寸法検査装置についての概要、用途、原理などをご説明します。また、寸法検査装置のメーカー10社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。寸法検査装置関連企業の2023年1月注目ランキングは1位:ソーラトロンメトロロジー、2位:アンドール株式会社、3位:株式会社キーエンスとなっています。
寸法検査装置は、LED基板やCMOSセンサ基板、セラミック基板など主に小さな電子部品の寸法を検査する高機能な外観検査装置です。
外観検査装置の中の一つである寸法検査は、部品や製品が仕様通りに仕上がっているかの合否判定を行う検査装置です。マイクロメートル単位の精密な寸法の測定が可能で、完成品の合否検査に装置を使用することで全数の検査ができるようになりました。
また、搬送装置と画像処理を連動させることで、自動寸法検査ラインの構築が可能です。画像処理には、高性能なカメラが搭載されているので、中間品においても状態確認のため使用されたり、加工の際の位置決めに利用されたりする場合もあります。また、電子部品だけでなく、金属部品の寸法測定を行うこともできます。
寸法検査装置は、ミクロン単位の精度が要求される電子部品用に多く使用されています。具体的には、電極シートの間欠塗工、ストライプ塗工などの塗工部のエッジ幅、整列の有無、レジスター長などの寸法の計測です。また、欠点や未塗工部の検出を行う際にも使用されています。
その他、外壁のボード、タイルなどの寸法検査や、木材や押出工程後の表面チェックなども寸法検査装置の使用用途です。3Dの寸法検査が可能な機種では、鉱物や食品等の容積確認もすることができます。
また、人では計測が不可能な部分の計測が可能です。例えば、Oリングの内径や外径、金属部品の先端のR形状や角度の測定など、画像処理を用いることで測定しにくい部位の寸法測定ができるようになります。
寸法検査装置は、高性能なCCDやCMOSカメラを使用して検査を行っています。レーザー光をスキャンし、高さ情報を得て3DのXYZ軸の寸法を測定できる機種もあります。
製造ラインでは、画像処理を用いた寸法測定の結果、規格外と判別された不良品は排除され、良品だけが自動で次工程に回っていきます。
寸法検査装置の作業手順としては、まず照明を対象物に照射し、レンズを通してカメラで画像を撮影します。その画像を画像処理装置で認識し、測定を行います。
測定対象の検査が必要とする寸法公差に合わせて画素数を選定します。
正反射タイプ、拡散反射タイプ、透過タイプがあり、測定対象の表面状態により選定します。
エッジは画像処理において色の濃淡がよく表れている箇所です。製品の高さや材質、色、質感の違いなどがエッジとして現れます。寸法検査装置では、エッジとして現れた箇所の長さや角度、エッジからの中心位置などを測定することが可能です。エッジとエッジの間の距離を測定するので、測定精度はエッジがはっきり表れているかによって決まります。
外観検査装置とは、自動で製品の外観を検査できる装置です。外観検査装置は目視確認に相当するものが、カメラ等の画像センサで、頭脳に代わるものが、画像処理装置やソフトウェアとなります。判断基準に記載される数値は、過去のデータを参考にするため、基準値の作成は容易です。
ただし、外観検査装置は、導入したらすぐに稼働ができるとは限りません。検査機には準備が必要であり、事前の調整や確認に時間がかかるためです。映像などのセンサーや光源ポジション、異物を検出する判定値の設定が難しく、画像ソフトが本来検出したかった異物を検出することができないケースもあります。
このようなトラブルは、ハードウェアの位置設定を繰り返し変更して、適正な位置を探し出すことで解決します。ソフトウェアの設定では想定外の不合格が初回で検出したとしても、そのデータを学習して、次の適正な判定値などの判定データを更新するため、その後同じ不合格が出ることはありません。
画像寸法検査とは、画像を通して対象物の高さや深さなどを瞬時に測定できる方法です。画像センサの寸法測定では、対象物の平面化でエッジを検出し、その位置や幅やアングルを計測します。また、エッジ検出原理の習得で、最適検出が設定可能になります。
エッジは画像の中の明と暗の境を指し、エッジの検出とはこの濃淡の境を画像処理で検出を行うことです。エッジは以下の過程で処理されます。
①投影②微分③微分の最大値が100%になる様に補正④サブピクセル処理 (微分波形の最大部分を中心とする概ね3画素に対して、その画素で形成される波形から補間演算をして、エッジ位置を100分の1画素単位まで計測実行) の4ステップです。
