寸法検査装置についての概要、用途、原理などをご説明します。また、寸法検査装置のメーカー10社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。寸法検査装置関連企業の2022年7月注目ランキングは1位:アメテック株式会社、2位:株式会社中央電機計器製作所、3位:株式会社キーエンスとなっています。
寸法検査装置は、LED基板やCMOSセンサ基板、セラミック基板など主に小さな電子部品の寸法を検査する高機能な外観検査装置です。マイクロメートル単位の精密な寸法の測定が可能です。完成品の合否検査に装置を使用することで全数の検査が可能になりました。
高性能なカメラが搭載されているので中間品においても状態確認のため使用されたり、加工の際の位置決めに利用されたりする場合もあります。
また、電子部品だけでなくOリングや金属部品の寸法測定を行うこともできます。
寸法測定が必要とされる現場は多く、特に、ミクロン単位の精度が要求される電子部品用に利用されることが多いです。
例として電極シートの間欠塗工、ストライプ塗工等の塗工部のエッジ幅、整列の有無、レジスター長などの寸法の計測を行います。また、欠点や未塗工部の検出も行うことができます。
他に外壁のボード、タイルなどの寸法検査や、木材や押出工程後の表面チェックなどにも利用されています。3Dの寸法検査が可能な機種では鉱物や食品等の容積確認も可能です。
寸法検査装置は、高性能なCCDやCMOSカメラを使用して検査を行っています。レーザー光をスキャンし、高さ情報を得て3DのXYZ軸の寸法を測定できる機種もあります。
基本的にはまず、照明を対象物に照射し、レンズを通してカメラで画像を撮影します。その画像を画像処理装置で認識し、測定を行います。そのため、カメラの画素数や照明、レンズ、画像処理ソフトが重要になります。
測定対象の検査が必要とする寸法公差に合わせて画素数を選定します。
正反射タイプ、拡散反射タイプ、透過タイプがあり、測定対象の表面状態により選定します。
エッジは画像処理において色の濃淡がよく表れている箇所です。製品の高さや材質、色、質感の違い等がエッジとして現れます。寸法検査装置では、エッジとして現れた箇所の長さや角度、エッジからの中心位置などを測定することができます。エッジとエッジの間の距離を測定するので、測定精度はエッジがはっきり表れているかによって決まります。
製造ラインが自動化で部品が流れてくる時、人間による目視検査を実施しても、ラインがストップして歩留まりが悪化します。人間の目視判断基準は、過去データを参考にした基準書や限度見本になり、結局、検査員の勘や熟練工の経験に頼る部分が殆どです。一方で外観検査装置は、目視確認に相当するものが、カメラ等の画像センサで、頭脳に代わるものが、画像処理装置やソフトウェアになります。更に、判断基準に記載される数値は、過去のデータを参考にした基準値作成が容易になります。
ただし外観検査装置は、導入したらすぐに稼働が出来るとは限りません。何故かと言うと、検査機には準備が必要であり、事前の調整や確認が実は簡単ではないからです。これは映像などのセンサーや光源ポジションの悪さや異物を検出する判定値の設定が難しく、画像ソフトが本来検出したかった異物を検出することが出来なかったことが主要因と言うこともあります。
このようなトラブルはハードウェアの位置設定を繰り返し位置変更して、適正な位置を探し出すことで解決します。ソフトウェアの設定では想定外の不合格が初回で検出したとしても、そのデータを学習して、次の適正な判定値などの判定データを更新するため、その後、同じ不合格が出たりはしません。
画像寸法検査 に関して、昨今はエッジ検出を使った寸法検査画像センサのアプリケーションが流行です。画像センサの寸法測定では、対象物の平面化でエッジを検出し、その位置や幅やアングルを計測します。又、エッジ検出原理の習得で、最適検出が設定可能になります。
エッジは画像の中の明と暗の境で、エッジの検出とは、この濃淡の境を画像処理で検出を行うことです。エッジの実際は以下の4つの過程処理です。①投影、②微分、③微分の最大値が100%になる様に補正、④サブピクセル処理(微分波形の最大部分を中心とする概ね3画素に対して、その画素で形成される波形から補間演算をして、エッジ位置を100分の1画素単位まで計測実行)ステップで画像処理は行われています。
参考文献
https://www.daitron.co.jp/products/wafer_transfer_packing_machine.html
