アルミケース加工

アルミケース加工とは

アルミケース加工

アルミケース加工とは、アルミ板からアルミケースを製作する、あるいは既に製品化されているアルミケースに穴あけなどの加工を施すことです。アルミケースは、プラスチック製品と比較し、耐ノイズ性能や耐衝撃性およびデザイン性が評価されています。

アルミケース加工の難易度は高く、専用の工具や技術が必要です。このことから、PCなどの自作パーツ製作においては、必要なサイズのアルミケースを購入し、加工することが一般的です。また、1点の製作からアルミケースの特注に対応している金属加工業者もあります。

アルミケース加工の使用用途

アルミケースは、軽量かつ頑丈であり音響機器や電子機器に用いられています。また、内部機器のノイズからの保護や外部への高周波ノイズの発信を抑制する目的でアルミケースを使用します。

このほか、アルミケースは、キャリーバックの素材として利用されています。アタッシュケース、工具箱、医療機器や楽器を収納するケースが代表的な製品例です。また、アルミニウム合金の一種であるジュラルミンは、現金輸送箱や旅行用トランクに利用されています。

アルミケース加工の種類

アルミケース加工には、切断・曲げ・穴あけ・接合と4つの加工があります。それぞれの特徴は、次のとおりです。

  • 切断加工
    切断加工に用いる道具は、アルミ板の厚みにより異なります。薄い場合は、カッターで十分ですが、厚みがある場合は、金属切断用ノコギリ、電動工具に取り付けた切断砥石で切断します。業者であればレーザー加工機を使用します。
  • 曲げ加工
    一般的にはベンダーマシンを使用して曲げ加工を行います。アルミ板の厚みにより加工方法が異なります。薄い場合は、直角に曲げ、厚みがある場合は、角に丸みを持たせて仕上げます。曲げ加工は、アルミの弾性を考慮する必要があり、一定の技術が必要です。
  • 穴あけ加工
    穴あけ加工は、ドリルで寸法より小さい穴をあけた後、寸法通りの大きさに加工します。シャーシパンチやホールソーなどを用いて穴を広げます。角穴加工を施す場合は、で切る方法やドリルで開けた穴と穴をニッパーで繋げる方法があります。最後にやすりで所定の寸法に仕上げます。
  • 接合
    アルミ板の接合には主にリベットを使用します。アルミ板が厚い場合は、溶接やネジ・ナットで接合する場合もあります。

 

5軸加工

5軸加工とは

5軸加工とは、X・Y・Zの3軸に、回転軸および傾斜軸を組み合わせて加工を行うことです。従来の3軸加工機械においては、加工面の変更を人力で行っていました。NC工作機械に2軸を追加することで、加工面の変更が自動制御可能となり、加工時間の短縮や精度の向上につながりました。

5軸加工機には、テーブルタイプと工具タイプがあります。テーブルタイプは、加工材料をセットするテーブルに2軸を追加したタイプです。一方、工具タイプは機械側に工具を2軸追加したタイプです。このほか、テーブルに1軸、工具に1軸を追加したタイプもあります。

5軸加工の使用用途

5軸加工機は、3軸加工では難しい連続した3次元曲面やアンダーカット(加工部分が隠れて見えなくなる部分)など、複雑な形状の部品の加工に用いられています。

5軸加工機で製作されたインペラ(羽根車)、ブリスク(統合回転翼)、タービンブレードは、航空機をはじめ、液体・気体用の遠心力ポンプ、発電機などに使用されています。このほか、精密機械、金型、医療器具、人工関節、義歯と、幅広い分野の製品や部品の加工に利用されています。

5軸加工の種類

5軸加工には、割り出し5軸加工と同時5軸加工の2通りの方法があります。それぞれの特徴は、以下のとおりです。

  • 割り出し5軸加工
    割り出し5軸加工とは、テーブル側に追加した2軸により加工面を割り出し、機械側の3軸で加工する方法です。テーブルタイプの5軸加工機に採用されています。加工材料の大きさや重量が、テーブルのサイズに依存することから、加工材料に合わせたサイズの5軸加工機が必要です。また、アンダーカットにおいては、複数回にわたり加工面の調整が必要になります。その反面、同時5軸加工の機械と比較し、各軸におけるズレの調整が容易です。
  • 同時5軸加工
    工具に2軸を追加した工具タイプの5軸加工機で用いられる加工方法です。工具を追加するため、機械のサイズが大きくなるものの、加工の自由度が向上し、かつ加工範囲が広くなります。また、割り出し5軸加工では不可能な3次元曲面の加工ができます。加えて、アンダーカットにおいては、5軸が同時に加工を行うことからワーク角度の調整が不要です。

