基板外観検査装置についての概要、用途、原理などをご説明します。また、基板外観検査装置のメーカー19社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。基板外観検査装置関連企業の2022年4月注目ランキングは1位:オムロン株式会社、2位:株式会社東京ウエルズ、3位:ヤマハ発動機株式会社となっています。
基板外観検査装置とは基板上に装着された部品の位置ずれ・断線・ショート・クラック・部品浮き・はんだ付けなどに問題がないかを調べる装置です。
電子基板イメージ画像
この検査のことを基板外観検査と言います。
電子基板の検査には正しく動作するかという機能試験の他に、各電子部品が正しい位置に欠陥なく装着されているかを検査する、基板外観検査(基板検査・実装検査とも言います)があります。
電子基板検査はAOI (Automated Optical Inspection) と呼ばれます。
基板外観検査によって問題がなければ、実際に設計通りに動作するのかという機能検査が行われます。
この機能検査ではファンクションテスタが使用されます。
これまでは基板外観検査は人間の目視によって行われていました。
しかし人の目視による検査だと、検査員の主観によって合格・不合格の基準が異なる場合があります。
また、検査項目が増えるとそれに伴って人員も増やす必要があるため人件費がかさんでしまいます。
さらに、一般に電子基板は工場においてライン生産によって製造されています。目視による検査だと処理能力に限界があり、そこがライン生産能の律速になってしまいます。
基板外観検査装置は、これまで人の力で行っていた検査を自動化することで効率アップとコスト削減を目的に導入されています。
基板外観検査装置は、本来目視によって行われていたことを機械が代わりに行うものなので、人間と同様に外観を見る「目」と、良し悪しを判断する「頭脳」が必要です。
したがって、基板外観装置は、目となるカメラと、頭脳となる画像処理ソフトウェアを搭載したコンピューターによって構成されています。
基板外観検査において最も不良が多いのは、はんだ付けの不良です。
基板外観検査装置においてはんだ付けの良し悪しは、はんだの基板接着面境界と、電子部品接着面との境界を結ぶ直線を閾値として、これを超えるか否かによって判断されます。
部品の形状など、電子基板によってこの閾値は異なるので、画像処理ソフトウェアにはあらゆる閾値データを入力しておく必要があります。
近年ではこの煩雑さを緩和するために複数のカメラで三次元撮影を行ったり、X線カメラを使うことで通常のカメラでは検出できないような欠陥を発見することができるようになっています。
検査装置では虚報率が重要な指標の1つとして挙げられます。
2009年と古いですが、エレクトロニクス実装学会誌が国内のプリント配線板と電子機器メーカに対して行った製品検査の現状についてのアンケートで虚報率のデータについて記載されている記事はこちらになります。
製造された電子基板には様々な種類の欠陥ができてしまうことがあります。そのため様々な基板外観検査装置を用いて、欠陥をもつ基板を抽出しています。基板欠陥の種類は様々で、代表的なものとしては以下のようなものがあります。
AOIとはAutomated Optical Inspectionの略で、自動光学検査のことを指します。電子基板をカメラ等で撮影し重大欠陥や品質欠陥を検査する自動外観検査です。光学的な検査のため非接触・非破壊の試験になるため、多くの基板製造工程で導入されています。自動光学検査で用いられる方式としてはカメラで撮像する方式やレーザーの反射光を用いる方式、X線の透過線量を使う方式などがあります。
従来人により行われていた目視検査ですが、回路の集積化が進み小さく集積された基板では簡単に見分けることができなくなってきた点や、省力化・省人化などによるコストダウンや生産性アップ、人的ミスを減らしての品質価値を高める意図も含めて多く利用されています。
参考文献
https://jss1.jp/column/column_021/
https://www.keyence.co.jp/ss/products/vision/visual-inspection/examples/electronic-device-mounting-test.jsp
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基板外観検査装置のカタログ一覧はこちら企業
オムロン株式会社 三谷商事株式会社 JUKIオートメーションシステムズ株式会社 センスシングスジャパン株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年4月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | オムロン株式会社 | 13.5% |
2 | 株式会社東京ウエルズ | 8.7% |
3 | ヤマハ発動機株式会社 | 8.3% |
4 | 株式会社サキコーポレーション | 8.3% |
5 | 株式会社レクザム | 7.4% |
6 | 名古屋電機工業株式会社 | 6.6% |
7 | マランツエレクトロ二クス株式会社 | 5.7% |
8 | 株式会社安永 | 5.2% |
9 | JUKIオートメーションシステムズ株式会社 | 5.2% |
10 | 株式会社ジュッツジャパン | 4.8% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年4月の基板外観検査装置ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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Metoreeに登録されている基板外観検査装置が含まれるカタログ一覧です。無料で各社カタログを一括でダウンロードできるので、製品比較時に各社サイトで毎回情報を登録する手間を短縮することができます。
M109SCは、フレキシブル配線基板(FPC)やプリント基板(PCB)のシート検査ができる手動型外観検査装置です。手動最終外観検査装置のM100 Seriesとしては他にもモデルがあり、用途によって選ぶことができます。
カラーラインセンサーカメラ(7.3K or 16K)を有しており、有効検査サイズとしては、300(W)×500(D)mmのワークまで検査可能です。
光源は、白色LEDを搭載しており、光量は調節可能です。
カメラ分解能は5μmであり、カメラの角度は3段階切り替えることができます。これらの高画素カメラの搭載により、高い検出力とユーザビリティを実現しています。
YSi-SPは、プリント基板に印刷されたクリームはんだの印刷状態を検査する印刷検査装置です。
1種類のヘッドで多様な検査に対応でき3Dと2Dを組み合わせた手法により、高速、高精度なはんだ印刷検査が可能です。
また、多彩な統計処理が可能なSPC(Statistical Process Control:統計プロセス制御)機能を搭載しています。
自動段取り切り替え装置や、ディスペンサー装置などの他の生産装置との連携ができます。各生産装置の相互連携により、生産の効率化、品質の向上に貢献できます。
VT-S530は、はんだの接合状態と実装状態の定量検査を実現した装置で、効率的な良品モノづくりに貢献する高分解能基板外観検査装置です。
はんだと部品の3D復元技術を有しており、3Dと2Dの技術を組み合わせることによって、検査項目に沿った最適な検査を実施します。
基板全面に対して3D(高さ)と2D(面積)検査を併用することによって、高精度な異物検査が可能になっており、空ランドのはんだを検査対象から除外可能。また国際規格(IATF(ISO/TS)16949などの国際規格に準拠した品質管理)に基づいた定量的な「良品基準」検査も可能です。
最小工数で最高の品質検査を実現でき、自動化によるプログラム作成工数の低減に貢献できます。