アルミケース加工とは
アルミケース加工とは、アルミ板からアルミケースを製作する、あるいは既に製品化されているアルミケースに穴あけなどの加工を施すことです。アルミケースは、プラスチック製品と比較し、耐ノイズ性能や耐衝撃性およびデザイン性が評価されています。
アルミケース加工の難易度は高く、専用の工具や技術が必要です。このことから、PCなどの自作パーツ製作においては、必要なサイズのアルミケースを購入し、加工することが一般的です。また、1点の製作からアルミケースの特注に対応している金属加工業者もあります。
アルミケース加工の使用用途
アルミケースは、軽量かつ頑丈であり音響機器や電子機器に用いられています。また、内部機器のノイズからの保護や外部への高周波ノイズの発信を抑制する目的でアルミケースを使用します。
このほか、アルミケースは、キャリーバックの素材として利用されています。アタッシュケース、工具箱、医療機器や楽器を収納するケースが代表的な製品例です。また、アルミニウム合金の一種であるジュラルミンは、現金輸送箱や旅行用トランクに利用されています。
アルミケース加工の種類
アルミケース加工には、切断・曲げ・穴あけ・接合と4つの加工があります。それぞれの特徴は、次のとおりです。
- 切断加工
切断加工に用いる道具は、アルミ板の厚みにより異なります。薄い場合は、カッターで十分ですが、厚みがある場合は、金属切断用ノコギリ、電動工具に取り付けた切断砥石で切断します。業者であればレーザー加工機を使用します。 - 曲げ加工
一般的にはベンダーマシンを使用して曲げ加工を行います。アルミ板の厚みにより加工方法が異なります。薄い場合は、直角に曲げ、厚みがある場合は、角に丸みを持たせて仕上げます。曲げ加工は、アルミの弾性を考慮する必要があり、一定の技術が必要です。 - 穴あけ加工
穴あけ加工は、ドリルで寸法より小さい穴をあけた後、寸法通りの大きさに加工します。シャーシパンチやホールソーなどを用いて穴を広げます。角穴加工を施す場合は、鋸で切る方法やドリルで開けた穴と穴をニッパーで繋げる方法があります。最後にやすりで所定の寸法に仕上げます。 - 接合
アルミ板の接合には主にリベットを使用します。アルミ板が厚い場合は、溶接やネジ・ナットで接合する場合もあります。