 

研磨加工

研磨加工とは

研磨加工

研磨加工とは、加工対象物の表面を研磨材を使って研磨して精度を微調整し、品質や外観・質感を向上させるために行う方法です。

製品加工では、最終工程に導入される場合が多いです。加工対象は金属だけでなく、宝石、大理石、刃物、半導体、電子部品などの、さまざまなものに適用されます。

研磨には砥石などの研磨材を使用し、徐々に表面の凹凸や異物を除去可能です。研磨された金属は鏡のようになり、鏡面仕上げとも呼ばれています。

研磨加工の使用用途

研磨加工は、各種製品の仕上げ工程で導入されています。ミクロン (μm) 単位での調整が可能であり、精度が求められる製品に用いられます。光沢のある状態へ仕上げ、外観・感触の向上、サビや汚れの付着防止など、あらゆる目的で研磨加工を使用可能です。

例えば、宝石の輝きや美しさ、デザイン性を高めるために、レンズなどの光学部品は光を綺麗に反射させる際に使われます。身近な例では、包丁を砥石で砥ぐことも研磨加工に含まれます。

研磨加工の原理

研磨加工は、下地、ならし、つや出し、鏡面仕上げの順に行います。

1. 下地

加工物の表面にある大きな凸凹を、目の粗い砥石で除去します。砥石には砥粒のサイズで数字が割り振られており、小さい数字ほど砥粒が大きいため、目が粗くて削りが大きくなります。

2. ならし

下地で用いた砥石より目の細かい砥石を使います。下地工程で異物を落とした表面を、さらにならします。

3. つや出し

平らになった表面に光沢を出します。つやを出すために目が細かい砥石を使って、表面を削りつつ磨きます。鏡面仕上げの前処理として、必要な工程です。ヘアライン加工やバイブレーション研磨など、表面をわざと傷つける加工方法もあります。

4. 鏡面仕上げ

仕上げ工程で、鏡のような光沢を出します。研磨剤を柔らかい布などに付けて、目が細かい砥石を使って徐々に研磨します。

研磨加工の種類

研磨加工には複数の種類があり、加工物の材質や形状、仕上げの品質の程度によって選定されます。代表的なものを以下に示します。

1. 砥石研磨

砥石研磨は回転する砥石を加工対象物に接触させ、表面を磨く研磨法です。固定した砥石に対象物を動かしながら、押し当てる方法もあります。砥石は小さな粒である砥粒と結合剤によって形成されており、砥粒が次々と表面に出てくるため、継続して研磨が行えます。

2. バフ研磨

バフ研磨はポリシング研磨とも呼ばれ、加工物をフェルトなどの柔らかい素材に擦り合わせて磨き上げる方法です。細かい砥粒を使用するため、表面に光沢が生まれます。主に研磨加工の最終工程で、ツヤ出しや鏡面仕上げのために用いられます。

3. 電解研磨

電解研磨は砥粒を用いず、加工物を電解研磨液に浸して電流を流すことで、表面を溶かす処理方法です。細かい表面の研磨が可能で、汚れが残りにくく、医療や食品分野に用いられます。ただし、適用できる金属がステンレスやアルミなどに限られ、他の研磨方法に比べてコストが高いです。

4. ラッピング研磨

ラッピング研磨ではラップ台に加工物を置いて、上から力を加えて研磨剤が含む砥粒や加工物を擦り合わせます。湿式法では液体研磨剤を流し入れ、乾式法では砥粒がラップ台表面に埋め込まれています。

砥粒が固定された砥石と違って、砥粒が転がって削るため、平滑化効果が高いです。研削速度が遅く、仕上げ加工に向いています。

5. 研磨布紙加工

研磨布紙加工ではまるで紙やすりで磨くように、砥粒が付いた研磨布紙を使って研磨します。研磨布紙を装着したベルトを回転させて、対象物へ押し当てて研磨します。

6. バレル研磨

バレル研磨では研磨石や加工物とともに、洗浄作用や潤滑作用を有する研磨剤や水を、大型の機械に加えます。機械の回転や振動によって混ぜ合わせて、加工物の表面を削って磨きます。一回で大量に加工でき、主にバリ取りに使用される方法です。

