分光測定器のメーカー16社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
分光測定器とは光を各色に分光し、それぞれの色の強度を測定する機器のことです。光を波長ごとに分光させる素子としては回折素子のグレーティングや屈折素子のプリズムなどが使われています。分光の制御がしやすいという点から、一般的に使用されている分光測定器には回折素子がよく使われています。遠赤外線のような長波長の光からX線のような短波長の光まで広い範囲で分光測定器は使われます。しかし、測定する波長によって異なる技術が使われることもあり、一つの分光器では全ての波長を分光することが難しいとされています。
分光器は様々な光の測定に利用されています。例えば、ランプやLEDライトの強度や波長を確認するために用いられます。このような光を用いた製品の製造過程では、必ず分光測定器を用いた品質管理がされています。
また、薄膜やガラス、プラスチックなどの素材の反射率や透過率を調べる際に使われます。さらに、植物や薬品の光の吸収率を測るために利用される場合もあります。物質の光学特性はそのものの特徴を理解する上でとても重要なので、多くの大学や研究機関で利用されています。
光は波長の長さによって色が異なり、太陽光のように様々な波長の光が混ぜ合わさったものを白色光と言います。分光とはこのような白色光をそれぞれの波長の光に分解することです。分光方法としては回折格子と屈折格子を用いた二種類の方法があります。
一般的な分光測定器は単一の波長を測定するモノクロメータが設置されており、分光した光を測定します。ほとんどの場合回折格子が使われており、波長ごとに反射角が異なるという現象を利用して特定の波長の強度を検出しています。
参考文献
https://oceanphotonics.com/application/tec_oo_01.html
https://www.horiba.com/fileadmin/uploads/Affiliates/hor/HIP/Spectrum/index.html
https://www.jaima.or.jp/jp/analytical/basic/spectroscopy/uvvis/#
社員数の規模
設立年の新しい会社
歴史のある会社
ミニ分光器 MSシリーズは浜松ホトニクス株式会社が開発したモバイル測定機器組み込み用の分光器ヘッドで、そのサイズは、超小型の27.6×13×16.8 mmと従来品の3分の1程度の体積です。
独自の光学設計技術によって、微小電気機械システム(Micro Electro Mechanical Systems:MEMS)技術とイメージセンサ技術を融合しました。
C10988MA-01は、プリンターや印刷機などの色系モニターなど、大型ディスプレイへの組み込みが可能です。
C11708MAは、果物の糖度測定や穀物のうまみ評価など、成分分析に最適です。
McPherson(マックファーソン)社は米国に本社を置く分光器専門のメーカーで、軟X線から真空紫外、紫外、可視、赤外までさまざまな分光器の実績を築いてきました。
中でも高精度分光計は、ハイスループット、高分解能、波長再現性に強みを持つ分光器で、紫外、可視、赤外の波長 (185nm~78µm)を素早く、正確に検出します。
また、マイクロチャンネルプレート(MCP:Microchannelplate)などの多重チャンネル検出装置や単素子検出器にも対応。
さらに、データ出力・解析ツールの提案、作業空間のシステム構築を含めたフォローアップや、顧客の要望に応じた製品の特注も行っています。
CI SYSTEMS 社の高性能分光器SR-5000Nは、屋外で使用可能な分光放射計測装置として、防衛宇宙産業などで広く利用されています。
最新版では、紫外から遠赤外までの分光測定に加えて、特定波長の放射量の経時変化を測定する「ラジオメトリック測定」も実現しています。
測定したデータは、専用のソフトウェアを用いて自由に解析できるだけでなく、CSV 形式で出力することも可能です。
学会発表などの際には、Excel 等のソフトに変換してパソコンで解析・編集することも可能です。
モバイル分光装置(HandyLambdaⅡ)は、株式会社スペクトラ・コープによって製造された持ち運びできる分光装置です。
軽量かつ丈夫なため、屋外や工場の中など場所を選ばずにラボレベルの分光分析が可能です。
とくにHandy Lambda Ⅱは、光学を使用するサンプルの反射率測定に最適な設計が施されており、極小なサンプルや測定スポットにも適応できます。
さらに、専用ソフトWave Viewerでは吸光度表示だけでなく、液体サンプルの吸光度測定も可能です。
データの取り扱いについては、作業中のパソコンにUSBインターフェースを装着して、測定サンプルのスペクトル情報などをその場でCSV形式、Excelフォーマットにてエクスポートできます。
イメージング分光器MK-300は、優れた空間分解能を持つ光学系採用の本格ポリクロメータ。
非点収差を極限まで減らすことで、従来品よりも解像度が大幅に改善され、波長の両端で生じる空間分解能を向上させました。
多点同時分光スペクトルの測定や、顕微鏡との接続による観察画像の分光スペクトルの測定などに最適です。
回折格子は最大3枚まで搭載することができ、USBケーブルでパソコンと接続すれば付属の専用ソフトを用いて波長駆動と回折格子切換を行うことができます。