導電率計のメーカー15社を一覧でご紹介します。まずは使用用途や原理についてご説明します。
目次
導電率計とは水溶液の電気伝導率を測定する装置です。電気伝導率は水中の電流の流れやすさを示す値で、水中のイオン濃度が多いほど値が大きくなります。導電率計に取り付けられた2つの電極に電圧を印加し、そのときの電流と抵抗値から電気伝導率を測定します。
導電率計には卓上型の装置と携帯型の装置があります。導電率計を用いた測定は簡便であるため、現場でも携帯型の導電率計は頻繁に用いられます。なお、導電率計は使用前に塩化カリウム標準液を用いた校正が必要です。
導電率計は測定範囲が広いです。そのため、例えばイオン交換水や純水のようなイオン性の物質が極めて少なくて電気伝導度が小さいサンプルの測定から、海水などのイオン性物質が多く含まれるサンプルの測定まで、様々な水溶液で導電率計は使用されます。
その他、河川水や湖、海水などの環境水の分析や半導体や化学、製薬メーカーのプロセスで生じる排水の分析、水質管理にも導電率計は使用されます。また、食品業界で簡易の塩分濃度分析にも使用されることがあります。
導電率計は溶液中の電流の流れやすさを示す電気伝導率を測定する装置です。導電率計をサンプル溶液に浸し、測定を開始する電圧が印加されます。この電圧の印加によって生じる電流量は溶液中のイオン濃度が大きいほど多くなります。そのため、電流値、抵抗値から電気伝導度を求めることができます。
導電率計には二種類あります。一つは接触式と呼ばれるもので電極がサンプル溶液に直接接触します。接触式の導電率計では電極に粒子等が付着すると測定値が変動してしまうため、固体が含まれていない溶液や電気伝導率が低い純水などの測定に用いられます。一方で固体粒子や異物を多く含む溶液、電極を腐食させる溶液では誘電式の導電率計を使用します。誘電式の装置では樹脂の中にコイルが埋め込まれており、このコイルに交流電流を流すことで測定液に生じる誘導電場の強度から電気伝導率を測定します。誘電式はコイルが保護されているため腐食液や高イオン濃度の溶液でも測定が可能です。ただし微小な電気伝導度の測定には向いていません。
導電率計は使用前の校正が必要です。校正には塩化カリウム標準液を使用します。一度校正に使用した標準液は電極表面に付着した物質による汚染が起こっている可能性があるため、標準液は小分けして、一度使用した溶液は再利用しません。
参考文献
https://www.jaima.or.jp/jp/analytical/basic/electrochem/ec/
https://www.m-system.co.jp/mstoday/plan/mame/b_sensor/0012/index.html
https://www.mt.com/jp/ja/home/products/Process-Analytics/conductivity-sensor.html
社員数の規模
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