ステンレスヘアライン加工

ステンレスヘアライン加工とはステンレスヘアライン加工

ステンレスヘアライン加工とは、ステンレス板表面に髪の毛のように細いラインをつける加工です。

ステンレスヘアライン加工によって、金属表面につや消し効果を得ることができます。また、周囲にあるものを映り込みにくくしながら、金属としての光沢やある程度の反射など、金属らしい質感を保てることが特徴です。ステンレス鋼の表面処理には、鏡面処理もあります。

しかし、鏡面処理は技術的に難しいうえに、誤って傷をつけてしまうと消すのが至難の業です。その点ヘアライン加工は鏡面処理とは異なり、傷が目立ちにくく、つや消し効果によって高級感が増す効果も期待できます。そのため、ステンレスエアライン加工は、ステンレス製品の需要拡大に大きく貢献しています。

ステンレス鋼はもともと錆びにくい金属ですが、耐食性をより高めるために、さまざまな表面処理が施されており、ステンレスヘアライン加工もその一つです。またステンレスヘアライン加工には、「オーステナイト系」というSUS300番台のステンレスがよく使われています。

ステンレスヘアライン加工の使用用途

ステンレスヘアライン加工は優れた点が多く、幅広く利用されています。具体的には、鉄道車両、建材、精密機械、家電、キッチンやインテリア製品などです。

ステンレスヘアライン加工の優れた点の一つに、キズがついても目立ちにくいことがあります。その特性を生かしたのが、自動ドアのフレームや腕時計のフレームなどです。

その他、つや消し効果で高級感を出したい指輪をはじめ、装飾品関係でも好んで使われています。また、装飾品の分野では、研磨の仕方を変えることで割合簡単にデザイン性向上が図られることもヘアライン加工の魅力です。

加工の手間がベルト研磨機を使うことで軽減され、製作側にとってもコスト的にメリットが大きく、利用拡大につながっています。

ステンレスヘアライン加工の原理

ステンレスヘアライン加工の原理は、旋盤や研削盤、ベルト研磨機やサンドペーパー、研磨剤を用いた手作業などによって、ステンレス板の表面に模様をつけることです。平坦な金属表面に細かい凹み傷をつけることによって、金属表面の光沢を抑えながら模様を与えています。

また、ステンレスヘアライン加工では加工に使われる研磨剤や研磨方法によって分類されています。まず研磨剤で見ると、一般的なステンレス研磨に使用される研磨剤は「アルミナ系」や「青棒系」「グリーンライム系」です。どの研磨剤を使うのかは、製品の使用目的に合わせて選択します。

次にバフ研磨剤を使う場合、バフ研磨剤には固形と液状があります。特にエマルジョン系液状バフ研磨剤が、よく使用されています。その他にも、電解研磨やバレル研磨などもあります。それぞれ表面処理には、一長一短あり、使用目的やコストを勘案して選定されます。

ステンレスヘアライン加工の種類

ヘアライン加工は、仕上がったヘアラインの粗さや方向、加工の順番によっても分類されます。

1. ヘアライン

通常のヘアライン仕上げです。1方向にまっすぐの模様が与えられています。

2. スクラッチヘアライン

通常のヘアラインよりも短い線状の模様をつけたヘアライン加工です。スクラッチヘアラインは通常のヘアライン加工よりも、少し表面が粗いイメージを与えます。

3. ヘアライン・クロス

ヘアラインの模様を1方向だけでなく、直交させてつけた加工をヘアライン・クロスといいます。見た目に和紙のような印象を与えることができます。

4. デザインヘアライン

ヘアラインを織物状に加えたものをデザインヘアラインといいます。加工メーカーによりさまざまなデザインが行われています。

5. ウェーブヘアライン

ヘアラインを波状の曲線にしたものです。

6. アングルヘアライン

ヘアラインを矢羽根状につかたものです。製品をスタイリッシュに見せる効果があります。

 

