表面温度センサーについての概要、用途、原理などをご説明します。また、表面温度センサーのメーカー13社一覧や企業ランキングも掲載しておりますので是非ご覧ください。表面温度センサー関連企業の2023年5月注目ランキングは1位:理化工業株式会社、2位:東邦電子株式会社、3位:株式会社チノーとなっています。
表面温度センサーと関連するカテゴリ
1987年~1991年昭和電線電纜勤務 高分子材料研究室にて電線の被覆材の研究に従事
1991年~1997年小池国際特許事務所にてパテントエンジニアとして勤務
1997年~2005年GE横河メディカルシステムにて知財部員として勤務
現在、ライターとして活動。
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鈴木裕子のプロフィール
表面温度センサーとは、被測定物の表面温度を測定するセンサーです。
被測定物に接触して測定する接触式と非接触で測定する非接触式があります。様々な分野で利用されているセンサーです。
表面温度センサーの使用用途は、接触式と非接触式で異なります。
接触式の表面温度センサーの代表格である熱電対は、熱電対を温度測定する対象物に接触させるもので、主に研究や試験、設備や機械、生産ラインなどの組込みセンサーなどとして使用されています。もう一つの接触式の表面温度センサーの代表的なものはサーミスタです。これは冷蔵庫やエアコンなどの電化製品にも多用されており、最も量産で使用されている表面温度センサーと言えます。
非接触式の表面温度センサーの代表である赤外線の量を検知するセンサーによる温度測定に関しては、対象物に接触しなくても測定できるので、体温を測定する際など、多くの場面で使用されています。
接触式の表面温度センサーとして熱電対とサーミスタを用いたもの、非接触式の表面温度センサーとして赤外線検知センサーを用いたものの原理を解説します。
熱電対は2種類の金属導体で作られた温度センサーです。2種類の金属導体の両端を接続して閉回路を作った上で、その両端の接点に異なる温度を与えると、異なる金属の間に電圧が生じる現象を利用しています。すなわち、熱電対を用いた温度センサーの原理は、この発生した電圧を温度に換算して温度を検出することです。この熱電対を用いた方式のメリットは、応答が良く、安価で広範囲の温度が測定可能な点です。
サーミスタを用いた表面温度センサーは、サーミスタと言う素子の特性を生かして測定しています。サーミスタは、温度により抵抗値が変化する特性を持ちます。そこで、その抵抗値を測定して温度に換算することにより、温度を測定します。
非接触方式の赤外線検知センサーによる表面温度センサーでは、被測定物が放射する赤外線量をセンサーで検知して、温度に換算しています。人の体温などを測定する際に多く使用されており、接触しなくても温度が測定可能であるため、非常に便利です。
接触式の表面温度センサーによく使用される熱電対には寿命があり、知らずに使用し続けていると、正確な表面温度を読み取れない現象が生じます。熱電対の寿命は、使用する温度や雰囲気で変化し、金属の種類によっても異なります。
一般的な例であれば、酸化雰囲気中で常温以下の場合、腐食や錆に弱い貴金属は約2,000時間、強い卑金属であれば約10,000時間です。また、各金属の上限温度で使用した場合には、約50時間から250時間と非常に短くなります。
電化製品や工業製品などの表面温度センサーとして、熱電対を使用した表面温度センサーを使用している場合には特に注意が必要です。例えば、炉や窯で熱電対を用いた表面温度センサーを使用しているケースが挙げられます。熱電対が劣化して、温度が低いと間違えて感知すると、炉や窯の温度を上げるべくガスなどを燃焼し、無駄なコストが生じます。
また、誤って高温となった環境下では、熱電対の精度は低くなります。このため、表面温度センサーの熱電対は、定期的なメンテナンス、交換が必要です。
非接触式の表面温度センサーには、以下の2種類があります。
非接触式表面温度センサーは、被測定物から放射される赤外線の強度で温度を測定するため、これらの用途に展開可能です。応答が非常に早い上、瞬時に温度が計測できることもあり、工業用途で重宝されています。
また、非接触式体温計と非接触式温度計には±1℃程度の感度の差があり、非接触式温度計の感度は比較的低いです。このため、人の体温は非接触式体温計で測定すべきで、非接触式体温計には、人の骨格の違いや湿度などの誤差を補正する補正機能がついています。
なお、これら非接触式表面温度センサーにも弱点があり、金属などの赤外線を正確に放射しない物質に対しては、正確な温度を測定ができません。また、湿度が高い使用環境においては正確な測定ができない点もデメリットとして挙げられます。これは、湿度が高い環境下では、被測定物が放射する赤外線が水蒸気に吸収され、非接触式表面温度センサーのレンズが赤外線を正確に受光できないためです。