画像処理のメリットとしては、撮像したデータをもとに部品各部の寸法を自動で測定し、数値をデータとして保存できることです。また、画像処理による寸法検査を行い、各部の計測した寸法を数値として保存し、データを活用することで、寸法情報の管理・形状の分析・工程改善にも役立てられます。
参考文献
https://www.daitron.co.jp/products/wafer_transfer_packing_machine.html
https://www.active-ltd.co.jp/products/automatic_check.php
https://www.keyence.co.jp/ss/products/vision/visionbasics/basic/soft/size.jsp
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ソーラトロンメトロロジー アンドール株式会社 東芝テリー株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年1月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | ソーラトロンメトロロジー | 18.2% |
2 | アンドール株式会社 | 16.4% |
3 | 株式会社キーエンス | 12.7% |
4 | 株式会社中央電機計器製作所 | 10.9% |
5 | オムロン株式会社 | 10.9% |
6 | ダイトロン株式会社 | 9.1% |
7 | ヴィスコ・テクノロジーズ株式会社 | 7.3% |
8 | 株式会社安永 | 7.3% |
9 | 株式会社エヌエスティー | 5.5% |
10 | 株式会社アクティブ | 1.8% |
注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年1月の寸法検査装置ページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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LI900Wは、半導体用のフルオート寸法検査装置です。
主に、BGA、CSP、QFP、SOP、QFN、LGAを対象としています。
側面検査ステージを装備しており、表面実装型ICパッケージ(電子部品)の上面・裏面・側面の全方向を1台で検査することができます。
2D/3Dの外観寸法の検査だけでなく、マルチアングル照明かつ複数枚の撮影画像により、半導体のリード上異物、モール間欠陥、モールド欠けなど、裏表面の高精度欠陥検査を行うことができます。
寸法自動測定装置GS-HB6040は、縦約85cm、横約114cmの卓上型装置です。小型ながら、A3サイズまで測定することができます。
量産品の測定はもちろん、一品物の測定も迅速かつ簡単に測定することができます。
角、直線、円、長穴、Rカット、Uカット、Cカット、扇形などの半径・直径等を測定します。
フォトマスクやプリント基盤、変更シートなどの実装例があり、オプション照明を付けることで刃型(抜型)の刃先を測定することもできます。
ダイトロン株式会社の寸法検査装置は、独自の技術により電極シートの塗工部分と未塗工部分を1台のカメラで同時に検査することができます。
電極シートの間欠塗工やストライプ塗工、これらの混合タイプなど、あらゆるパターン塗工に対して寸法を測定し、欠点を検出します。
なお、寸法を測定するだけでなく、塗工・未塗工の境界における湾曲や表裏塗工ずれを検出します。
各種製造ラインに合わせ、2048画素から8192画素までの超高速ラインセンサーカメラを搭載することができます。
寸法検査装置VT-M12シリーズ は、"不良そのものを作らない"仕組み「ZERO DEFECT」をコンセプトとしています。
特に、自動車の自動運転技術向上を意識しており、部品品質を保つために部品の抜き取り検査ではなく全数検査も可能とするスピード性を備えています。
独自開発のMDMC照明を用いており、検査対象物の特徴に応じて光の角度や色を自動的に最適化することで、照明の調整時間を短縮しています。
部品位置度、部品傾き、部品間距離、端子間距離、ピッチ間幅、外形寸法、同軸度、穴径などの検査が可能です。