いずれの加工でもステンレスヘアライン加工は、単一方向へ規則正しく加工する必要があります。そのために加工の難度は、やや高めと言えるでしょう。

ポリカーボネート板加工

ポリカーボネート板加工とは

ポリカーボネート板加工

ポリカーボネート板加工とは、ポリカーボネート板の切断、曲げ加工、接着などのことです。ポリカーボネートは、一般的に「ポリカ」または「PC」とも呼ばれています。また、5大汎用エンジニアリングプラスチックのひとつでもあり、さまざまな用途に使用されています。

ポリカーボネイトは、透明性が高く、かつ耐久性、耐侯性、耐衝撃性に優れ、さらに自己消火性を有している点が特長です。また、射出成形や押出成形などにより容易に成形できます。一方で、傷が付きやすい上に、有機溶剤や界面活性剤に侵されやすいデメリットもあります。

ポリカーボネート板加工の使用用途

ポリカーボネイトは、DIYから工業製品まで幅広く使用されています。ポリカーボネイト板には、平板、中空板、波板の3種類があります。それぞれの特徴と用途は以下のとおりです。

  • 平板
    1枚板のようなタイプで、無色透明や色付きなど種類が豊富です。汎用性が高く、看板、パーテーション、サンルームの屋根材などに用いられています。
  • 中空板
    板と板の間に空洞があり、断熱性と保温性の高さが特長です。建物の採光窓などに採用されています。
  • 波板
    1枚板を波型に成形することにより、平板と比較して強度を高めています。屋根材などに利用されています。

このほか、メガネやスマートフォンカメラのレンズ、スマートフォン用のケースにも使用されています。

ポリカーボネート板加工の種類

用途に合わせて切断や曲げなどの加工を施します。加工方法を以下に示します。

  • 切断加工
    アクリルカッターを用いてポリカーボネイト板を切断します。カッターで設けた溝が浅いと、折り曲げ時に割れる可能性があります。また、切断後の端部は鋭利になっていることから面取りを施します。
  • 曲げ加工
    棒ヒーターやヒートガンを用いてポリカーボネイト板を曲げます。加工時の温度調整が難しく技術を必要とします。
  • 穴あけ加工
    アクリル用もしくはプラスチック用のドリルで加工します。ボルト穴の場合は、温度変化による伸縮を考慮して2〜4mm大きめにあけます。端部での穴あけ加工は、板の縁から穴径の2.5倍以上内側で行います。また、適切な間隔で穴をあけるなど強度の低下に注意を要します。
  • 接着・シーリンング
    一般的にポリカーボネイトの接着は難しく、加工にはポリカーボネイト専用の接着剤を用います。溶剤接着は強度を損なう可能性があり使用を控えます。また、シーリングにはシリコン系アルコールタイプを使用します。

 

アルミレーザー加工

アルミレーザー加工とは

アルミレーザー加工

アルミレーザー加工とは、アルミニウム材をレーザーで穴あけや切断を行うことです。

一般的にアルミニウム材のレーザー加工は、鉄やステンレスの加工と比較して難しいとされています。その理由は以下のとおりです。
アルミニウムは、鉄などの他の材料と比較してレーザー光の反射率が高く、照射したレーザーが反射して加工レンズや機器の損傷につながる可能性があります。
・穴あけの場合、穴がテーパー(先細り)になり、厚みが増すにつれて入口と出口の径の差が大きくなります。

以上のほか、ケガキができない、鉄やステンレスと比較してバリが多く発生するなどの問題があります。

アルミレーザー加工の使用用途

アルミニウムは、鉄などの他の金属と比較し、軽量であることや溶接性や耐食性、成形性、熱伝導に優れています。このことから、自動車、鉄道車両、航空機や船舶の構造材料や部品、あるいは電気機器の筐体、台所製品など幅広く用いられています。

JIS記号別のアルミニウム材の特徴は、以下のとおりです。

  • A5052
    マグネシウムが添加されており、中程度の強度と耐食性、溶接性があります。車両のボディーやホイールに使用されています。
  • A1050
    純度99.50%以上のアルミニウムで、加工性、反射性、導電性が高い点が特長です。電気機器のフレームやケースに用いられています。
  • A2017
    一般的にジュラルミンと呼ばれています。鋼材に匹敵する強度を有しています。航空機やロケットの部品に使用されています。
  • A1100
    純度99.00%以上のアルミニウムで、溶接性、耐食性に優れています。各種容器や建材、家庭用品から電子機器まで幅広く利用されています。

