超音波モーターのメーカー6社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
超音波モーターは、周波数20kHz以上の超音波を使用してローターを移動させる構造のモーターです。通常のモーターでは、永久磁石やコイルを使ってローターを回転させますが、超音波モーターでは圧電素子を使用して超音波を発生させることでモーターとしての機能を実現します。
一般的な永久磁石やコイルを使用したモータと比較した場合の超音波モーターの特長は、以下のようになります。
一方で、以下のような欠点もあります。
超音波モータは、上記I~Vの利点を活かし、一眼レフカメラのオートフォーカスや走査形電子顕微鏡、半導体製造装置、マイクロマシン製造装置などの精密位置決め機構に利用されています。
また、低速高トルクであることや、非通電時でもトルクを保持できる特性を活かし、ロールスクリーン・カーテンの昇降、ヘッドレストの位置決めなどにも使用されています。さらに、磁力の影響を受けないという特徴を活かし、磁気を用いた医療診断機器であるMRIの本体や周辺機器等にも用いられています。
超音波モーターの動作原理について説明します。まず初めに、駆動に使用される圧電素子を以下の手順で配置し、調整を行います。
すると、圧電素子が上下に震動し、その震動が圧電素子を貼り付けた細棒の上面にまで伝わります。
更に、圧電素子の大きさ、並べ方、与える電圧値、電圧の周波数、細棒の材質や厚さなどを調整し、最も効率よく震動が伝わる状態にします。
基礎となる圧電素子の準備が整ったところで、細棒の上面に規則正しく並んだ突起を付けます。この状態で圧電素子に電圧を加え、細棒の表面に正弦波を生成します。
すると、正弦波が右に進むにつれて、突起が次々に動いていきますが、その突起の頂点を追いかけると、反時計回りの楕円運動になります。
この細棒の上に細板を置くと、この細板は波の進行方向と反対方向、つまり、右から左の方向に動きます。これが超音波モーターの動作原理の概要です。
超音波モーターでは、上記における「細棒」をステーター、「細板」をローターと呼びます。
参考文献
https://toshiba.semicon-storage.com/jp/semiconductor/knowledge/e-learning/village/ultrasonic-motor.html
https://www.nidec.com/jp/technology/motor/basic/00009/
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