半導体検査装置についての概要、用途、原理などをご説明します。また、半導体検査装置のメーカー12社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。半導体検査装置関連企業の2023年11月注目ランキングは1位:レーザーテック株式会社、2位:ウインテスト株式会社、3位:浜松ホトニクス株式会社となっています。
半導体検査装置とは、半導体製造工程の中で行われる検査に用いられる装置の総称です。
半導体製造では、ウェーハ製造段階、回路パターン形成段階、パッケージング段階で検査が行われます。様々な機器に用いられている半導体チップは機能の根源を担っているものも多く、正常に動作することは勿論、機器動作の安全性の面においても高い信頼性を保証する必要があります。
今や最も集積度が高い半導体チップでは、一つのチップ上に数百億個のトランジスタが搭載されており、これを数十年に渡って正常に動作させるためには、設計から製造まで十分な検査が必要です。
半導体検査装置は、半導体製造工程のいくつかの段階で製造不良を検出するために用いられます。
ウェーハ製造段階では、単結晶のシリコンの塊から回路製造の基板となる円盤状のシリコンウェーハがスライスされ、表面研磨や熱処理が行われて回路形成前のウェーハが製造されます。この段階での検査項目としては、スライスされたウェーハの歪みやヒビ割れ、エッジの欠けや表面の欠陥、異物の付着を検出する外観検査が行われ、良品と判定されたウェーハが次工程に送られます。
回路パターン形成段階では、ウェーハ上にトランジスタや配線となる薄膜層の形成、フォトマスクを用いたパターン転写、不要な部分を除去するエッチングといった工程を繰り返しながら必要となる回路パターンが形成されます。この段階での検査項目としては、ウェーハ検査時のような外観検査の他に、電気的特性や回路としての正常動作を確認する検査があり、ここをクリヤしたウェーハが次工程に送られます。
パッケージング段階では、ウェーハ状態から一つ一つの半導体チップとして切断 (ダイシング) され、このチップの電極端子がパッケージ側の接続端子にボンディングされてパッケージに封入されます。この段階は製品として完成された段階にあたり、検査項目としては、電気的特性やパッケージとの接続 (ワイヤボンディング) 不良を検出する検査があり、ここをクリヤすると出荷可能な製品となります。
半導体検査には大別すると外観検査と電気特性検査があります。
外観検査では高解像度カメラを用いて、ウェーハのひずみや割れ、エッジの欠けなどを検出したり、ウェーハ上の異物付着などを検出します。表面検査装置ではウェーハを回転させながらレーザー光をウェーハ表面に照射し、その反射光の散乱の有無を検出することで表面欠陥や異物付着を確認します。
更に、高感度カメラを用いてダイシングの際の寸法不良や、ワイヤーボンディング時の接続不良などの検出も行います。
回路パターン形成後には、電子顕微鏡を用いて微細パターンの画像解析を行い、異物検出や回路パターンのずれなどを確認します。高感度カメラで異物を発見した後、パターン転写を行い、転写後にレーザー発信機とレーザー受信機によって異物の位置を特定します。そこに電子顕微鏡を位置付けることで、異物の詳細部分を画像として記録し、他の形状などの詳細情報と比較して解析および評価を行います。
回路パターン形成段階ではウェーハ状態のまま電気特性の検査が行われます。この検査では、チップに対してテストパターンと呼ばれる電気信号を入力し出力信号パターンを期待値と比較して判定するLSIテスタと、一つ一つのチップの電極端子に正確に信号接続するためのチップレベルの位置決め制御を行うウェーハプローバと、チップ内の数百~数万の電極端子に正確に当たるように位置決めされた同数の針 (プローブ) を持つプローブカードで検査が実施されます。
パッケージング段階での検査は出荷前の最終検査となり、ファイナル検査 (F検) とも呼ばれます。ここではF検用ボードと呼ばれるテスト用のボードを作成し、回路動作を検査します。
近年の大規模回路ではBIST (英: Built In Self Test) と呼ばれる手法も用いられます。BISTでは、回路を検査するテストパターンを発生する回路と、テスト結果を期待値と照合する回路を設計段階から半導体チップ内に作り込むことで検査時間を短縮可能です。
以上に述べたような高感度カメラとLSIテスタ、電子顕微鏡の他、半導体検査に多く利用されているものとしては、検査用に作られた画像解析ソフトウェア、赤外線カメラ等が挙げられます。
参考文献
https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2019FY/000182.pdf
*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
2023年11月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | レーザーテック株式会社 |
17.6%
|
2 | ウインテスト株式会社 |
14.4%
|
3 | 浜松ホトニクス株式会社 |
12.6%
|
4 | 株式会社ジェイエイアイコーポレーション |
9.1%
|
5 | 株式会社日立ハイテク |
7.7%
|
6 | 株式会社シキノハイテック |
7.1%
|
7 | 東レエンジニアリング先端半導体MIテクノロジー株式会社 |
6.5%
|
8 | 日本セミラボ株式会社 |
6.3%
|
9 | ブルカージャパン株式会社 |
6.1%
|
10 | 応用電機株式会社 |
5.5%
|
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年11月の半導体検査装置ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
12 件の製品がみつかりました
株式会社エーアイテック
450人以上が見ています
最新の閲覧: 6時間前
エーアイテックのICハンドラはワークに合わせて最適な検査環境を提供するとともにお客さまのニーズに合わせたカスタマイズが可能です。 ...