アルミレーザー加工の種類

アルミニウム材のレーザー加工には、主に炭酸ガスレーザー加工機、およびファイバーレーザー加工機が用いられています。それぞれの加工機の概要は次のとおりです。

  • 炭酸ガスレーザー加工機
    炭酸ガスを充填した発振器内でレーザー光を励起し、反射ミラーを通して加工ヘッドに伝送し、レーザーを照射しています。なおアルミレーザー加工には、反射されたレーザー光を遮断する機能が付いている加工機を使用します。
  • ファイバーレーザー加工機
    複数の発振器ユニットから出力したレーザー光を、1本の光ファイバーにまとめて加工ヘッドに伝送し、レーザーを照射しています。他の方式のレーザー加工機と比較してレーザーの照射面積が小さく、かつ高エネルギーで加工できることが特長です。その結果として、加工時間の短縮につながるとともに、バリや歪みが少なくなります。加えて、エネルギー効率が炭酸ガスレーザー加工機より3倍以上も高いといわれておりランニングコストも優れています。

 

パイプ穴加工

パイプ穴加工とは

パイプ穴加工

パイプ穴加工とは、パイプに穴をあけることです。

加工対象物の材質、穴あけ位置、加工ロットに応じて、求められる精度に合わせて加工方法を選択します。加工の種類は、プレス加工、ドリル加工、レーザー加工放電加工があります。

円形の丸穴、四角形の角穴、長方形の両端が丸い長穴が、穴の形による主な分類です。また、穴をあける位置による分類では、片側のみに穴をあけた片穴、反対側に貫通させた貫通穴、穴をあける配列を変えた千鳥穴、およびパイプの両端まで穴をあけたスリットなどがあります。

パイプ穴加工の使用用途

パイプ穴加工は、DIYから工業製品まで幅広く用いられています。また、加工する対象物は、ステンレスやアルミニウムなどの金属パイプ、塩ビパイプ、コンクリート製品など、さまざまです。以下にパイプ穴加工を使用した製品例を挙げます。

1. 金属パイプ

椅子・机、家具、棚、電気配線・水道・空調の配管、住宅や建物の構造材、自転車・バイク・自動車・トラックの部品、工場配管などが挙げられます。

2. 塩ビパイプ

水道やエアコンの配管が挙げられます。

3. コンクリート製品

下水管、排水管などが挙げられます。

パイプ穴加工の種類

代表的なパイプ穴の加工方法は、プレス加工、ドリル加工です。このほか、レーザービームで穴をあけるレーザー加工や放電現象を利用した放電加工があります。以下で、プレス加工、ドリル加工について説明します。

1. プレス加工

金型を用いてプレス機でパイプを加工する方法です。金型は、パンチとダイにより構成されており、パンチが穴をあける役割を担っています。ダイは、対象物を支えながらパンチを受け止める役割があります。プレス加工の長所は、加工スピードの速さ、異なる穴ピッチや穴径に対応可能な柔軟性、加工制度の高さです。そして、ドリル加工のようにバリやカエリが生じないことが挙げられます。ロットの大きな製品の加工に向いています。

2. ドリル加工

ボール盤に装着したドリルを用いてパイプに穴をあける方法です。穴あけ加工時に、バリやカエリが生じるため、これらを取り除くための作業が必要になります。また、プレス加工と比較し、加工精度が低い点がデメリットです。とはいえ、プレス加工では対応できない部分やさまざまな材質のパイプの加工が可能なこと、および機械の購入費用が安価な点がドリル加工のメリットです。

金属切削加工

金属切削加工とは

金属切削加工

金属切削加工とは、素材を刃物などの切削工具で削ったり、穴をあけたりして目的の形に成形・加工し、その際に切粉が出る加工のことを言います。

金属加工を大きく3つ(除去加工成形加工・付加加工)に分けた場合、「除去加工」に分類されます。加工には、「マシニングセンタ」などの工作機械を使うことが一般的であり、高い精度が得られることが特徴です。工作物を固定して工具を回転させる「転削」と、工作物を回転させる「旋削」との2つに大別できます。

金属切削加工の使用用途

金属切削加工の特徴は、コンピューター制御により設計が比較的簡単ながら、材料を様々な大きさ、厚さ、形状に加工でき、サイズなどの微調整もしやすい点が挙げられます。

このため、鋳造とは異なり、金型が不要であり、複雑かつ精密な加工ができることから、様々な機械部品に使用されます。例えば、ステンレス鋼を用いたものであれば、ねじや配管部品に、鉄を用いたものは自動車部品や船舶部品に、また非鉄金属であれば人工関節や航空機部品に使用されております。