この場合、実際の温度よりも低く計測するケースがあります。レンズで受光していることから、レンズが汚れていても同様の現象が起こります。ただし、非接触式体温計に関しては、先程も述べたように補正機能が設けられています。
参考文献
https://www.keyence.co.jp/ss/products/recorder/lab/thermometry/thermocouple.jsp
https://ednjapan.com/edn/articles/1902/13/news011.html
https://www.keyence.co.jp/ss/products/recorder/lab/thermometry/thermocouple.jsp
https://www.japansensor.co.jp/faq/995/index.html
https://www.daiichi-kagaku.co.jp/blog/labo/?doing_wp_cron=1612597635.1874310970306396484375
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表面温度センサーのカタログ一覧はこちら企業
株式会社ビットストロング グリッドリンク株式会社*一部商社などの取扱い企業なども含みます。
企業の並び替え
2023年5月の注目ランキングベスト10
注目ランキング導出方法順位 | 会社名 | クリックシェア |
---|---|---|
1 | 理化工業株式会社 |
24.5%
|
2 | 東邦電子株式会社 |
15.1%
|
3 | 株式会社チノー |
11.3%
|
4 | 渡辺電機工業株式会社 |
9.4%
|
5 | 坂口電熱株式会社 |
7.5%
|
6 | 安立計器株式会社 |
7.5%
|
7 | 日本電測株式会社 |
7.5%
|
8 | 株式会社岡崎製作所 |
5.7%
|
9 | 林電工株式会社 |
3.8%
|
10 | 株式会社第一科学 |
3.8%
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注目ランキング導出方法について
注目ランキングは、2023年5月の表面温度センサーページ内でのクリックシェアを基に算出しています。クリックシェアは、対象期間内の全企業の総クリック数を各企業のクリック数で割った値を指します。社員数の規模
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微小表面用温度センサ「ST-55/ST-56」は、細かい部分の温度測定が可能なK熱電対の温度センサです。
テフロンコートのセンサは260℃、セラミックコートのセンサは高温の測定が可能であり500℃まで測定できます。
テフロンコートのセンサは、ガラス不織布製またはポリイミド製のテープを使用し、センサの先端部分を計測したい箇所に接着することが可能です。
用途としては、狭い場所での温度測定や小さな部品の表面温度の測定に適しています。
簡易補償形表面温度測定用センサ「C015」は、対象物に直接センサを接触させずに表面温度を測定することが可能です。
プラスチック製シートや回転ローラなどの表面温度の測定への導入に適しています。
センサ部分にはK熱電対を採用しているので、受信側に特殊な機器を使用する必要がなく、測定温度範囲は常温〜250℃、または常温〜500℃までです。
測定対象物の表面の状態や温度による放射率の補正を実行する必要がないことが特徴です。
微小表面用温度センサ「CSシリーズ」は、測温部分の小さい微小表面用の温度センサです。
熱電対はEまたはKタイプの2種類があり、使用温度範囲は-50~400℃または-50~600℃、応答速度は2〜3秒です。
5万回以上使用できる耐久性があり、電子基板のような小さな部品だけではなく様々な物体の表面温度の測定に適しています。
パイプ部分はステンレス(SUS304)、グリップ部分は黒色フェノールレジンが使用されています。
マグネットセンサーは、表面温度測定用の温度センサーであり、熱電対や測温抵抗体の接点部分にマグネットを組み込んでいることが特徴です。
マグネットによる取り付け方式を採用しているため、測定対象の物体とセンサーを容易に着脱することが可能であり、作業効率をあげることができます。
温度範囲は200℃までの測定が可能です。
接続導線部分は2mあり、Y端子が付属しているので、温度計へ簡単に接続することが可能です。