡張を低減し、非常に正確なマニプレーションを実現、また様々なパラメータが自動的にモニターされ、監視結果がグラフ表示と視覚的に確認することが可能になっています。
precision µB3600は、高さが650mm以下で横幅が500mm以下の卓上サイズとミニマムサイズ向けのX線検査装置になります。
高分解能で長寿命、低ノイズでハイコントラストカメラを採用、CT機能搭載可能な製品となっております。
撮影画像に計測線を引いて撮影画像内の寸法を計測可能な寸法計測機能、決まった形のものが配列された時の大きさの違いを判断することができるボイド面積測定機能も搭載されております。
また、最初に設定した撮影のポイントに自動で移動して撮影を行うティーチング機能、正面から確認できない部分をX・Y・Z軸の3軸駆動+回転機能を搭載させることによって撮影可能にした斜め撮影機能、基本的にドアが開いている際はX線が出力されないように制御されたセーフティ機能などが搭載されている製品になります。
inspeXio SMX-225CT FPD HR Plusは、マイクロフォーカスX線発生装置と大型の高解像度フラットパネル検出器を搭載した高い性能なマイクロフォーカスX線CT装置になります。
検出範囲は広大で、最大1400万画素相当の入力画像度を実現、更なる改良を加えた攻高出力マイクロフォーカスX線発生装置によって、常識を覆すほどの広視野・高解像度・高コントラストな断面画像を取得することが可能となった製品です。
また、検出器の解像度向上に合わせ、超高速演算処理システムの更なる高速かも可能にし、研究の進む複合材料から大型アルミダイカスト製品まで、あらゆる研究・開発・検査に対応できる一台となっております。
内部部品や組み立て部品形状の詳細な取り込みや測定を行うにあたり、品質管理・故障解析・材料研究などに欠かせないものとなっており、こちらの検査用CT装置XT H 225シリーズは万能型のX線CT装置になっております。
マイクロフォーカスX線源、大型部品検査、高解像度画像を搭載し、超高速CT画像構築を可能としております。
小型鋳物、プラスチック部品、複雑なメカニズムの検査、材料や自然試料の研究などの幅広い用途で対応している製品になります。
最大サンプル重量は15Kg、最大損像領域はφ280mm、室温10℃~30℃での使用、装置自体の重量は2400kgといった仕様になっています。
MCT225は、最新の産業標準に準拠した様々なサイズや材質のサンプルに対応可能な測定用CT装置になります。
参照測定が不要で内部外部寸法を非破壊で効率よく測定することができる製品になります。
X線源は225kV反射型、最大出力は225W、測定精度は9+L/50μm、ディテクタはFPD、マニピュレータは4軸となっております。
また、最大サンプル重量は5kg、最大損像領域はφ250mm、放射線漏洩は1μSv/h未満、本体電源は単相AC230V、1.5kVA、50/60Hz、仕様可能な室温は17~25℃、装置寸法は2414×1275×2205mm、装置重量は4200kgといった仕様になります。
本製品は、メンテナンス性に優れたシールドトランスみっしぶタイプのx線管を採用し、0.1マイクロの解像度と20WのX線の出力を可能にし、長寿命6.7MフラットパネルX線検出器も備わっており、24インチの4Kモニター搭載、高倍率で低ノイズのライブ画像を高い解像度で表示することを可能にしたX線検査機になります。
Quadra7はマウスですべての操作を可能にし、プログラミング経験が無くても簡単に検査を自動化することができるよう、操作性が非常に優れている製品になります。
最大サンプル重量は5kg、最大サンプル高さは210mmまで対応可能といった仕様になっています。