金属切削加工の種類

金属切削加工は、切削加工のうち工作物が金属であるものを指します。また、切削加工は大きく「転削」と「旋削」の2つに分けられます。

「転削」の代表としては「フライス加工」が挙げられます。「フライス加工」は、工具(フライス盤)に回転運動を与え、固定した工作物を目的の形に加工します。工作物を固定したうえで刃物が動いて加工を行っていくため、加工の自由度が高く、複雑な形状の加工ができるのが特徴です。平面加工、側面加工、穴あけ、溝切りなど多彩な加工ができます。

一方、「旋削」の代表としては「旋盤加工」があります。「旋盤加工」は、最も基本的な切削加工であり、工作物に回転運動を与え、刃物状の工具(旋盤)を工作物に添わせて削り取り、加工する方法です。金属を回転させて削るので、形状は基本的に円または円錐状になります。細かく分類すると、工作物の外周を加工する外形加工や、ドリルを使った穴あけ加工、穴を広げる中ぐり加工、溝入れ工具を用いた突っ切り加工などがあります。

スチール加工

スチール加工とは

スチール加工

スチール加工とは、スチールに対して行われる加工全般を指し、基本的な金属加工を網羅するものです。

スチールは純度がほぼ100%の「純鉄」と炭素含有率が2.14%以上の「鋳鉄」との中間に位置する「鋼」を指します。炭素以外のケイ素やマンガン、リン、硫黄を含有した「普通鋼 (炭素鋼) 」と、非鉄金属 (クロムニッケルモリブデン等) をも含有した「特殊鋼」に分けられます。産業界を支える重要素材として早くから改良が加えられ、目的に適した加工の使い分けが行われています。

スチール加工の使用用途

スチール加工は、金属加工の基本として各種の加工が行われ、素材段階の改良も行われてるため、加工に最適となる素材選びも重要なポイントになってきます。

現在製作されているスチールは、普通鋼では「SS材 (一般構造用圧延鋼材) 」「SR材 (溶接構造用圧延鋼材) 」「SPC材 (冷間圧延鋼板・鋼帯) 」があります。

特殊鋼では合金鋼 (SC材、SCr材、SCM材) 、工具鋼 (SK材、SKH材、SKS・SKD材) 、特殊用途鋼 (ばね鋼軸受鋼ステンレス鋼) が作られています。

使われている略称は、JIS呼称に準じたもので、最初のアルファベットが材質を示すSteelの頭文字です。次の文字は、規格名もしくは製品名を示しており、SはStructure (構造) 、PはPlate (板) 、KはKogo (工具) 、CはCasting (鋳物) 、RがRolled (圧延) という具合でつけられています。

スチール加工の種類

スチール加工は、小さい物であれば加工物を固定するマシニング加工や、加工物を回転させて行う旋盤加工が代表的です。大きい加工物のスチール加工は、溶接加工と大型機械による板金加工プレス加工がメインとなります。

加工方法による分類は、金属加工の各種の加工そのままに、一般的に行われている切断加工曲げ加工、溶接、切削加工の全てが行われています。切断加工では、プレスによる切断のほかレーザー光によるレーザー加工、曲げ加工ではコンピュータを駆使した3次元的な曲げ加工などが相当します。

溶接においても、レーザー光を使ったレーザー溶接技術による火花のほとんど出ない溶接も加わり、使用比率が高まっています。切削加工でも、金属3Dプリンターが実用段階へと着実に進歩しています。

PDFソフト

PDFソフトとは

PDFソフト

PDFソフトとは、PDFの作成や編集を行うアプリケーションソフトウェアのことです。現在では、さまざまなメーカーからPDFソフトに関連する製品が販売されています。

*PDF: 「Portable Document Format」の略称で、アドビシステムズ社(現:アドビ社)が開発した電子文書のファイル形式です。2008年に国際標準化機構(ISO)によって標準化されました。

PDFソフトの使用用途

PDFソフトを使用すると紙への出力が不要となるため、圧迫している書類の保管場所を紙使用時と比較して大きく削減できます。

2022年現在においては、コンピューターやスマートフォン、タブレット端末があれば、ウェブブラウザーやオペレーティングシステムなどにとらわれることなく、PDFソフトを利用することが可能であり、PCのみならず、端末のアプリ上でiOSやAndroid端末でPDFソフトは比較的多く利用されています。