株式会社エーアイテック
180人以上が見ています
最新の閲覧: 10時間前
エーアイテックのICハンドラはワークに合わせて最適な検査環境を提供するとともにお客さまのニーズに合わせたカスタマイズが可能です。 ...
株式会社エーアイテック
280人以上が見ています
最新の閲覧: 10時間前
エーアイテックのICハンドラはワークに合わせて最適な検査環境を提供するとともにお客さまのニーズに合わせたカスタマイズが可能です。 ...
株式会社エーアイテック
130人以上が見ています
最新の閲覧: 5時間前
エーアイテックのICハンドラはワークに合わせて最適な検査環境を提供するとともにお客さまのニーズに合わせたカスタマイズが可能です。 ...
株式会社エーアイテック
160人以上が見ています
最新の閲覧: 5時間前
エーアイテックのICハンドラはワークに合わせて最適な検査環境を提供するとともにお客さまのニーズに合わせたカスタマイズが可能です。 ...
株式会社エーアイテック
370人以上が見ています
最新の閲覧: 1時間前
エーアイテックのICハンドラはワークに合わせて最適な検査環境を提供するとともにお客さまのニーズに合わせたカスタマイズが可能です。 ...
株式会社中央電機計器製作所
180人以上が見ています
最新の閲覧: 11時間前
生産ライン上でベクトル周波数アナライザを用いてウエハの周波数特性を検査します。複数の電圧出力設定が可能です。 ■特徴 ・PXIシステ...
1 低温ICハンドラ
株式会社エーアイテック
2 低温・高温連続基板搬送炉型
株式会社エーアイテック
3 ターンテーブル型ICハンドラ
株式会社エーアイテック
4 測定条件の柔軟さにより測定時間の短縮を実現 VSAウエハテスタ
株式会社中央電機計器製作所
5 直線移動型ICハンドラ
株式会社エーアイテック
エーアイテック
中央電機計器製作所
注目ランキングについて: Metoreeに登録されている半導体検査装置製品12点の中での2023年12月9日時点でのアクセス数を元に算出しています。
Metoreeに登録されている半導体検査装置が含まれるカタログ一覧です。無料で各社カタログを一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
カタログを企業ごとに探す
カタログを種類ごとに探す
産業グレードのエリアスキャンカメラ『Go-Xシリーズ』はSony Pregiusまたは裏面照射型のPregius S CMOSセンサを搭載し、230万~2450万画素のモデルをラインア...
2022年7月22日
メリット:・幅広いUV感度・ガラス付きまたはガラスレス・軽量小型で信頼性が高いGO-8105M-5GE-UVは、 UV領域に感度を持つ JAI エリアスキャンカメラのなかで...
2022年11月2日
JAIは幅広い分野に高性能・高解像度のエリアスキャンとラインスキャンカメラを中心に幅広い製品を取り揃えています。単板式と独自のプリズム技術をベースに開...
2022年12月6日
【納期が短い:近日中に入手可能なカメラ】『SP-25000-CXP4A』は、2621万画素 グローバルシャッタCMOSカメラです。複数台のPCとの接続により画像処理を分散/...
2022年12月7日
【納期が短い:近日中に入手可能なカメラ】『SP-45000M/C-CXP4A』は、4472万画素のグローバルシャッタCMOSカメラです。Super 35mm(対角31.5mm) 4472万画素 CM...
2022年12月7日
『WA-1000D-CL』は、900nm~1700nmで2波長を同時に撮像可能なSWIR領域で高い感度を持つInGaAsカメラです。SWIR領域から2波長を同時に撮像可能。R、G、Bカラー...
2022年12月7日
次世代半導体の機能試験に対応し、従来よりも約3割大型化したテスト基板(検査装置用基板)の量産をスタートしました。データ通信の高速化・大容量化、AIの普...
2023年2月16日
内蔵から外付け、3点から多点支持まで可能! 設置環境・装置仕様にあわせたアクティブ微振動制御システム 「αシリーズ」除振台・除振ユニットは、微振動制...
2022年2月15日
電子線応用装置を磁場変動から守る!電車、自動車、エレベータなどの磁性体の通過や電源などが原因である磁場変動は、電子顕微鏡のような電子ビーム応用装置な...
2022年11月14日
東芝テリーの産業用カメラは、お客様へのソリューションとして、多彩なセンサ、多様なカメラコントロール、各種インターフェース、画像処理インテリジェンス...
2022年12月22日
■シンプルかつ高性能な産業用USB3カメラ BUシリーズ/DUシリーズ/DDUシリーズ・USB3 Vision準拠・マルチカメラシステムも高性能でコスト削減・Dual USB3で、...