https://jss1.jp/column/column_114/
https://www.active-ltd.co.jp/products/automatic_check.php
https://jss1.jp/column/column_018/
https://www.keyence.co.jp/ss/products/vision/visionbasics/basic/soft/size.jsp
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寸法検査装置のカタログ一覧はこちら企業
アメテック株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2022年7月の注目ランキングベスト10
順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | アメテック株式会社 | 29.6% |
2 | 株式会社中央電機計器製作所 | 14.8% |
3 | 株式会社キーエンス | 11.1% |
4 | 株式会社安永 | 9.3% |
5 | ヴィスコ・テクノロジーズ株式会社 | 7.4% |
6 | ダイトロン株式会社 | 7.4% |
7 | オムロン株式会社 | 7.4% |
8 | 株式会社エヌエスティー | 5.6% |
9 | 株式会社アクティブ | 3.7% |
10 | 倉敷紡績株式会社 | 3.7% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2022年7月の寸法検査装置ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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LI900Wは、半導体用のフルオート寸法検査装置です。
主に、BGA、CSP、QFP、SOP、QFN、LGAを対象としています。
側面検査ステージを装備しており、表面実装型ICパッケージ(電子部品)の上面・裏面・側面の全方向を1台で検査することができます。
2D/3Dの外観寸法の検査だけでなく、マルチアングル照明かつ複数枚の撮影画像により、半導体のリード上異物、モール間欠陥、モールド欠けなど、裏表面の高精度欠陥検査を行うことができます。
寸法自動測定装置GS-HB6040は、縦約85cm、横約114cmの卓上型装置です。小型ながら、A3サイズまで測定することができます。
量産品の測定はもちろん、一品物の測定も迅速かつ簡単に測定することができます。
角、直線、円、長穴、Rカット、Uカット、Cカット、扇形などの半径・直径等を測定します。
フォトマスクやプリント基盤、変更シートなどの実装例があり、オプション照明を付けることで刃型(抜型)の刃先を測定することもできます。
XYZ寸法検査装置AUCATCH-3Dは、XY軸のみならずZ軸(高さ)方向のデータも取り込むことができます。
オンラインに搭載することにより、対象物のXYZ情報をリアルタイムに収集し、画像化することで、測定値の分布を検査することが可能です。
光切断法による検査のため、焼結金属の表面凹凸検査、缶容器や金属パイプなどのロール状製品の検査が可能です。
また、表面の全体形状を取得し検査するため、完全に平面にならないフィルムの皺や凹凸も検査することができます。
ダイトロン株式会社の寸法検査装置は、独自の技術により電極シートの塗工部分と未塗工部分を1台のカメラで同時に検査することができます。
電極シートの間欠塗工やストライプ塗工、これらの混合タイプなど、あらゆるパターン塗工に対して寸法を測定し、欠点を検出します。
なお、寸法を測定するだけでなく、塗工・未塗工の境界における湾曲や表裏塗工ずれを検出します。
各種製造ラインに合わせ、2048画素から8192画素までの超高速ラインセンサーカメラを搭載することができます。
寸法検査装置VT-M12シリーズ は、"不良そのものを作らない"仕組み「ZERO DEFECT」をコンセプトとしています。
特に、自動車の自動運転技術向上を意識しており、部品品質を保つために部品の抜き取り検査ではなく全数検査も可能とするスピード性を備えています。
独自開発のMDMC照明を用いており、検査対象物の特徴に応じて光の角度や色を自動的に最適化することで、照明の調整時間を短縮しています。
部品位置度、部品傾き、部品間距離、端子間距離、ピッチ間幅、外形寸法、同軸度、穴径などの検査が可能です。