PDFは「長期保管用のPDF/A」「エンジニアリング用のPDF/E」「印刷用のPDF/X」など、さまざまな種類があり、特定の目的に対応した規格にも適合しています。

また、障がいがあるユーザーが使いやすいように、あらゆるアクセシビリティ標準に準拠したPDFを作成することも可能です。PDFを作成する上で、セキュリティーは非常に重要な要素です。PDFは比較的利便性が高いため、公式な文書にも使用されています。

そのため、情報の漏えいや文書の改ざんなどに非常に注意しなければなりません。セキュリティーの例としては、パスワードによる文書の保護や公開鍵証明書(デジタルID)による文書の照明、電子封筒による暗号化、秘匿情報の削除、受信者側のセキュリティー対策などがあります。

PDFソフトのメリット

最近ではテレワークを推進する上で、文書の電子化が課題となりました。課題を解決するために最も安全な対策の一つは、紙文書のPDF化です。下記では、PDFソフトを活用するメリットを3つ解説します。

1. テレワークを推進する上で発生する問題を解決できる

PDFソフトの活用により、テレワークを推進する上で必要となる円滑なコミュニケーションやソフトウェアからの独立、セキュリティーに対する問題を解決できます。例えばPDFは、仮想のプリンターを用いてMicrosoft Wordなどの印刷機能から作成ができるため、極めて利便性に優れており、早急に資料を準備できるほか、PDFを共同で編集することも可能です。

また、円滑なコミュニケーションを妨げまげず、作成したPDFはソフトウェアに依存しないため、PDFリーダーがあれば、どこからでもPDFの閲覧と印刷ができます。

2. セキュリティー対策に効果的

PDFは、セキュリティー情報として、さまざまな設定をファイルに付加することが可能です。PDFは配布と閲覧が比較的簡便なため、重要な書類に対して閲覧や変更、複製、印刷制限を設定する必要があります。

これらを設定し、意図しない閲覧者を制限することで、重要な機密情報を守ることができます。さらに、PDFは電子署名を付加することも可能で、改ざんを防ぐ仕組みを取り入れられます。

3. 既存書類をPDF化できる

PDFは、既存の紙による書類も手軽にPDF化することが可能です。まず、印刷機のスキャン機能を利用して書類のデータを画像化し、PDFソフトウェアの光学文字認識機能(OCR)を用いて画像データから文字情報を抽出します。この2ステップにより、文字の検索や比較編集が可能となります。

以上のメリットはPDFソフトのクラウド化との併用により、より効果が期待され、昨今のソフト開発メーカーにおけるおすすめとなっています。

PDFソフトの選び方

PDFソフトを選ぶ際には、PDFファイルをどのように編集したいのかについて検討することが大切です。例えばPDFを社内で共有しながら共同で編集したいといった場合には、共同編集機能が付属した製品を選ぶ必要があります。

また、PDFを直接編集できるのかといったこともポイントになります。なぜなら、業務の効率化を図っているはずが、PDFに画像を差し込みたいのに画像を差し込めないといった問題や文字を直接入力できないといった問題が生じるからです。

さらに、おすすめのPDF編集ソフトとして販売されていても新しくテキストを追加するだけのような製品もあるため、機能面の確認はその詳細な内容を含めて、実際に何ができるのかを必ず比較しチェックすることをおすすめします。

最後のポイントとして、パスワード保護機能やOCR機能の付属有無が挙げられます。パスワード保護機能は、PDFファイルを暗号化して権限を付与する機能です。この機能により第三者への情報の漏洩リスクが減少します。

そして、OCR機能は、ファックスで受信した資料やPDFを画像化した資料などをPDFファイルとして編集できるようにする機能です。この機能があることで、メールで送られてきた資料などもPDFファイルとして編集可能になります。

PDFソフトのその他の情報

1. PDFソフトの価格

PDFソフトの価格は、オンライン版かダウンロード版かによって異なります。一般的にオンライン版は、月額課金方式の支払いで、価格は1,000円から1万円ほどです。

一方で、ダウンロード版はソフトウェアをコンピューターにダウンロードして利用するため、買い切り方式の支払い方法が一般的です。価格は、1,000円から5万円までと月額課金方式と比較して値段に差があり、内包しているおすすめ機能によって大きく異なります。

