ギヤードモーターのメーカー22社・55製品を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
ギヤードモーターは、ギヤとモーターが組み合わさった部品です。ギヤと組み合わさることで回転数の調整を簡便化しトルクを簡単に大きくすることができます。さらに摩擦によって生じる騒音を小さくし、メンテンナンスを簡便にすることができます。
ギヤとモーターの組み合わせには、モーターの回転数とトルクからギヤ比を選定し、適切なギヤを選びます。ギヤヘッド部分のスペースが必要になるので大きさも確認する必要があります。取り付け方法にはフランジ取り付けやタップ取り付けタイプがあります。
超小型から大型までギヤードモーターには多くのサイズがあります。また、クラッチブレーキつきや、三相電源用、ステッピングモーターにギヤが付属している製品など、製品自体が幅広く展開しています。
食品加工機や立体駐車場、半導体製造装置、木工機械など、大型の機械で幅広く使用されています。意外なところだと電動シャッターや洗車機にも使われています。ギヤとモーターを接続する手間が省かれているのでロボットの製作にも便利です。
高速で回転するモーターに対し、歯車を組み合わせてその回転数を調整しているのがギヤです。ギヤードモーターは、モーターとギヤがもともとくっついているので、標準のモーターと比べて回転数が減ることでトルクが大きくなり、慣性負荷を大きくすることができます。つまりものを動かす力がより大きくなります。また、すぐに取り付けができて騒音も少なく、メンテナンスも楽で小型化が可能と利点が多い部品です。
まずはモーターの定格電源と出力、定格トルク、定格回転数から、ギヤ比を計算しギヤを選定していきます。自分が必要なトルクをモーターの定格トルクで割って、ギヤ比を計算します。モーターの定格回転数にギヤ比をかけて、ギヤの回転数を求めます。モーターの性能とギヤの回転数を参考にギヤードモーターを選びます。
ギヤとモーターの位置が平行軸か直行軸か、使用箇所によって軸の方向が重要になります。また、モーターの停止と回転を繰り返す場合にはクラッチブレーキがついているタイプがあります。
ギヤードモーターの使用方法は多数ありますが、その中で代表的なものが、減速、高負荷、高精度になります。
減速とは、三相モーターなど回転速度が固定されているモーターや、低回転では特性が良くないモーターを所要の回転速度で使用するための使用方法です。三相モーターは50 Hz電源では1500 rpm固定なので、減速機によって速度を落とします。各社様々な減速比のギヤードモーターを販売しているので、所要回転数に合うように型式を選択します。
高負荷とは、減速によって出力トルクが減速比に比例して大きくなり、許容慣性モーメントは減速比の2乗に比例して大きくなります。これにより速度は落ちますが大きな物体を回転させることができます。
高精度とは、位置決め運転に使用する場合、モーターの停止角度精度が良くなります。例えば、1/2の減速比の場合、モーター出力軸の誤差が1.0°とすると、減速機出力軸の誤差は0.5°となり、精度が良くなります。ただ、減速機にはバックラッシと呼ばれる遊びがあるものが多く、高精度位置決めに使用する際には注意が必要です。
ギヤードモーターに使用される減速機にはいろいろな種類があり、用途によって選択します。
代表的なものに「平歯車減速機」、「ベベルギヤ減速機」、「ハイポイド減速機」、「ウォーム減速機」、「遊星歯車減速機」、「波動歯車減速機」などがあります。
平歯車減速機は最も一般的な減速機で、平歯車の組み合わせで減速します。多段式もあり、大きな減速比も製作することができますが、バックラッシが大きめです。
ベベルギヤ減速機とウォーム減速機は入力軸と出力軸が直交しています。ウォームギヤはセルフロック機能を持っているので、昇降機などに使用されることが多くなっています。
ハイポイド減速機はスパイラルベベルギヤを使用した減速機で、大きな減速比と滑らかな動力伝達が特徴です。
遊星歯車減速機は、遊星歯車を使用した減速機で、入力軸と出力軸が同心になります。ステッピングモーターなどの減速に多く用いられています。
波動歯車減速機は、開発したハーモニックドライブシステムズの社名から、「ハーモニック減速機」とも呼ばれ、バックラッシが無い減速機として、ロボットの関節に多く使用されています。
その他、ボール減速機やサイクロ減速機などもあり、減速機によって出力特性が変わりますので、ギヤードモーターの選択には減速機の特性を知ることが重要になります。
参考文献
https://www.monotaro.com/s/pages/cocomite/213/
https://www.cls-motor.com/products/dc/geared
https://www.mikipulley.co.jp/JP/Products/SpeedChangersAndReducers/about.html
https://www.orientalmotor.co.jp/products/stepping/overview_3/
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
マイクロギヤードモータは非常に小型に製作されているモーターです。
動作もわずかDC3Vで動かすことが可能なので、非常に小さな機械でも停電力で動かすことができます。さらに独自の設計の減速ギアヘッドにより、非常に高いトルクでありながら乾電池でも動かすことができるという能力を持っています。
そのため、小型の医療機器や制御機器などに使用されることが期待される超小型のギヤードモーターとなっています。
今後は医療機器もさらに小型になっていくと予想されるので、幅広い分野での応用が期待できます。
三菱電機のギヤードモーターは幅広い産業群やで使用されているギヤードモーターです。
現在世界中ではモーターの効率化が進み基本的には高効率モーターと呼ばれるトップランナー使用が幅広く使われていますが、三菱電機のギヤードモーターすべてトップランナー対応モーターを使用しています。
さらにモーターの入力と出力が同じである平行軸タイプから、入力軸と出力軸が90°となっている直行軸など幅広いラインナップを備えています。
TG-87は非常にコンパクトに設計されたギヤードモーターです。出力は1.7kwしかありませんが直径φ16mmしかないので非常に小型の機器や、小型化したい機器などに使用することができます。
また回転方向が両方向で回転することができますので、例えば監視カメラのカメラを回転させる際のモーターなどにも使用することができます。
しかし、定格電圧は12Vか24Vなので一般的な産業機器に使われる200Vや400Vは対応していないので十分注意することが必要です。
DC GEAR MOTORはDCモーターにギアボックスを組み合わせたギヤードモーターです。
非常に多くの製品群があるので多種多様な用途から最適な製品を選ぶことができます。
Hennkwell Ind. Co., Ltd.製のギヤードモーターは全てヨーロッパのCE規格に適合しており、ISO9001に基づいて製造されているので海外でも問題なく使用できます。
さらに適したギヤードモーターが見つからない時でも、Hennkwell Ind. Co., Ltd.に問い合わせれば使用に適したギヤードモーターをカスタマイズして製造してくれます。
そのため、日本メーカーなどで適したギヤードモーターが見つからない時でもオーダーメイドで製作してくれます。
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