2022年12月22日
CoaXPress 2.0 CXP-12 Quad規格を採用した産業用CMOSカメラ【EXシリーズ】は、CoaXPress2.0規格インターフェースを採用した一体型カメラ。高解像度グローバル...
2022年12月22日
半導体検査装置のカタログ14件分をまとめてダウンロードできます!お迷いの方は便利な無料の一括ダウンロード機能をご利用ください。
企業
株式会社ジェイエイアイコーポレーション ポニー工業株式会社 株式会社ヒューブレイン OKIサーキットテクノロジー株式会社 特許機器株式会社 東芝テリー株式会社ミラー電子式検査装置MirelisVM1000は、SiCウェーハやエピタキシャルウェーハの結晶の欠陥や積層欠陥、加工によるダメージを非破壊で検査するために使用される半導体検査装置になります。
電位ポテンシャルの変化をとらえることができるミラー電子式の検査方式であるので、ウェーハ内部の検査を行うことができます。
入射電子線は、ウェーハに到達する前に電位面で反射されるため、非破壊非接触で検査することができ、出荷前検査用の装置としても利用することができます。
ウェーハ表面検査装置LSシリーズは、回路パターンがまだできていない鏡面のシリコンウェーハに存在する異物や欠陥を検査するための半導体検査装置になります。
半導体鏡面シリコンウェーハ上にある欠陥による散乱功を測定することで、欠陥を発券すると同時に、ウェーハ表面からのノイズを除去することによって、高精度の測定を行うことができます。
10nmラインで使用されるシリコンウェーハの出荷前検査や受け入れ検査に対応しています。
光学式半導体ウェーハ外観検査装置INSPECTRA®シリーズは、前工程から後工程すべてのウェーハの検査に対応している、高速、高感度での検査が可能な半導体外観検査装置になります。
TASMIT社独自の良品学習アルゴリズムによって、様々なノイズを抑えて、正確に欠陥を検知することが可能です。
ラインラップは6種類展開されており、前工程向けか後工程向けか、ワークサイズの大きさ、よりハイエンドの製品などから、最適な製品を選択することができます。
ウエーハ内部欠陥検査装置INSPECTRA®IRシリーズは、赤外光と可視光によって、ウェーハの内部にある欠陥を高速、高精度に測定できる半導体検査装置になります。
キャップ構造のMEMS欠陥の検査やイメージセンサの内部欠陥、貼り合わせのボイド検査などに対応しています。
TASMIT社独自の良品学習アルゴリズムによって、細かい欠陥を確実に検知することができます。
高感度カメラと赤外光に対応している光学系によって、幅広い検査方法が可能となり、様々な欠陥の測定に対応しています。
重ね合わせ測定装置OM-7000Hは、積層型イメージセンサや、積層型のメモリなど、
ウェーハを貼り合わせて作成される半導体のずれや、表裏アライメントを高精度で測定することができる半導体検査装置になります。
IR光源によるエッジ測定と、高精度のフォーカスが行える独自のステージ、透過光と反射光の照明設備によって、正確に検査を行うことができます。
TASMIT社独自の測定アルゴリズムによって、高速、高精度に検査が行えるうえ、NG画像を保存することができるので、プロセスの改良時に役立ちます。
トレンチ形状検査装置は、半導体製造工程におけるエッチング構造と膜の寸法と厚さ、組成と均一性を非接触・非破壊で検査することができる半導体検査装置になります。
高いスループットで測定が行えるだけでなく、セミラボ社独自の技術のMBIRと分析機能によって、サンプル測定を定期的なシステム校正作業の頻度を低減することができます。
裏面反射の影響を除去することができる光学系の独自機能が搭載されており、高精度の測定が可能です。
走査型プローブ顕微鏡は、サンプルを薄くスライスしなければ測定することができない透過電子顕微鏡と異なり、サンプルにダメージを与えることなく、光学顕微鏡以上の倍率で測定することができる半導体検査装置になります。
コンパクトな設計によって、安定的な測定を高速のスキャンで行うことができます。
内蔵されている光学軸によって、座標を判別することができ、3D画像の様な測定データを出力することができます。
ウェハ欠陥検査/レビュー装置MAGICSシリーズM5640は、ウェーハの製造プロセスにおける欠陥の検出に使用される半導体検査装置になります。
63本のマルチレーザービームと高速で駆動するステージによって、素早く正確な測定をすることができます。
シリコンウェーハ以外にも、ミラーポリッシュウェーハや、エピタキシャルウェーハ、SOIウェーハ、石英ウェーハなどにも高精度で対応しています。
ダイヤモンドチップによる、汚れが出ない欠陥位置のマーキングが可能です。
マスク欠陥検査装置MATRICSX8ULTRAシリーズは、業界で唯一の7nm~5nmのEUV用のフォトマスクの欠陥を検出することができる半導体検査装置になります。
初期状態のマスクパターンの画像をすべて保存し、露光を終えた後のマスクパターンと比較することで、正確にマスク上の欠陥や異物を検出します。
フォトマスクのパターンの寸法分布を検査と同時に正確に測定することができ、その形状を画面に可視化する機能が搭載されています。