2. PDFソフトの機能

PDFソフトの機能には、主にPDF内の文章を修正する編集機能やPDFファイル同士を結合する機能が組み込まれています。そのほかにもPDFソフトには、さまざまなおすすめ機能が付加されている製品があります。例えば、PDFを分割する機能やPDF本体を圧縮する機能、PDFの順番を入れ替えたり、差し替えたりする機能などです。

PDFの分割に関しては、標準機能として備わっていることが多いです。しかし、PDF本体を圧縮する場合には、専用のPDF圧縮機能により、PDF容量を圧縮する必要があります。

一般的なZIP形式にする場合には、専用ソフトを使用せずに圧縮できますが、この方法では、PDF自体の容量を圧縮できません。また、多くのPDFソフトは、PDFをまとめることができてもPDFの順番を入れ替えたり、差し替えたりすることができないため、PDFの順番を変更できる機能があることで利便性が向上します。

3. PDFソフトのクラウド化

先に述べたようにコロナ対策なども含め、昨今のテレワーク化の推進に伴い、在宅勤務でのPDFソフトの活用が増えています。テレワークにおいては会社のLANやサーバー環境にアクセスする場合の利便性の向上とソフトウェアを使用するためのセキュリティー確保が課題の一つであり、この課題解決のため、ソフトウェアのクラウド化を進める企業も増えています。

なぜなら、クラウド化によってデバイスやネット環境などの外部環境に左右されずに、WEBにさえ接続できていれば、基本的にはどこででもセキュリティーに守られた環境下でソフトウェアの活用ができるためです。つまり、PDFソフトのクラウド化は、ソフトウェアの提供サービス全般における流れの一つと言えます。

よって最近ではクラウドを利用しデバイスにソフトをインストールすることなく、ブラウザのみでPDFを閲覧するだけではなく、PDFの作成や編集、OCR機能や共有まで備えテレワークでの使い勝手を向上させたPDFソフトウェアの製品も出てきました。

4. PDF SDKについて

クラウド化とともに、PDFソフトのもう一つの流れとしてPDF SDKがあります。SDKとは(Software Development Kit)の略であり、PDFソフトをWEBソフトや自社のツール等に組み込みたいときにソフト開発キットとして活用されます。

PDF SDKでは、ソフト開発キットの機能としてプラグイン(機能拡張)機能や、外部ソフト間の通信でのPDFを制御する機能、Javaなどのスクリプトサポート、署名や検索および注釈、自社ソフトへのPDF編集埋め込み機能など、多彩な機能を豊富に用意されたアプリケーションライブラリやサンプルコードなどから活用することが可能です。

以上述べたようにソフト開発メーカーの昨今のPDFソフトのおすすめは、PDF SDKとクラウド対応版です。

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お客様がPDFに求める多彩な機能を網羅し、業務の効率化に大きく貢献

PDFソフトを使用する中で困ることがある人は、60%以上です。特に、直接文字の編集ができないことや、文字やイラストの編集ができないなど、PDFの編集関連で困っている人はかなり多いです。

Foxit PDF Editor は、文字の直接編集やOffice形式との相互変換など、慣れ親しんだMicrosoft Office等と近いインターフェイスで直感的な操作が可能です。他にも、画像や動画の挿入、ページの分割や統合、フォーム作成、タイムスタンプ機能など、PDFソフトを使用したいお客様にとって最適な機能が豊富にあります。

お客様目線に沿っていて、簡単で便利な利用が可能

Foxit PDF Editor は、Windows版/Mac版を永続ライセンスで使用することができます。豊富な機能性があるにもかかわらず、サブスクリプションのようにインターネットと常時接続する必要がありません。

Foxit PDF Editor は買い切り型であり、通常版の価格は13,900円(税抜)です。企業や組織規模でご購入を検討されている場合は、お得なボリュームライセンスをご提案しております。

Foxit PDF Editorは、PDFの閲覧や編集に関して最高のユーザーエクスペリエンスを提供します。Foxit PDF Editorにご興味のある方は、ぜひHPからチェックしてみてください。また、Foxit PDF Editorの機能を自社のソフトウェアに組み込みたい方は下記ページをご参照ください。

自社製品に組み込みたい方はこちら